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若き覇王に、甘くときめく恋を

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若き覇王に、甘くときめく恋を

137 - 第四章 永遠の愛を、二人で EP.6「緊張が抑えられない、フェア当日」③

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2025年04月15日

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「この後は、御二方にはウェディングのお衣装を身に着けていただき、挙式場にて模擬結婚式を体験していただけます」


ドレスとタキシードの並ぶ衣装室へ案内をされて、その絢爛さに目を見張った。


「君は、どんなデザインがいい?」


「えーっと……、どれも綺麗で……」


華やかなドレスの数々に圧倒され、なかなか決められないでいる私に、


「これは、どうだろう?」


と、彼が口添えて、ウエストから幾層もの薄手のチュールが広がった、ソフトなボリューム感のあるドレスを指差した。


「わぁー、とっても良くって……!」


漠然と思い描いていたプリンセスライン(※上半身はタイトで、スカート部分はチュールやレース仕様でボリューミーなのが特徴。スカートの下にはパニエ着用で、ふわりとした広がりを持たせたもの)の見とれちゃうほどエレガントなウェディングドレスに、


「私、これにします!」


と、その場で即決をした。


「貴仁さんは、どんなのに?」


「そうだな……」と、並んだタキシードを眺める彼へ、


「私のを決めてもらったので、いっしょに選んでもいいですか?」と、問いかけた。


「ああ、もちろんだ」と、彼が笑顔で頷く。


ブラックやホワイトカラーなどいろいろとりすぐって、最終的に彼のイメージによく見合う、シルバーグレーのロングタキシードに決まった。


「それでは、お召し替えを終えられましたら、式場の方へお招き致します」


ヘアメイクの女性の方に、髪をセットしメイクをしてもらうと、スタッフの方々の手を借りて先ほどのウェディングドレスに着替えた。


「とてもお似合いで」


「あ、ありがとうございます」


姿見に映る自分を気恥ずかしくも感じつつ、着付けてくれたスタッフさんらにお礼を伝えた。


「彼の方は……」と、気になってメイク室の外へ探しに出ると、既に仕度を済ませた貴仁さんが、廊下で待っていた。


「……もう格好良すぎ」


光沢のある、腿の辺りまでを覆う丈の長めなタキシードをスマートに着こなした、スラリとした長身の立ち姿に、思わず足を止め見とれてしまう。


「君の方が、ずっと綺麗だ」


ついぞ言われ慣れない一言に、どぎまぎとしていると、


「行こうか?」


彼からそっと手が取られた。

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