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#塩レモン
さしいす
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つぶ
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◇おまけとあとがき
長すぎて省いた交際宣言翌日の塩﨑くん。
同期護るマン。
交際宣言の翌日の楽屋にて。
「昨日短時間でもめっちゃ寝られた!!仁人抱き枕大活躍!!」と目を輝かせ、肌ツヤツヤで超絶絶好調な佐野の姿があった。
その横で、どこか腰を痛そうにしてダルそうに身体をさする吉田を見て、山中と曽野は(あーはいはいはい、そういうことね)と察する。
どんだけ手が早いんだ。
そんな呆れ顔の末っ子二人を余所に、腰をかばいながら恐る恐るパイプ椅子に腰掛けようとした吉田の前へ、苦虫を噛み潰したような顔の塩﨑がヌッと立ちはだかった。
「…吉田さぁん?俺の言いたいこと分かるやんな…?」
塩﨑のいつもの高い声とは違う、低めの声で問いただされ、心当たりがありすぎる吉田は思わず肩をビクッと跳ねた。
中腰のままじりじりと腰を引かせる。
(うわぁ…この低い声、太智めっちゃ怒ってる…。)
昨晩あれほど心配して引き留めてくれた塩﨑の制止をきかず、佐野の家にのこのこついて行った挙句がこの有様である。自分でも自業自得だと思う。
男の家に軽々しく上がってはいけないという世の中の教訓を、男であるにもかかわらず身をもって体感することになった。
佐野と恋人同士になれたこと自体に後悔はない。ただ、自分の男同士の行為についての無知さも相まって想像以上に身体が追いつかなかったのだ。流された自覚はあるものの、まさか当たり前のように組み敷かれるとまでは思ってもいなかった。(ちなみにベッドの上下に関してまだ納得いってない。)
「え、えーと、あのね太智…、この間から心配かけてごめんね…?俺だってちょっと話すだけのつもりだったんだよ?あんな流れるようにベッドに連れていかれるなんて聞いてなくて…!」
そう言いながら目を泳がせ、気まずそうに首元を隠すよう襟ぐりをキュッと引っ張り上げる吉田。
だが、その隙間から覗く赤みに塩﨑は「キスマーク見えとんねんおい!」と心の中で激しいツッコミを入れた。
その無駄な抵抗が余計に昨夜の痕跡を連想させ、塩﨑の眉間のシワをさらに深くさせる。
「…いやいや断れやお前も!?何昨日の今日で流されとんねん!このチョロ仁人!!チョロじん!!いつものガッチガチな警戒心と貞操観念どこに置いてきたんや!」
「…うぅっ、だって太智、勇斗が…。」
「勇斗が、やない!!ほんまにお前は昔っから変なとこ流されやすくてチョロすぎるんよ!特に勇斗に対して!」
反論できず不満そうにむぅと口を尖らせる吉田に「もお、座っとき!」と乱暴ながらも手つきは優しくパイプ椅子へと座らせる。
塩﨑にとって吉田は同じオーディションの時から一番長く共に過ごしてきた存在だ。
グループの仲間や友達という枠を超え、最早家族…双子の兄弟のような関係でもある。明るい性格に反して人への興味が薄いと言われる塩﨑だが、吉田への長年の情はなんだかんだ誰よりも強い。
——大切な、かけがえのない相方なのだ。
「はぁ〜〜……。」
二人が収まるべきところに収まったのは嬉しいが、それはそれとして、佐野のペースにいいように丸め込まれている相方が心配でならない。塩﨑は深いため息をつくと、少し表情を緩めて語気をおさめた。
「もー今日はええて。YouTube撮影メインやし、レッスン日でもないんやからゆっくりしとき。」
気まずそうにこくんと頷く吉田を背に、塩﨑は一転して鋭い視線を向ける。
視線の先では、昨夜の余韻に浸っているのか、スマホを眺めながら未だ絶好調にニコニコしている佐野。そこに静かに歩み寄った塩﨑は、「さ〜の〜さぁ〜ん♡」といつものテンションで笑顔で後ろから抱きつくと見せかけ、そのまま腕を首に回して容赦ないヘッドロックを仕掛ける。
「ぐぇっ!?!太ちゃんなに!?痛い痛い痛い!!」
「……勇斗ぉ、順序守れとは言ったけど、交際初日から全開で手ぇ出すやつがあるか…!」
いきなりの奇襲に悶絶しながらも、ヘッドロックされたまま佐野は大声で抗議する。いつもの仲良しな絡みの延長にも見えるが、塩﨑の腕の力は本気だ。
佐野のような身長や骨格ではないが趣味の筋トレで鍛え上げた塩﨑の上腕二頭筋は伊達じゃない。ガッチリと固められた腕の圧に、佐野は「痛い痛い!首折れるって太智!」とバタついた。
「はぁ!?なんで俺が怒られてんの!?ちょ、ちょ、まじで苦しい!痛えって!順序守ったらって言ったの太智じゃんか!!」
怒られている理由が本気で分からないといった様子で、上腕二頭筋に挟まれながらも佐野は純粋に不満をぶつけてくる。
その悪気のなさが火に油を注ぐ。
「その翌日に限度なくやるから言うとんねん!知っとるやろ!吉田さん体力カスなんやから!」
「いや、だから一回だけにしたよ!!ちゃんと体力と腰を考慮して優しくしたって!そんでも動くとすぐへばるし、最後の方なんて仁人ってばもうこれ以上は無理〜って泣き出すし、足開かせたらお前生まれたての小鹿かよってレベルで膝プルプル震えだすし!!」
「おわぁ!?どさくさに紛れて何言ってんだ馬鹿!!あれはお前がガツガツ力任せにくるからだろ!!誰でもあーなるわ!!」
夜の営みを連想させられさすがに耐えかねた塩﨑が「げぇ……」とドン引きしながら腕を解く。
自分たちの生々しすぎる夜の話をバラされ、顔を真っ赤にした吉田が叫びながら「最悪!!ばか!!」と佐野の胸をバシバシ叩いた。
それまで楽屋の椅子に座り、ゴリラ対戦が始まるのを空気のように存在感を消して見守っていた山中と曽野だが、思いがけず耳に入ってきた暴露に昨日の出来事を否応なく思い出させられる。
あの時の吉田の喘ぎ声や表情が一瞬脳裏をよぎり、
(…うっわ、終わった。よっしー達のそっちの話はまじで聞きたくなかった…。ますますよっしーの顔見れないって…。)
頭を抱えたくなった山中は複雑な顔で遠くを見つめ、
(あの勇ちゃんの様子じゃ仁ちゃん相当可愛かったやろうな〜笑。今度説教くらった時にネタにしていじったろ。)
対照的に曽野は最年長組から叱られた時の反撃材料を見つけて笑みを浮かべた。
一方、二人と同じく吉田の痴態を想像してしまいそうになった塩﨑は、それを全力で振り払うように頭を振る。
「もおお!生々しい話きかせんなや!!聞きとおないねん!!ええか勇斗!レッスン練習前日と、ライブ本番1週間前は禁止や!そこは絶対禁欲せぇよ!」
「は? 言ってることはわかるけど1週間前は長すぎだろ!!せめて3日前!こちとら付き合いたてだぞ!!っていうか太智はこの間から俺に厳しすぎだって!お前は仁人の保護者かよ!」
確かに吉田はM!LKのパフォーマンスの要であるため、塩﨑の言い分が100%正しい。それでも塩﨑の吉田に対する過保護っぷりに佐野は物申したくなる。
「そんなん相方やからに決まっとるやろ!パフォーマンスに影響出るのも嫌やし、これ以上吉田さんに負担かけたら俺が許さん。」
「彼氏は俺なのに!?!?」
俺だって仁人の相棒だよ!!と自分に指を刺しながら不満げに抗議する佐野を「知らん!じんだいのほうが歴史長いの!」とバッサリ切り捨てる。
長い年月を一緒に切磋琢磨して培ってきた二人の深い絆と歴史を言われると、佐野はグッ言葉に詰まってしまう。そこを言われると否定できない。
いやいやそれでも——、と佐野は必死に食い下がった。
「じんだいの絆は重々承知ですけど!!こっちは付き合いたてで一番ラブラブな時期なんだから、そこはちょっとくらい見逃してよ頼むから!」
「な〜にがラブラブや!昨日やっと自覚したくせに、調子乗って体目当てみたいなことばっか言うな言っとんねん!!」
頼む!と必死に訴えかける佐野に、あかん言うとるやろ!と塩﨑が再び飛びかかり、楽屋の隅で長男と三男の第二ラウンドとなるプロレス技の掛け合いが再開した。
そんな騒ぎから離れた場所で、縮こまってすっかり気配を消していた吉田に、山中と曽野がポンポンとパイプ椅子を叩いて声をかける。
「よっしー、そこにいたらゴリラ対戦に巻き込まれるよ。」
「仁ちゃん、こっちおいで。ここに座っとき〜。」
「……ありがと。じゅうたろ、しゅんた…。」
そっと差し出されたパイプ椅子に感謝しながら、小さくなっていた吉田が山中と曽野の間にちょこんと腰を下ろす。
「よっしー、大変な人と付き合ったねぇ…。」
「うッ……若干、否めない…。」
ボソッと呟いた山中に、吉田は肩をすぼめた。
まぁそれでも、この二人なら別れるようなことはないだろうと心の中で納得しつつ、山中は手元の資料に視線を戻して今日の流れを確認する。
「ねぇ舜、今日の企画のここって俺らどっちから入るんだっけ?」
「あ、それ俺が先に喋るやつ。台本これやね。」
ギャーギャーと盛大にプロレス技を掛け合う長男と三男を完全にBGMとし、無事に避難させた次男を自分たちの間に挟みながら、淡々と今日の動画の打ち合わせを始める末っ子組の二人だった。
おしまい。
◇長いあとがき
最後までお読みいただきありがとうございます!
テーマ
『恋愛感情がないのにだんだんいかがわしくなるさのじん』でした。
親友以上恋人未満のような関係性の二人です。私はドッキリ好きですねぇ笑
ちなみに私の今回の小説案メモ↓
寝れない佐野さんへのドッキリ企画
『吉田の抱き枕、吉田の膝枕、吉田の子守唄、アロマオイル
ちょっとまって?!!なんかこの距離おかしいって!!(吉田の心の声)』
でした笑
最初は子守唄させる気だったようです。吉田さんの負担がでかいと思い、太智くんのストレッチに変更しました笑
今回の彼らについて
◇吉田さん。
膝枕嫌がるくせに膝枕した時の佐野さんのことを考えて服を意識し(ツンデレ)そのせいで自爆するところがお気に入り。
◇佐野さん。
吉田さんとえっちしたすぎて途中から脳内中学生男子みたいにしてしまいましたが、もっと理性ある口説き方をする人だと思います…すいません…。
あれは吉田さんが悪いですね(?)
◇山中さん。
吉田さんを揶揄うのに緩く全力(?)
抱き枕と案を出したくせにそのブツを一ミリも用意する気はなく、抱かれるのはよっしーと言い放つ鬼。
◇塩﨑くん。
同期愛爆発。
後半はずっと佐野さんに怒ってて申し訳ない立ち回り笑
佐野さんのことは大好きだし交際も認めてるけど、流されすぎる相方の吉田さんがほっとけない感じ。
◇曽野くん。
今回は山中さんと悪ガキ発揮。
なんだかんだ曽野くんは吉田さんに甘えに行くので、今後佐野さんの嫉妬は一番受けそう(でも気にしなさそう)
「仁ちゃんめっちゃエロかったもんなぁ!勇ちゃんの気持ちわかるで!」とか素直に言ってしまい「おいこら!!気持ちわかるってどういう意味だよ!!」と、佐野さんに怒られてそう。
もっと短くするはずがだいぶ長くなってしまいました。私は一気に最後まで書き上げてから話の辻褄を合わせて調整するので、長いと何を書いているか分からなくなります。前編後編ぐらいがちょうどいいと実感しました笑
この長さに最後まで読んでくださりありがとうございます!コメントも本当に嬉しいです〜神〜( ; ; )✨
それでは、ここまでお付き合いいただきありがとうございました!
コメント
7件
番外編まで素晴らしい。 まとまり方も最高でした👍️✨

番外編まで!✨✨ 塩レ最高でした!あと地味に悪いこと考えてる❤️さん笑いました😂 最高のお話ありがとうございます!
塩レの絆ってかけがえのないものですよね✨ 恋とは違うけど特別な感じが素敵です