ひまなつの体温が覆いかぶさると、こさめは自然と目を閉じた。
首筋に落とされた熱い口づけが次々と痕を刻み、背筋にぞくぞくとした震えが走る。
「ん……っ、なつくん……」
切なげに呼ぶ声に、ひまなつは応えるように深く唇を塞いだ。男に戻った低い吐息と、力強い舌の動きに、こさめはあっという間に飲み込まれていく。
「……もう、遠慮しねぇ」
押し殺したような声で囁くと、ひまなつの大きな手で胸の柔らかさを確かめるように掌で包み、指先で固くなった先端を弄ぶ。
「やっ……ん、だめぇ……っ」
声を上げても、触れられるたびに身体は素直に反応してしまう。こさめは羞恥に顔を赤くしながらも、逃げ場を失ってシーツを握り締めた。
さらにひまなつは身をずらし、こさめの太腿を開かせる。秘部が露わになり、熱を帯びて濡れ始めているのが分かる。
「…もうとろとろだな」
低く嗤うような声に、こさめの心臓は爆発しそうなほど打ち鳴る。
「待って……なつくん、そんなの――」
「待たねぇよ。こさめがほしいんだからよ」
そのままひまなつは腰を押し付け、ゆっくりと中へと入り込んでいく。
「――っあぁぁ!」
こさめはシーツをぎゅっと掴み、男のひまなつに抱かれる現実を全身で受け止める。
「……いい子だね。もっと声、聞かせろよ」
ひまなつは耳元で囁きながら、奥まで貫いた。
ひまなつは一度深く突き入れると、堪えきれないように腰を打ちつけ始めた。
「っ……あぁぁっ、なつくんっ、はや、んっ……!」
こさめの声が途切れ途切れに響き、シーツに指を食い込ませる。
「……ずっと、こうしたかったんだ……っ!」
ひまなつの荒い息が首筋にかかり、耳朶を噛まれる。背筋を這い上がる熱とともに、奥を突かれるたびに甘い悲鳴が漏れる。
「やぁっ、だめ、そんな……奥、あっ……!」
「奥で締めんなよ……ますます止まんねぇ……!」
ひまなつは力強くこさめの腰を掴み、自分の動きに合わせて無理やり引き寄せる。
ぐちゅぐちゅと濡れた音が響き、こさめの身体は快感に翻弄され続ける。
涙を浮かべながら、こさめは必死にひまなつの肩にすがりついた。
「なつ、くん……もう、むりぃ……!」
「まだだ。……俺が満足するまで、離さねぇ」
ひまなつの声は獣じみた熱を帯び、こさめをさらに深く貫く。
視界が白く瞬き、何度も絶頂に追い込まれるこさめは、しがみつくことしかできなかった。
「っはぁ、やっ、もぉ無理ぃ……!」
こさめの声は掠れ、腰はがくがくと震えていた。それでもひまなつは容赦なく突き上げ、奥を抉るように動き続ける。
「締め付けすぎ……っ、やべぇ、気持ちよすぎ……!」
低い声が耳元で唸り、こさめは全身を粟立たせる。
「なつ、くん……っ、だめぇ……またっ……!」
訴えかける声もむなしく、甘い波が押し寄せて視界が白くはじける。
身体を跳ねさせ、絶頂に達したこさめは痙攣するようにひまなつを締めつけた。
「……っはぁ、まだだ、まだ足りねぇ……」
ひまなつは荒く息を吐き、ぐちゅぐちゅといやらしい音を響かせながらさらに腰を叩きつける。
こさめはシーツを握り締め、必死に声を堪えようとするが、涙混じりの喘ぎが止まらない。
「ひっ……もぉ、だめぇっ……! イッてる、のに……!」
「もっと……刻みてぇんだよ……っ!」
再び奥を突かれ、敏感になった部分を抉られるたび、こさめは制御を失ったように絶頂へ導かれる。
「いやっ、ぁぁっ! またっ……イくっ、イくぅぅっ!」
背筋を反らし、何度も波にのまれていく。
汗と涙に濡れ、こさめはひまなつの胸にしがみつきながら果て続ける。
そのたびにひまなつは「可愛い」「もっと頂戴」と熱を増し、深く深く貫いていった。
「……っ、もう……へん、なってる…っ…わかんない……っ」
こさめは涙で濡れた顔をひまなつの胸に押しつけ、震える声で訴えた。
それでもひまなつの腰は止まらず、限界まで熱くなった昂ぶりをこさめの奥へ打ち込み続ける。
「はぁっ……やっべぇ……もう……俺、イきそう……!」
ひまなつの低い唸り声と、汗で濡れた体温がこさめを包む。
その言葉だけでこさめの心臓は跳ね、熱くなった身体が再びきゅっと締めつける。
「っ……くっ、やべ……! ……出るッ……!」
ひまなつの全身が硬直し、最後の一突きが奥深くまで叩き込まれる。
次の瞬間、熱がどくどくと溢れ込み、こさめは甘い衝撃に目を見開いた。
「あぁ……っ、あったかい……」
こさめは声を震わせ、溶けそうに蕩けた表情でひまなつにしがみつく。
荒い息を吐きながら、ひまなつはそのままこさめを抱きしめた。
「……こさめ……ほんと、可愛いな」
その低く優しい声に、こさめの目尻からまた涙が零れる。
「……なつくんのこと、大好きだから……いっぱいで……幸せ」
「俺も……誰にも渡さねぇから」
ひまなつはこさめの髪を撫でながら、まだ小刻みに震える身体を抱きしめ続けた。
互いの鼓動が落ち着くまで、2人はシーツに包まれながら寄り添い合った。
「……はぁ……っ、はぁ……っ」
部屋の中に、まだ互いの荒い息遣いだけが響いていた。
こさめは力が抜けたようにひまなつの胸に頬を押しつけ、しがみついたまま小さく身を震わせている。
「大丈夫か……? 無理させたな…」
ひまなつはこさめの髪を優しく撫でながら囁いた。
その声色は、先ほどまでの熱を帯びた低音とは違い、どこまでも柔らかかった。
「……ん、大丈夫。あったかくて……すごく、安心する」
こさめは半分眠たげな声で答える。
涙と汗で濡れた瞳はとろんと揺れ、まるで子どものように甘えた表情だった。
「そっか……よかった」
ひまなつは微笑み、こさめをそっと抱き直す。
毛布をかけ直し、腕の中にすっぽり収めると、こさめの呼吸が少しずつ深く、穏やかになっていった。
「……なつくん……好き」
眠りに落ちる寸前、こさめがぽつりと呟く。
ひまなつの胸に小さく響いたその言葉は、まるで宝物のように暖かかった。
「俺も……好きだよ」
その返事を最後に、ひまなつ自身も瞼を閉じる。
夜の静寂の中、2人の安らかな寝息だけが重なって響いていた。
カーテンの隙間から、やわらかな朝日が差し込んでいた。
ひまなつはゆっくりと瞼を開け、胸に抱きしめていたこさめの気配に気づく。
「……ん……」
寝返りを打つように動いたこさめの髪が頬に触れた瞬間、ひまなつははっとして目を凝らした。
そこにいたのは、昨夜の女の姿ではなく、男に戻ったこさめだった。
「おお……戻ってんじゃん」
思わず笑みを浮かべるひまなつ。
こさめはまだ眠たそうに目を細め、かすれた声で「……なつくん……?」と名前を呼んだ。
「おう、おはよ」
ひまなつは少し照れたように微笑み、こさめの頬に手を添える。
そのまま自然に顔を近づけ、そっと唇を重ねた。
「……っ……」
驚いたようにこさめの目が見開かれ、すぐにとろけるように閉じられる。
甘い朝のキスは長くはなかったが、互いの温もりを確かめ合うには十分だった。
唇を離したひまなつは、少し茶化すように言う。
「お前、寝起きの顔もかわいいな」
「な、何言ってんのさ……」
こさめは顔を真っ赤にし、枕に顔をうずめてしまった。
そんな仕草が可愛くて、ひまなつはまたもう一度、額に軽くキスを落とした。
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もう……もうほんっっとに……私の語彙力がもっとあれば… なつこさてぇてぇぇぇぇ