テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
るな
188
#いらすと部屋
玉藻
247
もも@リゼロ二次創作激求め
165
リゼロオリジナルifルートの続きです!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
第4話「苦しかったら苦しいと言え」
スバルは、朝からずっと部屋に閉じこもっていた。
何度呼びかけても、返事はない。
廊下には、心配した仲間たちが集まっていた。
ガーフィール:「……さすがに長ぇぞ」
オットー:「朝から一度も出てきてません……」
アナスタシア:「食事も取ってへんみたいやね」
リカード:「あの坊主がここまで静かなのは珍しいな」
フェルト:「……ったく。何やってんだよ、あいつ」
ラインハルト:「スバル……」
そんな中、ユリウスは何も言わず、スバルの部屋を見つめていた。
そして――
ユリウス:「……少し、様子を見てくる」
フェルト:「お、おいユリウス?」
ユリウス:「大丈夫だ。すぐに戻る」
誰かに頼まれたわけではない。
ユリウスは、自分の判断でスバルの部屋へ向かった。
コンコン。
ユリウス:「スバル。私だ。入るぞ」
返事はない。
ユリウス:「……」
ユリウスは静かに扉を開け、部屋の中へ入る。
そして扉を閉めた。
廊下に残ったフェルトとラインハルトは、閉じられた扉を見つめる。
フェルト:「……大丈夫かな」
ラインハルト:「……きっと大丈夫だ」
フェルト:「ならいいけどな」
――部屋の中。
薄暗い部屋。
ベッドの上で、スバルが膝を抱えている。
ユリウス:「スバル」
スバル:「……帰れよ」
ユリウス:「そういうわけにはいかない」
スバル:「俺に構うな……」
ユリウス:「何があった?」
スバル:「何もねぇよ」
ユリウス:「嘘だな」
スバル:「……うるせぇ」
ユリウス:「スバル」
スバル:「うるせぇって言ってんだろ!」
スバルは勢いよく立ち上がる。
スバル:「俺なんか……もう……」
スバルは震える手を伸ばす。
ユリウス:「スバル!」
ユリウスが腕を掴む。
スバル:「離せ!」
ユリウス:「ならない!」
スバル:「離せよッ!!」
パァンッ!!
乾いた音が部屋に響いた。
ユリウスの平手が、スバルの頬を打った。
スバル:「……っ」
スバルは呆然とする。
ユリウス:「ふざけるなッ!!」
スバル:「……何すんだよ」
ユリウス:「君は何をしようとした!?」
スバル:「別に……」
ユリウス:「別にだと!?」
ユリウスは珍しく声を荒らげる。
ユリウス:「君はいつもそうだ!」
スバル:「……」
ユリウス:「自分一人で全てを抱え込む!」
スバル:「……うるせぇ」
ユリウス:「苦しくても笑う!」
スバル:「うるせぇよ……」
ユリウス:「辛くても誰にも言わない!」
スバル:「俺の気持ちなんか……お前に分かるわけねぇだろ!!」
ユリウス:「ならば言え!」
スバル:「……!」
ユリウス:「分からないのなら、私に分からせろ!」
スバルの目から、涙がこぼれ落ちる。
ユリウス:「苦しかったら苦しいと言え、辛いなら辛いと言え、泣きたいなら私の胸でめいっぱい泣け」
スバル:「…………」
しばらく、スバルは何も言えなかった。
必死に涙をこらえようとする。
しかし――もう限界だった。
スバル:「……怖かった……」
ユリウス:「……ああ」
スバル:「ずっと……怖かったんだよ……!」
スバルはユリウスの胸に顔を押しつける。
スバル:「何をやっても……誰かを傷つけちまう……!」
スバル:「俺が頑張ったって……全部うまくいくわけじゃねぇ……!」
スバル:「大切な奴らが苦しんでるのに……俺には何もできねぇ時だってある……!」
ユリウス:「……」
スバル:「それなのに……俺だけ平気な顔してなきゃいけないみたいで……!」
スバル:「怖くても……辛くても……大丈夫なふりして……!」
スバル:「本当は全然、大丈夫なんかじゃねぇんだよ……!」
スバルの声が大きく震える。
スバル:「もう……疲れた……!」
スバル:「何も考えたくねぇ……!」
スバル:「誰かが傷つくのを見るのも……大切な奴を失うかもしれないって考えるのも……もう嫌なんだよ……!」
スバル:「俺だって……怖いんだよ……!」
スバル:「強くなんかねぇ……!」
スバル:「本当は……ずっと怖くて……ずっと逃げたくて……!」
スバル:「それでも……みんなを守りたかったんだよぉぉぉ……!」
スバルは声を上げて泣き崩れる。
ユリウスは何も言わず、ただスバルの背中をゆっくり撫でる。
ユリウス:「……そうか」
ユリウス:「よく耐えたな、スバル」
スバル:「……うっ……ぐすっ……」
ユリウス:「もう今は、無理に強がらなくていい」
スバル:「……ユリウス……」
ユリウス:「ここでは、泣いていい」
スバル:「……うわぁぁぁん……!」
スバルは再びユリウスの胸で泣き続けた。
――その頃。
部屋の外では、フェルトとラインハルトが待っていた。
フェルト:「……結構長いな」
ラインハルト:「それだけ、スバルはユリウスに心を開いているのかもしれないね」
フェルト:「……ふーん」
フェルトが少しニヤつく。
フェルト:「なんか、ユリウスに取られたみたいで悔しい?」
ラインハルト:「……」
フェルト:「図星?」
ラインハルト:「……私も、スバルを支えたいと思っている」
フェルト:「やっぱりかよ」
ラインハルト:「ユリウスだけに任せるつもりはない」
フェルト:「おいおい、張り合う気か?」
ラインハルト:「張り合っているわけではない」
フェルト:「どう見ても張り合ってんだろ」
その時――
オットー:「皆さん!」
フェルト:「オットー?」
オットーが廊下を走ってくる。
オットー:「ナツキさんは!?」
フェルト:「まだ中だよ」
オットー:「……!」
オットーは閉じられた扉を見る。
オットー:「なるほど……」
そして、オットーは扉を開ける。
オットー:「ナツキさん!」
部屋の中では、スバルがユリウスに抱きしめられたまま泣いていた。
スバル:「……オットー?」
オットー:「何してるんですか!!」
スバル:「いや……これは……」
オットー:「とにかく来てください!」
スバル:「え?」
オットー:「ここから出ますよ!」
スバル:「ちょ、待て!」
オットーはスバルの腕を掴み、強引に部屋から連れ出す。
ユリウス:「……ふふ」
スバル:「ユリウス! 悪い!」
ユリウス:「気にするな」
廊下に出たスバルは、フェルトとラインハルトを見る。
フェルト:「おー、お疲れ」
スバル:「お前らずっと外にいたのかよ!?」
フェルト:「そりゃ心配だからな」
ラインハルト:「スバル。少しは楽になったかい?」
スバル:「……まあ、ちょっとだけな」
そして――
オットー:「では行きますよ!」
スバル:「お、おう!」
オットーに引っ張られながら、スバルは廊下を走っていく。
少し離れたところまで来ると、オットーが足を止めた。
オットー:「……ナツキさん」
スバル:「ん?」
オットー:「少しは……落ち着きましたか?」
スバル:「……ああ」
スバルは目元をぬぐう。
スバル:「なんか……久しぶりに、ちゃんと泣いた気がする」
オットー:「そうですか……」
スバル:「ユリウスにも……迷惑かけちまったな」
オットー:「迷惑なんかじゃありませんよ」
スバル:「……オットー」
オットー:「僕だって、ナツキさんが一人で苦しんでるのを見るのは嫌ですから」
スバル:「…………」
オットー:「だから、これからは少しくらい僕たちにも頼ってください」
スバル:「……そっか」
スバルは少しだけ笑う。
スバル:「ありがとな、オットー」
オットー:「いえ。これくらい当然です」
スバル:「……」
スバルはオットーの顔を見る。
そして、少し照れくさそうに笑った。
スバル:「……やっぱり、お前が一番だわ! オットー!」
オットー:「やめてください!!」
オットー:「ナツキさぁぁぁーん!!」
二人の叫び声が、屋敷中に響き渡った。
コメント
2件
ふへへ。これみたらアタチも小説書きたくなってきた( ꒪꒫꒪) 腐腐腐腐腐へへ。腐腐腐へへ
ヤバイヤバイこれめっちゃエモかった…!!😭💕 ユリウスが「苦しかったら苦しいと言え」って、スバルの頬叩いてでも本音を引き出そうとしたとこ、マジでグッときたよ…!スバルが「怖かった…」って泣き崩れるシーン、私ももらい泣きしそうになった…🥺💦 最後のオットーの乱入からの「お前が一番だわ!」は、シリアスからのギャップで笑っちゃったけど、その後の照れ隠しも含めてスバルらしくて良き!次の話も絶対読みたい…!⋆♡