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セカイに希望のリボンを

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セカイに希望のリボンを

4 - 再びの無音曲

♥

39

2025年02月11日

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【絵名】

「見て絵名!このコスメ可愛くないっ?!」

ふーん、いいじゃん

瑞希に似合うかもね


「ね〜えななん聞いてよぉ〜!」

はいはいどうしたのよ

ほんと、いつも元気なんだから


「や〜い陰険自撮り女〜♪♪」

はぁ?なにそれ

私別に陰険じゃないから!!




「……ごめん」

「ごめんね……絵名」

待って瑞希

違うの

待って

お願い

待って

待って

待って


「はぁっ、はぁ…」

最近ずっと同じ夢を見る。

いや、むしろ夢だったらよかったのに。

夢だったら、今日もナイトコードには瑞希がいて。

また同じような喧嘩を繰り返して。

そうだったらどれほど幸せだっただろう。

「瑞希…」


午前1時59分。

時計の針は25時を終わらせようとしていた。

「…まだ2時間しか経ってないんだ」

眠りが浅い気がする。

それもそうか、ずっとまともに眠れてないし。

あの日からずっと。


「どうして…どうしてこんなことに……」

不意な事故だったとはいえ、あんな顔をさせたのは私。

瑞希が奮ってくれた勇気を無駄にしてしまったのも事実。

「瑞希…話したいよ」



『…そういうことだったのね』








「あら、ここにいたのね…メイコ」

「…何かしら」

「瑞希、部屋にいたそうよ」

「そう」

「でもいつもと全然違ったってミク達は言っていたわ」

「いつもと…」

「…ついに、話したのかしら」

「瑞希の抱えてることに、ついて」

「もし話したとしても、絵名は拒絶するような子じゃないわ」

「それがどれだけ衝撃的なことでも、あの子は瑞希が大好きだもの」

「なら、どうして瑞希はああなってるの?」

「…ただの憶測だけれど」

「瑞希の伝えたかったことが、思いがけない方法で伝わってしまった、なんて」

「本当に憶測だと、いいけど…」








あ、れ…

さっきの…ミクたち、だよね。

見られた、かな。

「別に…いっか、」

見られたところで、もう関わることなんて。

いつの間にか血まみれになったそれを置いて、スマホの画面をタップした。

音楽リストを見ると、そこに悔やむと書いてミライは見当たらなかった。

「…はは、ついにセカイからも見捨てられたか」

そんなものだよね。

馬鹿らしくなってスマホをベッドに放ろうとしたとき、1つの曲が目に入った。

それはボクらの始まりともいえる、きっかけの無曲。

「Untitled…」

なんで。

なにこれ。

どういうこと。

よくわからないまま、だけど手だけは慣れた手つきでUntitledを押してしまう。

「え、なんで…」

と同時にボクの姿は消えた。

セカイに希望のリボンを

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