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ぎゃああああああああッッ ついにっ!ついにっ!!
📖 第二十二章:「答え」
夕焼けの帰り道。
並んで歩く凛と○○の間に、静かな空気が流れていた。
足音だけが、やけに大きく聞こえる。
凛:(……なんでこんなに意識してるんだ)
凛は前を見たまま、少しだけ眉を寄せる。
ふと、頭の中に浮かんだのは――
あの日のこと。
帰り道、○○に呼び止められて。
少し震えた声で言われた言葉。
○○:「……好き」
あの時の表情も、声も、全部――はっきり思い出せる。
凛:(ちゃんと、返事してなかったな……)
歩きながら、凛はゆっくりと息を吐く。
ずっと考えていた。
どう答えるべきか。
中途半端な気持ちで返したくなくて、ずっと。
でも――
今日、こうして隣にいると。
無意識に、目で追ってしまう。
少し笑うだけで、安心してしまう。
離れたくないって、思ってしまう。
凛:(……ああ、そうか)
凛は足を止めた。
凛:「……○○」
名前を呼ばれて、○○も足を止める。
○○:「なに?」
まっすぐ見てくるその目に、少しだけ息が詰まる。
でも、凛は目を逸らさなかった。
凛:「この前の……告白」
○○:「……っ」
○○の表情が、少しだけ強張る。
凛:「ちゃんと、答えてなかっただろ」
凛は一歩、距離を詰める。
凛:「考えてた」
短く、でもはっきりとした声。
凛:「ずっと、どう言えばいいか」
○○は何も言わずに、ただ凛を見ている。
その視線から逃げないまま――
凛は言った。
凛:「……俺も、好きだ」
一瞬、時間が止まったみたいだった。
○○の目が大きく揺れる。
○○:「え……」
信じられない、という声。
凛は少しだけ照れたように視線を外して、
それでも、もう一度言う。
凛:「好きだ」
その言葉は、さっきよりも少しだけ優しかった。
○○の頬が、じわっと赤くなる。
○○:「……ほんとに?」
凛:「嘘つく理由ないだろ」
少しだけ笑う凛。
その表情に、○○もつられて笑った。
そして――
○○:「……じゃあ」
小さく、でもはっきりと。
○○:「付き合ってくれる?」
凛は一瞬だけ驚いた顔をして、
すぐに、軽く笑う。
凛:「それ、俺が言うやつじゃないのか」
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○○:「いいの、今は私が言いたい」
少し強気なその言葉に、凛は肩をすくめる。
凛:「……はいはい」
そして、少しだけ真面目な顔になって。
凛:「よろしく」
○○は嬉しそうに笑った。
○○:「うん、よろしく」
二人の距離が、さっきよりも少しだけ近くなる。
並んで歩くその足取りは、もう迷っていなかった。
夕焼けの帰り道。
ただの「一緒」じゃない時間が、静かに始まった。