サッカーはもうしないんです。

⚠潔脱落if 立ち直れなかった系 サッカーから完全に身を引いてる

大丈夫な方のみ↷

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[ 潔 世一 脱落 。]

1番聞きたくなかった言葉が頭に響く。

どんなに足掻いても 考えても秀才止まりの人間は天才の前では 主役 には なれなかった。

頭が真っ白になって､扉を潜る時はどんな顔をしていたのかすら分からない。

悲しみも悔しさも怒りも何も出てこず､ただ 脱落 という言葉がずっと繰り返し再生されていた。

家に帰り､ベットに身を投げる。

｢(脱落..か。脱落したんだ俺。)｣

きっと脱落した俺でも求めるチームはあるだろうが､俺がまた走れるような気はしなかった。

数十分､薄暗い天井を眺め､立ち上がる。

憧れ だった ノアのポスターやサッカーに関係あるものを全て見えないところに押し込んだ。

ガランとした部屋を見渡して､俺の部屋じゃないような感覚になる。

｢..はは、何やってんだろ。 ｣

これからだって､やろうと思えばまだ走れる。

足が壊れたわけでもないし､サッカーが嫌いになったわけでもない。

けど、またあの時のように走れるか と言われるとそうではなかった。

枕に染みができ、着替えることも忘れて眠った。

脱落したとはいえ､有名なところから電話がかかってきたり インタビューなんかの誘いもきたが全て断った。

もう脱落して何年もたったって言うのに、もうただの平凡な社畜だと言うのに。

ずっとずっと 青い監獄（ブルーロック）の申し子という過去が首を絞めてくる。

選手にも監督にもならずサッカーから完全に身を引いた俺に構わないで欲しい。ただの一般人にインタビューをして何になる。

【青い監獄（ブルーロック）卒業生に突撃インタビュー！】

〉＿＿選手にとって大きな存在となった人はいますか？

〉そうですね。やはりブルーロックで会った

潔 世一 選手 の存在が大きいです。

..辞めてくれ。もう。

テレビにかつてのチームメイトが映り、思わず目を背ける。

今はもうこの封筒だけで いっぱい いっぱい だと言うのに。

やめろ。やめてくれ。俺の名前を呼ばないでくれ。

こんな 封筒 今更渡して何になる。

なんで、なんで。

今 俺を青い監獄（ブルーロック）に呼ぶんだよ。

[サッカーはもうしないんです。]