🦍社二次創作
🦍、🍌多
🍌病気設定
「病室の少年」
第1話
外の景色を、じっと見つめる。
月の光が照らす街を、自分は冷たいガラスの窓越しに見つめることしかできなかった。
一度でも、外で歩いてみたいなぁ。
「病室の少年」
物心ついたころには病院に入院していて、退屈な日々を送っていた。
外に出てはいけない。これは決まりだった。
病気は一進一退を繰り返し、一向に退院という希望の光は見えない。
窓越しに見つめる景色は、近くて遠かった。
絶望感に浸り、毎日鬱々とした日々を送る。
消えてしまいたい。と、 思えてしまう。
窓の外は、この薄暗い部屋と違って、光をたっぷりと含んで輝いていた。
窓を開けて、手を伸ばした。
開いた窓はとても魅力的で、吸い込まれそうな感覚がした。
緑の香り、広がる青空。
身を乗り出して、自由な世界へ、手を伸ばした。
これで、解放されるんだ。
その瞬間、身体をがっちりと掴まれ、夢から現実へと引き戻された。
🍌「離してっ‼︎」
叫んでジタバタと暴れてもがくと、白衣を着たお兄さんは
🦍「…それはできないなぁ…ごめんね?」
🍌「なんで…‼︎なんで…‼︎どうして僕だけがこんな生活を送らないといけないの⁉︎意味わかんない…」
🦍「外に出ると、君の体調が悪くなっちゃうよ?」
🍌「……もう…いいの」
そう返すと、顔に笑みを浮かべていたお兄さんの顔は、真面目な表情になり、じっと見つめてきた。
🦍「…そっか。」
それ以上、この人は何も言ってこなかった。
🦍「幼い頃から病気…か」
カルテを見ながら、思わず呟く。
あの少年は、病室に囚われている。確信してしまった。
小児科は、遊べるスペースがあることや、自室が大部屋ということなどから、他の子供との交流が多い子も見てきた。
ただ、あの子は全く人に触れようとしない。
個室の部屋というのもあるだろう。
心を閉ざしてしまった彼にとって、この環境は余りにも残酷だった。
そんな彼に、僕がしてあげられる事はあるのだろうか。
🍌「…もう何もいらない。僕はこのままでいいんだ。」
そう呟いた時、頭が締め付けられるような痛さを感じ、えずく感覚がした。
静かな病室に、自分の嗚咽だけが響いた。
続く(かどうかはわからないけどね)
コメント
3件
表現の仕方が神なんよなぁ、 だからチャットノベルよりこっちの方が好きなんよな〜〜 僕はめっちゃ続いて欲しい...けど、浅間さんの気分次第で🍌さんが幸せになるかどうか決まるから、これがまた浅間さんの小説の辞められないところ♡