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そんな毎日が続くと思っていた
あの人に会うまでは
僕は猪田 笑。高一の15歳だ。これから話すことは僕が中学校で体験した、人生のドン底から、とある人との出会いによって救われる話しだ。
episode oneいじめ
もう嫌だ行きたくない
と、
月曜日の朝からそんなことを呟いている。
どうせまたいじめられんだろ、もうわかりきっているんだ。
先生にも相談した。思い切って”やめろ”とも言った。
けど、結局無駄だった。それどころかエスカレートした。
「俺が一体何したっていうんだよ!」
いじめの内容は、わざと肩と肩をぶつけられる。殴るふりをされる。金をたかられる。
など、話したらキリがない。
親に言ったって無駄だ、どうせ意味ない。
そんな憂鬱な事を考えながら準備をし
学校へ行く。辛いがもう慣れた。
episode two転校生
ガラガラと教室のドアを開け、中に入ると
なんだか騒がしい。なんだか妙だなと思っていると、朝のホームルームの時間になったようで、先生が入って来た。
「皆さん席についてくださーい」
という先生の呼びかけにより、皆んなが席につき、教室が静まり返る。
「それではホームルームを始める前に、、、」
、、、なんだ?
「皆さんご存知の通り!
転校生が来まーす!」
(、、、え?
いや、僕ご存知では無いんですけど。
まぁ、先生の話し聞き逃してたかもな。)
と、先生が言った瞬間ドアがガラガラ!
と 勢いよく開いた。
その急な出来事に皆んながビビる中、
そいつは、
『木ノ下中から来ました!!安井!!健吾です!!』
(いやいや、聞いてなi)
『趣味はァ!!ぇ-、運動!!
特技はァ!ぁ-、』
『、、、よろしくお願いしまァァァす!!』
(いや、特技なんだよ)
あまりに急かつ、おかしな出来事に皆んなが唖然とする中、
「、、、はーい健吾くんありがとうねー。
でもちょっとタイミング早かったかなー」
という先生の一言で教室中に笑いが湧き起こる。
『そっすか、へへ、すんません、、、へへ』
と、そいつはすこし顔を赤らめながら言う。
、、、バカだ。こいつは絶対バカだ。
間違いない。こいつと隣の席はやだな。
「はーいじゃあ健吾くんは笑くんの
“隣の席”ねー」
、、、マジすか先生。
「えー、健くんかわいそー!」
「っあ、、、ごめん」
、、、また言われた。
そりゃそうだ。こんな奴と隣の席になりたい奴なんて居ないだろうな。
『ん?俺は全然気にならねぇけど?
つーかお前らそんな事言うなよな!』
、、、え?こいつなんて言った?
気にならない?うそだろ?てか注意した?
『よろしくな!えーと、名前分からんけ ど!』
「笑。僕の名前は猪田笑。」
『しょーくんか!よろしくな!』
「あっ、うん、よろしくね」
マジか、、、いい人、なんだよな?
っていうか、、、
周りを見ると皆んなが僕を睨んでいる。またいじめられないといいけど、、、
休み時間、そいつの周りには沢山の人が集まっていたので、会話を盗み聞きすることにした。
「健吾は好きな女のタイプはー?」
『そんなん巨乳美人に決まってんだろ!』
「わかるー!」
、、、きっしょ
すると一人の女子が僕の方を向いて、またそいつの方へ向きなおると、その子が小声で
「笑ってマジキモくない?健くんもそう思うよねー?」
と言った。
またか。だから学校嫌いなんだよ。 するとそいつが予想外の事を言ったんだ。
『は?いや、キモくないけど。てかこの距離だと笑に絶対聞こえてんだろ。バカか。』
、、、こいつマジよく言えるよな。 ってかなんで僕の事なんて庇ってんだ?
「はぁ!?そんな言い方しなくたっていいじゃん!皆んな行こ!」
と女子が言うとそいつの周りには誰も居なくなった。、、、なんだか凄く申し訳ない。
「えっと、なんかごめんね。迷惑かけちゃって」
『いや、迷惑じゃねーし。あいつらの方が迷惑だっつーの。だから気にすんじゃねー。』
こいつ、ほんと優しいな。僕は守られてばっかりだ。
「そういえば健吾君の特技って?」
『あー、さっきのか。
、、、特技っつーか、、、」
と、少し考えた後、
『特技なのかわかんねーけど、
”人を守る”事、だと思う?』
と、ちょっと悩みながら言った。 けど僕にはそれがほんとに思えて、
「特技だと思うよ!だって僕さっき守られたし。」
って言うと、
『はは、あんがとな』
とちょっと照れくさそうに言った。
そして健吾が来てから僕へのいじめはなくなり、僕と健吾は親友と呼べるほどなかよくなり、高校に入った今でもよく2人で遊ぶ。
そしてその帰り道、僕は偶然いじめの現場を目撃した。 見て見ぬふりをしようとした、その時、 健吾の”人を守る”という言葉を思い出した。そして思い切って、
「やめろよ!嫌がってんだろ!」
と言う事ができた。
[は?何こいつキモ。ヒーロー気取りかよ。
行こーぜ]
と言い、そいつらはその場を離れて行った。
そして僕が帰ろうとしたとき、
「あのっ!」
と声を掛けられた。 振り返るとさっきいじめられていた子だった。
「ありがとうございました!助かりました!」
と言われた。 その時、健吾に助けられた時の僕とその子の姿が重なった。そして僕は少しは成長できたんだと感じた。
「全然気にしなくていいよ! 君一年生だよね、何かあったら言ってね。」
と言う事ができた。 そしてその子も、
「はいっ!ありがとうございました!」
と言って元気に帰って行った。 さっきまで感じていた自分への劣等感がなくなった気がして、次の日からは明るい気持ちで登校する事ができ、無事志望校へ合格することができた。
以上が僕の救世主の話しだ。
僕は健吾のおかげで人生が180度変わっ た。 これを読んでいる皆んなの周りにいじめられている人はいるだろうか。
もしいるなら、勇気を出してその人の事を救ってあげて欲しい。するとその人もあなたも変わる事ができるだろう。
Thank you for reading!
end