生き残った住民たちが広場に集まってくる
アリス「おーい!!カノン!探偵さーん!!」
悠「げぇ!」
カノン「あー!アリス!!」
アリスとカノンはとことこと駆け寄りハグをした
アリス「怪我してない?心配してたよー!」
カノン「私は大丈夫!アリスのパパとママも無事でよかった!」
クリスは微笑ましそうににやにやしている
次にアリスは俺に駆け寄ってくる
悠「な、なんだ」
アリス「この間は食べちゃおうとしてごめんね?でももうあなたは食べない!」
アリス「あなたがいなくなったらカノンが悲しむもんね!」
悠「あなた”は”…ね」
だんだんだん!
カノン「あ、あれは」
制服姿の男が鎧姿の兵士を数名引き連れて歩いてくる
カイラ「無事ですか?みなさん」
ダグ「おおおお!たいちょおおおおお!!」
クリス「カイラ!帰ってきてたんだな!」
クライス「私が呼んだんだ、手当と迎えの兵士が必要だろ」
悠「カイラ?こいつがか」
その男は騎士というより、まるでカノンと同じ学生だった
カイラ「アリス、カノンちゃん無事でよかった」
クライス「悠、紹介しよう我がアルタイル騎士団隊長 カイラ・エドワードだ」
カイラ「あんたがウォーク能力者の人間か、話は聞いてます。」
どこかぎこちない敬語の使い方だが、目をつむることにした
クライス「カイラは我がアルタイル王国で一番の戦力だ。だから私の息子と次女の護衛をカイラ一人に任せた」
カイラ「安心して下さい、ご子息様は王宮へ無事帰還しました」
クライス「うむ、ご苦労だったな」
すると、
ドカーン!!
レガース「忘れて貰ったら困るぜええ!!探偵!!!今度こそ貴様を炎で消す!!!」
レガースが馬に乗って炎の玉を振りまきながら走ってきた
まずい、ちょうど拳銃は弾切れだ。他の騎士たちはもう動けそうにない。かといって王国のへぼ兵士数名が勝てるとは思えない
どうするんだ、もう一回道路にでも世界繋げて激突させるか?だが、アリスや他の住民たちが巻き込まれる
兵士「陛下!お下がりください!ここは我々が!」
カイラ「みんな下がってて」
カイラは前に出た
カイラは右手をレガースに向け、放った
カイラ「こい、リヴァイアサン」
すると大きなエイに羽が生えたような物体が出現した
カイラ「飲み殺せ」
リヴァイアサンと呼ばれた怪物はレガースに向かって大きな口を開けて、丸のみにした
次の瞬間
ドカーン!!
レガースを飲み込んだリヴァイアサンが爆発した
レガースは跡形もなく消えてしまった
悠「何が起こったんだ」
カイラ「リヴァイアサンが対象を飲み込んだら、そいつはこの世のどこにも存在できなくなる。だから体の中で消滅するのさ」
ダグ「カイラは格闘術もすげえんだぜ!俺らなんかじゃとても太刀打ちできねえ」
クライス「ダイアリーの皆様!海賊共の脅威は去りました!これからこの町の復興を全力で支援していく!兵士たちの指示に従ってテントへ向かってください!」
すると、ぞろぞろとダイアリーに馬車に乗った兵士がやってきた
兵士たちは、次々と仮の大きなテントを立てた
クライス「悠、そして騎士たちもご苦労だったな、だが、これでティードが諦めるとは思えん、近いうちにまたやってくるだろうな」
悠「コロウの爺さんはどこいったんだよ」
クライス「奴には市民の救助に向かって貰った、そのうち戻るだろう」
俺たちは城へと帰還した。
だが、事件は何一つ解決していない。これからも俺は戦い続ける。
数日後 スモーク山 小屋前
悠「それじゃあいろいろと世話になった」
コロウ「いいか、今のお主には呪いがかかっておる」
コロウ「くれぐれも”自分の口からこの異世界のことに触れるなよ”」
コロウ「石になって死ぬぞ」
思い出した。確か拘留室の男も異世界のことを喋ったら石になったな
あいつも海賊の仲間だったのか?
あれ?
なんで俺が一度帰ったとき、釜野たちは石になった男のことに触れなかったんだ?
おかしいな。だってあまりにも不自然だろ
まるであの直後人知れず”誰かがあの石になった男をどこかに処分したかのようだ”
誘拐事件の捜査班が解体されたのも気になっていた
警視庁か、海賊共と何か絡んでるのか?
俺は頭をかきながらゲートの中に入った
ガヤガヤとした渋谷のスクランブル交差点
何も変わらないありふれた風景
けど、その世界には雪はいない
諦めない、だって、俺は
悠「どうしても、あいつらが許せない。必ず取り戻す」
悠「たとえ俺の命が尽きても」
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