テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
396
ぽん
25
#塩レモン
のりもちさん
6,206
💛side
勇「俺が誰にでも優しい? んなわけねーだろ。仁人に構って欲しくて、態と他の奴と仲良くして嫉妬させようとしてた。ま、ドラマのシーンで嫉妬してくれたから結果オーライだけどな」
仁「ええっ!? あれ、態と……!?」
勇「そうだよ。だから……もう、我慢しなくていい?」
そう言って勇斗の整った顔が近付く。
今度は俺も、逃げようとはしなかった。
そっと瞳を閉じ、勇斗のシャツの胸元をぎゅっと掴む。
そのまま重なった唇は画面の向こうの演技なんかとは比べ物にならないくらい、驚くほど熱くて、柔らかかった。
一度、二度、確かめるように優しく触れ合った後、勇斗は俺の細い腰を更に強く抱き込み、深く、深く唇を貪った。
ほんの少しのリップクリームの甘い香りとお互いの熱が混ざり合う。
静かな楽屋に衣類が擦れる音と、微かな水音が響いた。
仁「んぅ…っ…ふぁ……はや、と……」
勇「ん……はぁ、仁人…めちゃくちゃ可愛い……」
唇を離した勇斗は愛おしげな熱い瞳でとろんとした表情の俺を見つめ、今度は赤くなった耳の裏や首筋に、優しく吸い付くようなキスを落としていく。
仁「んっ、あ…そこ、跡残ったら、仕事……っ…」
勇「いいじゃん、俺のだって証拠。これからはちゃんと俺のことだけ見てて」
仁「言われなくても……お前以外見るつもりないし」
ぎゅっと抱きしめ合う二人の心臓の音は驚くほど同じ速さで、煩いくらいに脈打っていた。
これまで感じていた胸の痛みは全て、甘い甘い幸福感へと変わっていく。
そんな時、ガチャと楽屋のドアノブが回る音がした。
太「お二人さん! 俺ら終わったでー?」
太智の声が聞こえた瞬間、俺は慌てて勇斗を突き飛ばした。
仁「ほら! 早く行かないと…!」
勇「えー、もっとイチャイチャしたかったのに」
勇斗は不満そうに唇を尖らせながらも、嬉しさを隠しきれないニヤニヤ顔を浮かべた。
入ってきたメンバーたちは少し赤くなった俺の唇と、明らかに上機嫌な勇斗を見て、察したように顔を見合わせた。
柔「あれ、もしかしてお取り込み中だった?」
舜「仁ちゃん顔真っ赤やん! 」
太「はー、お膳立てした甲斐があったわ! 」
メンバーからの温かい野次に、俺は顔を真っ赤にしながら「煩い!」と言い返し、勇斗はその隣で世界で一番幸せそうな眩しい笑顔を咲かせていた。
🩷side
仁人はまだ真っ赤な顔で台本に目を落としている。
全然頭に入ってないのがバレバレで愛おしすぎて心臓が痛い。
あー、まじで可愛すぎる。
どうしよ。
この最近仁人に避けられ続けて、俺は本気でこの世の終わりのような絶望を味わっていた。
俺以外の男にあんな顔見せるなよって、心中の独占欲が爆発して、まじで狂いそうだった。
だけど、まさかあのドラマのキスシーンに嫉妬してただなんて。
そんなの可愛すぎて反則だろ。
仕事用の演技じゃなくて、俺の本当の体温も、本当のキスも、全部仁人のためだけのものなのに。
それに仁人が俺のことを俺と同じくらい強く求めてくれていたことが、何よりも嬉しかった。
勇「…仁人」
こっそり耳元で名前を呼ぶと、仁人が肩をビクッと揺らして、小さく頬を膨らませながら上目遣いで俺を睨んできた。
「またあいつらに野次飛ばされるだろ…!」って言いたげな焦った顔。
でも、もういいんだ。
メンバーもお膳立てしてくれるくらいだし、隠すつもりなんて最初から俺にはない。
勇「……今日の夜、お前の家行っていい?」
仁「えっ!? いきなり、何言って…っ…!」
慌てて俺の口を手で塞いでくる仁人の掌を引き剥がしては、菓子の袋でメンバーから見えない角度を作って、その手の甲に小さくキスを落とした。
勇「駄目?」
仁「……、…駄目なんて、言ってないだろ…」
恥ずかしそうに顔を伏せた仁人を見て、俺は胸の奥でニヤリと小さな勝利の笑みを浮かべた。
💛side
楽屋での一件の後、俺たちはすぐにスタジオへと移動し、新曲の生配信番組の本番を迎えていた。
さっきまで勇斗とキスをしていたなんて、今でも信じられない。
自分の唇にまだ微かに残る熱のせいで、カメラの前に立っていても、どうしても意識が隣の勇斗の方へ向いてしまう。
『さあ、続いての企画は……』
テンポよく番組を進行している最中、スタジオの照明が次のコーナーのために少しだけ落とされ、カメラの画角がトークしている他のメンバーへと切り替わった。
その瞬間、俺の胸の奥から、昼間あれだけ我慢していた反動が、一気に押し寄せてきた。
勇(……勇斗に、触れたい)
両思いになったという実感が急に現実味を帯びて、どうしようもなく甘えたい気持ちが爆発しそうになる。
俺はカメラの死角になる位置で、隣に立つ勇斗の衣装の袖を、指先でキュッと掴んだ。
勇「……っ!?」
勇斗の体がビクッと跳ね上がるのが分かった。
まさか俺から仕掛けてくるとは思わなかったんだろう。
勇斗は驚いた顔で、すっと視線をこちらに向けてきた。
俺はカメラに映らないよう前を向いたまま、繋いだわけでもない勇斗の袖を、少し強めにきゅっと握りしめてみる。
こっそりと隠れて甘えた自分の行動が今更ながら恥ずかしくて、顔が急激に熱くなっていくのが分かった。
すると勇斗は悪戯が成功した子供みたいに、一瞬だけ目元を細めて嬉しそうに微笑んだ。
そして、俺が掴んでいた袖のすぐ近くから大きな手を滑り込ませてくると、カメラの死角で俺の手の甲をそっと優しく包み込むように握ってきた。
仁(っ……!)
生放送中なのに、なんてことするんだ。
でも、勇斗の大きな手のひらは驚くほど温かくて、さっきまで感じていた不安が全部溶けていくみたいだった。
前を向いたまま、誰にもバレないように重ねられた二人の手。
繋いだ手の先から、まるで魔法にかかったみたいに、甘い熱がずっと身体中に広がっていた。
🩷side
勇「お邪魔しまーす」
全てのスケジュールが終わり、時は夜の23時。
俺は約束通り、仁人のマンションの部屋に来ていた。
昼間の私服のまま、玄関の扉を閉めた瞬間。
それまで張り詰めていた俺の理性の糸がぷつりと切れた。
仁「勇斗、とりあえずリビングに……うわっ!?」
靴を脱ぎ終えたばかりの仁人の細い手首を掴み、そのまま玄関の壁へと押し付ける。
暗がりの常夜灯の中、仁人は驚いたように目を見開いた。
仁「は、勇斗……? 急に何……」
勇「我慢できるわけないじゃん。今日、生配信中もずっと、仁人のことしか考えてなかった」
仁「なっ……」
赤くなってわなわなと震える唇が堪らなく色っぽい。
俺は仁人の顎をクイッと上に向かせ、昼間の楽屋よりも深く、強引に唇を重ねた。
仁「んぅ……っ、ん、はぁ……っ」
呼吸が苦しくなるまで何度も角度を変えて貪ると、仁人の身体からすとんと力が抜け、俺の胸に縋りつくように首後ろへと両腕が回ってきた。
その従順な態度が、俺の中の獣をさらに刺激する。
唇を離し、仁人の耳元に顔を埋めると、昼間は「跡が残るから」と拒まれた首筋に、容赦なく唇を押し当てた。
仁「あ、だめ……っ、勇斗、明日も仕事…い”、ッ……!」
じっくりと、自分のものだと刻みつけるように肌を吸い上げる。
絶対に消えないような、鮮やかな赤紫の痕が仁人の白い肌に浮かび上がるのを見て、ゾクゾクするような満足感が全身を駆け巡った。
勇「言っただろ、俺のだって証拠つけるって。明日誰かにに見られても、俺のもんだってアピールできて嬉しいんだけど」
仁「ばかだろ…っ…!どんだけ独占欲強いんだよ…!」
涙目で睨んでくる仁人の腰を、今度は両腕でがっしりと抱きすくめる。
心臓の音が、お互いの服越しに激しくぶつかり合っていた。
勇「当たり前じゃん。この一週間、仁人が他の奴と楽しそうにしてるの見て、俺がどれだけ狂いそうだったか…今から朝までたっぷり思い知らせてあげる」
仁「朝までって……」
勇「寝かせてなんかやらないから覚悟しとけよ、仁人」
耳元で低く囁くと、仁人は観念したように、だけど最高に幸せそうに俺の唇へと自ら口付けた。
俺だけの、世界で一番可愛い恋人。
夜の静寂の中、二人の甘い夜はまだ始まったばかりだった。
コメント
2件
うわー!!!リクエストに早速応えていただきありがとうございます!!!😭😭 最高でした…!!! ドラマのキスシーンに嫉妬しちゃう💛かわいすぎるし、お互いに独占欲強めなのたまりません♡ この後の2人の甘々な夜もめちゃくちゃ気になりますね、、