テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

病室の少年

一覧ページ

「病室の少年」のメインビジュアル

病室の少年

1 - 第1話 病室の少年

♥

228

2025年01月22日

シェアするシェアする
報告する

🦍社二次創作

🦍、🍌多

🍌病気設定


「病室の少年」

第1話


外の景色を、じっと見つめる。

月の光が照らす街を、自分は冷たいガラスの窓越しに見つめることしかできなかった。


一度でも、外で歩いてみたいなぁ。



「病室の少年」



物心ついたころには病院に入院していて、退屈な日々を送っていた。

外に出てはいけない。これは決まりだった。


病気は一進一退を繰り返し、一向に退院という希望の光は見えない。


窓越しに見つめる景色は、近くて遠かった。

絶望感に浸り、毎日鬱々とした日々を送る。


消えてしまいたい。と、 思えてしまう。


窓の外は、この薄暗い部屋と違って、光をたっぷりと含んで輝いていた。

窓を開けて、手を伸ばした。


開いた窓はとても魅力的で、吸い込まれそうな感覚がした。


緑の香り、広がる青空。


身を乗り出して、自由な世界へ、手を伸ばした。


これで、解放されるんだ。


その瞬間、身体をがっちりと掴まれ、夢から現実へと引き戻された。


🍌「離してっ‼︎」


叫んでジタバタと暴れてもがくと、白衣を着たお兄さんは


🦍「…それはできないなぁ…ごめんね?」

🍌「なんで…‼︎なんで…‼︎どうして僕だけがこんな生活を送らないといけないの⁉︎意味わかんない…」


🦍「外に出ると、君の体調が悪くなっちゃうよ?」

🍌「……もう…いいの」

そう返すと、顔に笑みを浮かべていたお兄さんの顔は、真面目な表情になり、じっと見つめてきた。


🦍「…そっか。」


それ以上、この人は何も言ってこなかった。




🦍「幼い頃から病気…か」


カルテを見ながら、思わず呟く。

あの少年は、病室に囚われている。確信してしまった。


小児科は、遊べるスペースがあることや、自室が大部屋ということなどから、他の子供との交流が多い子も見てきた。


ただ、あの子は全く人に触れようとしない。

個室の部屋というのもあるだろう。


心を閉ざしてしまった彼にとって、この環境は余りにも残酷だった。


そんな彼に、僕がしてあげられる事はあるのだろうか。




🍌「…もう何もいらない。僕はこのままでいいんだ。」

そう呟いた時、頭が締め付けられるような痛さを感じ、えずく感覚がした。


静かな病室に、自分の嗚咽だけが響いた。




続く(かどうかはわからないけどね)

loading

この作品はいかがでしたか?

228

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚