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こんにちはミラです。

まどマギやっと叛逆の物語編見れた…全ほむらちゃん推しが救われた。




























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桜シロップ











「かき氷屋って…駄菓子屋のことじゃねぇか。」

「んー、笹川もちっさい頃の話だから記憶が混濁してたんじゃねぇの。」

「そんなもんか?」

「そんなもんだよ。てかそれ一口くれよ、笹川曰く伝説の桜味。俺も食ってみたい。」


そう言って竜胆は三途の手に収まる小さなプラスチック製のカップを覗き込むとねだるように三途を見上げた。


「なんでテメェは桜味にしなかったんだよ、メロン味なんかどこにでもあんだろ。」


三途は三十路の上目遣いなど気にも留めていないといった風を装いつつシャリシャリと儚い薄紅色に染まった氷に安っぽい透明のスプーンを刺す。三途の髪色によく似た、毒々しい桜色。人に作られた、複製を繰り返されたソメイヨシノの色。可笑しくなるほど人工的なその色は、もう一回りして目が回るほど美しくて。シャリシャリと桜色を口に運び続ける三途の耳は薄っすらと同じ色に染まっていた。


「いや、なんか…直感的に?俺の本能がメロンにしろって言った。」


竜胆がすっとぼけた顔で、そんなことを宣う。三途を見上げる目が微かに熱を帯びて潤んでいることなんて、本人でさえ知り得ないのだろう。熱を持った竜胆の手のうちで、シャリ…と僅かにメロン味の氷が溶けた。


「ぷっ、なんだそれ。直感ってお前…いいよ、やる。一口だけだぞ。」

「やったー。」

「その代わり竜胆も一口よこせ。」

「いーよ。はい、あーん」

「ちょっっっ」


竜胆が自然な手つきで自身のカップからシロップのかかった氷を掬い上げるとにっこりしながら三途の口元へと運ぶ、三途はなんの予備動作もなく行われたそれに顔を真っ赤にしてタジタジである。


「何考えてんだよ!」

「えー、俺のメロン味食いたいんでしょ。ほら遠慮すんなって、あーん。」

「お、おい…」


首まで真っ赤にして三途が声を絞り出そうと口をハクハクさせる、手を右往左往させて、綺麗に笑う竜胆の顔を瞳に映して恥ずかしいそうに目を伏せる。そんな様子の三途を見て、竜胆が愛おしそうに、安らかに笑った。


「こら三途、観念しろ!」

「あ、あ、」


もう一度、ゆっくりと口元にメロン味の氷を運ばれた三途は形の良い唇を戦慄かせながらもそっと差し出されたスプーンを口に含んだ。


「美味しい?」

「ん…わっかんねぇ。」


混乱中の三途はかき氷を味わう前に、まず今おこった幸運を咀嚼し切れていないらしかった。


「ふふ、まぁかき氷のシロップの味ってほんとは全部同じ味らしいよ。」

「マジ?」

「うん。」

「じゃあ…」

「俺一口あげたんだから、三途もちゃんと一口頂戴ね。」

「ん、勝手にとっていい。」


ふい、と目を逸らしつつ三途がカップを竜胆の方へと差し出す。色気も何もない無骨な動作だったが、それでも竜胆には長い髪からちらと覗く三途の耳が赤く染まっているのが微かに見えた。

そしてそれは竜胆にも飛び火してしまったみたいで、三途を見た竜胆は頬に朱を走らせ一瞬弾かれたような顔をして押し黙った。


「・・・それは反則だろ」


ぼそっと竜胆が独りごちる。


「?、どうしたんだよ。」

「い、いやなんでもない。ありがと。」


不思議そうに竜胆の方を向く三途から顔を隠すようにして三途のカップから掬った桜味を慌てて口に運んだ。顔に集まる熱のせいで氷は直ぐに溶けてしまって、味なんて全然わからなかった。

駄菓子屋の店先にある古ぼけたベンチに座る反社二人の顔に、強烈なオレンジ色の影が差す。

その影に二人が顔をあげると、とっぷりと融けかけた太陽がどこか懐かしい色の光の飛沫を上げながら建物群の中に沈みゆこうとしていた。光の粒が飛び散って、呑気に浮かぶ雲を容赦なく着色していく。空に橙がばら撒かれ、三途にも竜胆にも等しく降り注ぐ。

あまりにも、神々しいその光景に、まるで、世界が祝福されているかのような根拠のないいつもだったら笑い飛ばしてしまうような喜びが心を満たす。

いつのまにか空っぽになってしまった、氷の印刷がなされた俗っぽいプラスチック容器にその喜びがなみなみと注がれる。


「そろそろ帰るか。」


帰りたくない。夕焼けの不思議な魔力に侵されたか、そんな子供っぽい思いが脳裏を掠める。


「そうだな。」


それでも、擦り切れて、反社なんて言いつつもすっかり社会に嵌め込まれてしまった二人の掠れた口から出るのは至極合理的な選択で。


「よっこらせ、と。」

「三途、おっさんみたいな声出すなよ。」

「るっせぇ、俺らもう三十路じゃん。」

「認めたくない…」

「受け入れろ。」


刹那の童心。一瞬だけ、瞬きする間もないくらい。それでも二人には充分だった、一歩その足を踏み出せば、そこからはまた、血溜まりが続いている。











「毎度ありぃ〜」


駄菓子屋のおばあちゃんの嗄れた声を背に二人きりで歩く。街灯が照らす二人の手は、繋がれてはいなかったけれど。幸せだ。その思いが雰囲気となって、二人を包み込んでいた。

甘い香りは駄菓子屋に置き去りにして二人はまた、元へと戻っていく。


思えばこの日、この桜色の日。この日から、二人の恋は転がり始めたのだろう。



















































みんな!竜春は至高だ!竜春こそが最高、竜春は正義なんだ!増えろ、竜春推し!

あ、言っとくけど蘭竜春、あれは全くの別物ですからね?

























続き♡3000

♡は何回でも押せますし、高評価、コメントは作者のモチベーションへ直結しています。作品の長さや出来の良さは私のモチベーションによってだいぶ変わりますので是非皆さん沢山押していってください!

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コメント

2

ユーザー

竜春増えてくれ…。何で竜春少ないの。可笑しいよ。弟属性の二人のLOVE何て最高じゃないか…。竜春増えて。 *この先どうやって進んで行くんだろう…。今まで(ここまでの三話)は反社何て微塵も感じさせないようなポワポワした雰囲気だったけれど、思えば仕事何てそこら辺にコロコロ転がってるしタヒ体もゴロゴロ落ちてるし。手も血に濡れてしまう。…どうなるのか楽しみです‼︎

ユーザー

んふッッッ⤴︎☆最高☆いやぁ、、春千夜受けは、、最高ですな☆腐腐腐腐♡

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