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関東の出張から戻って約1ヶ月、彼との日々が夢だったかように今までの日常が帰ってくる。彼のことを思い出す日が少なくなる。
いつもの風景、いつもの人たちを眺めながらいつも通りの仕事をこなし適当にどこかに出かける。
そしてまた風景に音を乗せる。
携帯にプラグを指す、 細いケーブルを伝う振動が好きだった私はその頃からワイヤレスにした。まだ名残惜しいがいつもと聴く音楽は変わらない。
強く居たい時は強い音楽を優しく居たい時は優しい音楽をそして弱くなった自分にはうんと強い音楽を。
そんな音楽が私を優しく強くする。
寒い冬を乗り越え春らしい陽が降り注ぐ時期、街でよく見かける黄色い小さな花。
そんな春らしく可愛らしい花の名前はミモザ。春を告げるミモザのもう1つの役目。それは国際女性デーの象徴の花。
3月8日、諸説あるが簡単に言えばその日は女性が強く立ち上がり一丸となる日。
だけど強い女性がたくさんいてもきっとみんな強い女性の振りをしているのかもなんて思うのは、強い音楽を聴いて強がっている自分と重ねているからなのかもしれない。
私が強い時は、いつなのか問いかける。首の皮一枚でぎりぎり耐えているのは、まだ恵まれているからだろうか。
彼への気持ちが恋心でないと言い聞かせながら友達に言う「絶対付き合えない。友達だから手が出せない」と。
そうやってまた強がる自分が弱い自分を更に弱くする。
伝えない心の好きは聴く音楽とともに優しくも強くも悲しくもなる。
この気持ちは私のものではないのかもしれない何かに流されてるだけかもしれないとほのかに思ってしまう。
私を強くするものが音楽なら私を弱くするのは好きという気持ちなのかもしれない。
そして女性を弱くしてしまうのもまた恋なのかもしれない。
女性デーに参加してもきっと私は強くなれないわ。ってずっと思っているがそんな私のように強くなれない人のために選ばれた象徴がミモザなら納得がいく。
だってミモザの花言葉は全て優しいものだもの。感謝、友情、優雅、思いやり、密かな愛。ね?優しいでしょ?
小さく集まる黄色い花は強がっているのではなく優しさこそ強さだって大きな私たちに教えてくれる。
そのミモザ、春にもみかけたけど
そーね。彼と出かけたクリスマスマーケットの近くにある雑貨屋さんの前のお花屋さんにもドライフラワーで見かけた。
素直になれない強がる人に優しさを教えてくれるものは近くにあるのかもしれない。
ミモザのように小さい気持ちを集められたら
彼は受け取ってくれるだろうか。
その探し場所はどこだろうか。
そうやってまたいつまでも定まらない自分は 携帯の右上のマーク押しイヤホンと接続し音楽を流す。
1話から3話で聞いていたプレイリストを次に進める。
止まってたって思うでしょ?
少女の世界は常に音楽が流れているの。