テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
1件
面白いわ!😆💕このままガンバ!❤️🔥
「エレン、校内巡りどうだった?」
「あいつに嫌なことされてない?」
ミカサは不安そうな顔で質問攻めしてくる。
「あいつ」というのはきっとジャンのことだろう。
そんなに心配しなくたっていいのに。
俺はそう思いながら、ミカサから少し離れる。
「エレン、なんで離れるの」
「そんなの決まってんだろ。俺が恥ずかしいからだ!」
「大丈夫。エレンは恥ずかしくない」
「いや、恥ずかしいんだよ!」
いくら幼馴染だからってそんなにくっ付く奴いねぇだろ。
それに周りの奴らに見られているのが癪だ。
とりあえず一定の距離を保とう。
俺はそう思い、後ろに一歩下がった。
ドンッ
ヤベッ。誰かに当たっちまった。
「すまん!大丈夫か?」
俺は咄嗟に謝った。ぶつかった相手は金髪の奴だ。
「うん。僕は大丈夫だよ。エレンは?」
「あ、俺も大丈夫だ」
どうやら俺とミカサの名前は皆んな知ってるらしい。
まぁ、遅刻しちまったからな。
「僕ね。朝、見たときからずっとエレンと話したいなって思ってたんだ」
「そうなのか。じゃあ俺たちこれから友達だな!」
話してみたい=友達になりたいって事だよな。
高校で初めての友達ができて嬉しい。
「い、いいの?僕なんかと友達に?」
「あぁ。てか何でそんなびっくりしてんだよ?」
「い、いや何でもないよ。それより僕の名前はアルミン。よろしくね」
「よろしく」
俺がそう答えた瞬間、ミカサが俺とアルミンの間に割ってきた。
「……あまりエレンに近づかないで」
はぁ!?ミカサ、何言ってんだよ。アルミンは友達だぞ。
俺は顔を歪ませてミカサに文句を言おうとすると、そこでチャイムが鳴ってしまった。
ガラガラ
「おーい。お前ら座れー。チャイムが聞こえないのかー?」
教室にケニー先生が入ってくる。少し煽り気味だな。
それにミカサとは気まずい雰囲気になってしまった。
「ミカサはエレンのことが好きなんだねー」
するとアルミンが急にそんなことを言ってきた。
は?好き?そりゃあ幼馴染だし。当たり前だr
「僕もエレンのこと好きだよ」
ビクッ
急にアルミンが俺の耳元でそう言った。
「な、何だよ。急に……///」
「あ、ごめん。つい」
アルミンは照れ笑いをしていた。 いや、「つい」って……。
ふと周りを見渡したらジャンとミカサがこっちを見ていた。
俺は咄嗟に顔を下に向けた。まさか見られてるとは思ってなかった。
恥ずかしい……。
俺は早く授業が終わって欲しいと願うばかりだった。