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そうだ!!小柳ロウって方は風楽奏斗って方のものだ!!
ロウが退院して来た
家の門を潜り、駐車場に車を停める
ロウの荷物を持ち一足先に俺が歩き出す
「あ!おい‥‥どこ行くんだよ」
「どこって‥‥荷物置きに行くんだよ」
「だったら‥‥」
ロウが自分の部屋がある棟を指差す
でも俺はお構い無しに屋敷の方に歩き出した
「聞いてんのか?なぁって!」
「聞こえてるよ。でももうそこにお前の部屋無いから」
「は?」
ロウは混乱した頭で俺について来る
俺が勝手にした事だけど‥‥
ロウ、怒るかな?
扉の前‥‥
「ここ‥‥奏斗さんの部屋だけど?」
「そうだよ」
「そうだよって‥‥」
扉を開ける
そこには新調したベッド
そしてロウの荷物がある
「おい!俺の荷物がなんで‥‥」
「今日から一緒にここで過ごしたいから」
「‥‥‥‥一言言えよ」
「嫌‥‥だった?」
振り返って、一応済まなさそうな顔でロウを見る
ロウは腕組みをして俺を睨む
「今度からは何かあったら一言欲しいって事」
「だったら今回は?」
「今回は‥‥俺の立場ではあまり好ましくはないが」
「立場?」
「まだボスから聞いてないか?俺、アンダーボスになった事」
「えぇ⁈なんで‥‥そんな‥‥」
ロウが危険な事に関わっては欲しくない
だからこれからはなんの役職も無く、俺の側に置こうと思ったのに‥‥
親父にしてやられた
「俺もそんな凄い立場は荷が重いって言ったんだが、今回の叔父の件で奏斗さんを守った功績と、俺の腕を見込んでらしい」
「でもお前‥‥万が一危険な任務に行く事になったら」
「今の所奏斗さんの護衛と店があるあの場所の管理を任された。だから今までとそこまで変わらないとは思う」
「‥‥ロウ」
荷物を置き、ロウの腕を取った
この腕で俺を守ってくれた
けど本当は俺がお前を守りたい
いや、そうなった時はきっと勝手に俺は守るだろう
それはファミリーにも迷惑をかける事になるのかもしれない
それでもお前を失う訳にはいかない
「ん?どうした?」
「背中の撃たれた場所‥‥見たい」
「そんなの見てどうするんだよ」
「俺を守った証だろ?見せろよ」
「‥‥面白くもないのに」
そう言ってジャケットを脱ぎ、シャツのボタンを外す
スッとシャツが床に落ちる
白い肌が顕になった
そして左の肩甲骨の少し脇辺りにガーゼが貼ってある
俺はそれを静かに剥がした
「痛い‥‥か?」
「いや」
「お前‥‥もう少しズレてたら心臓に当たってだんだからな」
「一生分の運をここで使ったかもな」
「そんなの‥‥俺の分を分けてやる」
皮膚が引き攣った周りを指でなぞる
白い肌に赤く残る傷痕
その時ふと思う
ロウって今までも体を張った事があるって話をしていた
でも背中や体にはこの傷以外、傷痕は無い
白く綺麗な肌のまま‥‥
「ロウって戦って怪我した事ないのか?傷はこれしか無いけど」
「フッ‥‥俺強いから。それに傷ついてもいいのは奏斗さんの為だけだから」
その言葉に鳥肌が立った
かつてこれ程までに渇望した事は無い
もう絶対に手離さない
ロウは俺の物だと‥‥
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