鳴『これは…キープでこっちは回して、これは…』
自室に籠り血のストックの断捨離を行う。キープの方は小分けにして魔改造したウエストバッグに入れる。回す方は後で一気に自分で自分に打ち込む予定。桃太郎の血と能力を受け継いだ俺は鬼から見ても桃から見てもイレギュラーな存在。でも世の中そんな甘くない。桃太郎の能力を使う時は桃太郎の血を取り込まないといけない。それも定期的に。桃太郎の能力同士で殺し合いをしてもらい残った能力を回すという感じだ。まぁ一気に摂取なんかしちゃうと鼻血出るんだけども(笑)
こんな汚い俺を拾って側に置いてくれてる無人くんの為にも俺は強くないといけない。そうじゃないとまた捨てられるかもだから
鳴『ハイハイ今度はなんですかー。深夜先輩』
俺は今、桃太郎機関にいる。
深「桃太郎の情報は何か掴めたのか?」
鳴『そーですねぇ。これから新人育成の時期に入ることしか』
深「もっと気を引き締めて調査しろよ!”鬼の能力を受け継いだ”お前にしか出来ないことなんだぞ!?誰のおかげでここまでのし上がれたと思ってんだ!!?」
これは校長にも無人くんにも言ってない。俺は両方のスパイをしている。仲間には桃の情報を嘘偽りなく話す、桃には適当に情報を流す。
鳴『そんなことより先輩、今夜どーですか?先輩の好きなえっちなベビードール着けてますよ♡』
深「……っ、流石だなぁ。俺の可愛い猫は」
情報の為なら嫌いな奴にでも俺は股を開く。そうやって生きてきたから。売られた時も桃太郎が俺への実験を終えたあと俺を貪るように犯す。首を絞められ殴られ精液を腹一杯飲まされる。他の子に手を出そうとしていたが俺はそんな事をして欲しくなくて精一杯媚びを売った。鬼で幸せを勝ち取れるのはほんのひと握り。男は俺を犯し、女は俺を痛ぶる。辛い目に逢うのは俺だけで充分だから。
あれから深夜くんのオトモダチも入れて乱交パーティー。今日は6人いたなぁ。
目を覚まして最初に見た光景は俺を抱き締めるように寝ている深夜くんとパンイチで寝ているモブ共と、
神「おはようございます。鳴海先輩」
鳴『神門くん早よー』
この惨状に引くことなく片付けている神門くん
神「身体は大丈夫ですか?風呂はまだですよね?一緒に入りますよ」
多分この子は俺に気がある。だからこうも甲斐甲斐しくお世話してくれるのだ。
鳴『うん。ありがとー』
深夜くんから抜けお姫様抱っこで備え付けのバスルームに連れていかれた。そのまま風呂で致し俺は部屋を出る。今日は予定があるもんね
京「…また抱かれてきたの?」
鳴『性欲発散♡って言っても分からないよねぇ。』
京「ダノッチに怒られるよ〜?」
街のカフェで同期の京夜くんとティータイム
鳴『バレなきゃノーカン、でしょ?』
京夜くんは俺の良き相談相手
叶わない恋をしてもう5年。多分これからもこの恋は叶わない。
京「ほんとにダノッチの事好きだよねなるちゃんは」
健気だよ、好きだもん。大好き
この世で1番大好き。愛してる
だから俺の全てを捧げると決めた。
時間も体も心も。俺は無人くんの傍に居れれば充分だから。
無人くんが添い遂げたい相手を見つけたら俺はそれを見て笑って生きていく。
俺の初恋は茨の道。覚悟なんてとっくに出来てる
鳴『それより京夜くん俺の下着選んでよ』
京「え、いいの?俺の趣味になるけど」
鳴『うん♡紐パンでもいーよ』
京「この鬼タラシめ。」
鳴海が帰ってきた他の匂いをさせて。セックスしたであろう痕が首に付いている。手首には縄で縛られた跡も。
でもしっかり俺の所に帰ってくるから見ないふりをする。初恋拗らせて11年目だ。こんなもので響くわけが無い。初めてあった時から恋してる。
俺は鳴海に恋してる。
俺の初恋は、いつも側でウロチョロしてる。
目まぐるしく表情を変え、巨体を屈めその幼さが残る顔で毎日声をかけてくる。
だが叶わないのは分かりきってる。この仕事をしている以上、いつ死ぬかなんて分からない。
初恋は永遠に叶わない
確かにそうだな、と思った。
でも正直
初恋以外は全部いらない
無「俺だってそれなりに苦労してるんだ」
あいつと何度も駆け落ちしようと考えた。けれど人手不足の鬼機関にこれから花咲く学生達の事を考えると消えようにも消えれない。
無「………面倒臭い」
好きだ、と伝えて
全部掻っ攫ってしまいたい。
でもそれが出来ないから今日も明日も俺はあいつの横にいるだけで満足するんだ。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!