時間戻りの皇女

病室には緊張が漂っていた。
アンジェリカが目覚めたと聞いて駆け付けた皇帝が、医者の言葉をじっと待っている。

「容体は安定いたしました。解毒薬が効いたようでございます」

周りの看護師たちも皇帝の様子をうかがっている。
アンジェリカはベッドの上でクッションに背を預け、医者と皇帝の顔を交互に見比べていた。

「このまま数日、安静に療養すれば完治いたしますでしょう」

それでもまだ皇帝は懐疑的な様子を崩さず、険しい顔を医者へと向けた。

「矢キズはどうなっておる」
「そちらも治りつつあります。傷跡は少々残りますが、そう目立たなくなるでしょう」

皇帝がホッと息を漏らす。

「そうか。よかった……おお、アンジェよ」

安堵する皇帝の様子＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

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