テラーノベル
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※この作品は実在されている方を
登場人物とした
nmmn作品になってます。
タグに見覚えの無い方はバック推奨です
口調がおかしかったり一人称ぐだぐだに
なったりするところもあるのでなんでも
許せる方向けです
本作は実在する人物、
団体様に一切関係ありません。
甲斐田side
監「2人は今日が初顔合わせかな?」
不「あ、甲斐田はたまたま仲良い後輩で、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎よくご飯とか一緒に行ってます。」
監「ええ!そりゃ凄い偶然だ。
︎ ︎ ︎ ︎ ︎共演者伝えられてなかったから
︎ ︎ ︎ ︎ ︎ソワソワだったでしょ?笑」
甲「本当にずっとソワソワでしたよ!」
監「ふふ、この作品は俺の最高傑作に
︎ ︎ ︎ ︎ ︎したいと思ってるモノだからね、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎色々な期待を込めて君たちにしたんだ。」
最高傑作なんて、ますますこんな新人の僕が
選ばれた理由が分からないが
監督がそこまで思入れを入れる作品なら
死ぬ気で頑張ろう。
甲「一生懸命頑張ります!
︎ ︎ ︎ ︎ ︎宜しくお願いします!」
不「宜しくお願いします!」
監「ん、宜しく~!」
今日はとりあえず顔合わせだけで、
台詞合わせとかは無くて、
セリフ合わせは明後日から始まるらしい。
監督から買った台本をしっかり見て、
イメトレからだな。
監「じゃ、また明後日ね、お疲れさん!」
甲・不「お疲れ様です。」
不「よーし、甲斐田、頑張ろうな。」
甲「うん、頑張りましょう。」
不「俺もマジで本気だから、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎甲斐田にもキツく言うからな!」
甲「僕だって本気やし。
︎ ︎ ︎ ︎ ︎いや本当に色々教えてくださいアニキ!」
知ってる先輩だから分かんない所とか
色々聞きやすいし、頼もしいし、
アニキと一緒で本当に良かった。
不「じゃ、また明後日な。」
甲「はい!お疲れ様でした!」
家に帰るとドッと疲れが襲ってきた。
今日は朝からずっと気張ってたからな⋯
甲「あ、台本見よ。」
帰り際に渡された台本を捲って
大体の設定を把握する。
僕の役はユキっていう高校生の役だった。
人懐っこく、明るい皆の愛されキャラらしい。
アニキはアオくんって子で、
僕と同い年で恋人、優しくて、
てかこのキャラアニキまんまやん。
この作品は監督の完全オリジナルだから、
原作とかで勉強できないのが難しいところ。
それだけ台本から読み取る力だとか
色んな能力が試されることになる。
甲「うわ、結構どエロい絡みばっかじゃん⋯」
ページを捲ってくうちに
どんどん過激になってく台本に不安になる。
僕の役のユキはネコ⋯
いわゆる受ける方だから、
喘ぎ声とかも出すんだけど、
勿論経験がないからだし方も分からない。
甲「あっ、あん⋯⋯」
キッツ。男の喘ぎ声なんて
聞いて誰も興奮なんてしないやろ。
とりあえず明後日はまだ特に
濡れ場までいかないから大丈夫かな⋯
睡眠を抜かしたら、 喉とかにも影響があるから
今日はしっかりと保湿をして眠ることにした。
今日は遂に一回目の台詞合わせの日だ。
指定時間よりも早めに楽屋入りして、
もう一度台本を見る。
甲「あーやっばい。緊張半端ない。」
時間が近づいてくるにつれ
尋常ではないくらい緊張する。
マ「甲斐田さん、行きますよ。」
甲「あーはい。了解です。」
マ「凄い緊張ぶりですね⋯
︎ ︎ ︎ ︎ ︎まぁこのピリッとした空気は
︎ ︎ ︎ ︎ ︎関係ない 自分でも緊張感凄いっすけど⋯」
甲「ほんっとヤバイ。」
でもいつもの甲斐田さんみたいに
話せば結構いいと思いますよ。
なんてマネージャーが言ってきたから、
すかさずなんで?って聞いた。
そしたら、だって少し台本見ましたけど
ユキくんって子甲斐田さんそっくりですもん。
性格も、考え方も。なんて言ってきた。
甲「自然体、か、頑張る。」
マ「頑張ってください!外で待ってますね。」
甲「はぁああ⋯⋯行ってきます⋯」
セリフ読みのブースに入ると、
なんかもう空気が違った。
周りの人がみんなピリピリ、
集中した空気を纏っていて、
隣に居るアニキでさえも怖く感じる。
いつもみたい笑顔で
挨拶なんてしてくれないし。
監「おーっす、みんな揃ったね。
︎ ︎ ︎ ︎ ︎じゃあ早速練習行こうか!」
監督が入ってきてセリフ合わせが始まる。
序盤の絡みこそ上手くいった。
マネージャーが教えてくれたように、
自然体に、ユキを演じた。
あにきは、もうなんだろう、流石って感じ。
本当にアオくんと話してるみたいな
感覚に陥るし、
なにより声の出し方が違う。
声帯の扱い方が上手い。
監「うん、いいね!2人とも
︎ ︎ ︎ ︎ ︎俺の思った通りだ。
︎ ︎ ︎ ︎ ︎えっと、次なんだけど⋯⋯」
最悪な事に次のシーンで必要な
先生役の人が
今日は体調不良で来れなくなっちゃった
みたいで、
1︎個飛ばして次のシーンを撮るらしい。
どうしよう、次のシーンは
初めて2人がエッチする場面だ。
監「あ、でも急だったから
︎ ︎ ︎ ︎ ︎無理だったら言って!」
不「俺は大丈夫ッス!」
甲「あ、え、僕も大丈夫、です。」
監「良かったー⋯じゃ、準備行こっか。
︎ ︎ ︎ ︎ ︎急にごめんね。」
どうしよう、今までは相手が
アニキだっから 安心してたんだけと、
演技だとしても喘ぎ声
聞かれちゃうって事だよね⋯
意識した途端に恥ずかしさが込み上げて来た。
監「よし、じゃあ合わせ始めます!」
そんなこんな葛藤してるうちに
始まりの時間になってしまった
監「よーい、スタート」
不「ユキ、今日ヤってもいい?」
甲「あ、アオくん駄目ツ、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎僕たちまだ高校生だよ?」
不「ちゃんと優しくする、気持ちくする。」
アニキの優しいながらも性欲には抗えない、
不器用な高校生の感じが凄くて、
僕まで照れる。
不「ん、かわいい、」
甲「あっ、ア、ぅ、」
自然体なあにきとは対極に、
ただただ母音を並べただけみたいな喘ぎ⋯
どうしよう、上手くできない。
監「ん一甲斐田くん、硬い。
︎ ︎ ︎ ︎ ︎もっとリラックスして。」
甲「あ、ごめんなさい、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎本当に、すみません。」
そこからはもうダメダメ。
泥沼にハマったみたいに
声が出なくなっちゃって、
一番最初のが一番マシに思える程だった。
監「あー今日は解散にするか。」
遂に監習が連れを切らして言った。
一瞬にして背筋が凍って、
周りの人の視線が痛いくらいに集まる。
甲「今度こそきちんと出します、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎もう一回、最後にやらして下さい。」
監「いや、今日の甲斐田くんは
︎ ︎ ︎ ︎ ︎どう頑張っても無理だよ。
︎ ︎ ︎ ︎ ︎今日は帰ってゆっくり休んで、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎勉強しな。」
甲「はい⋯本当にすみません、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎皆さんも、ほんとに、ッ⋯」
監「はー⋯じゃあ、解散、お疲れ様。」
『お疲れ様です。』
自分が悪いのに、自分の能力の無さに
嫌気がさして、
監督の言葉が胸に突き刺さって、
今は僕なんかが泣ける立場じゃないのに、
涙が溢れそうになる。⋯⋯堪えなきゃ。
皆がゾロゾロ帰っていく中、
アニキだけはずっと
ブースに残ったまんまだった。
甲「今日は僕のせいでごめんなさい、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎本当に。」
不「⋯あのさぁ、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎お前少し舐めすぎじゃない?」
甲「え、?」
アニキには甘えてる部分もあったし、
いつでも優しい先輩の印象が強すぎて、
今だって慰めの言葉を掛けてくれると
ばっかり 思ってた。
アニキから吐き出された言葉は
あまりにも冷たかった。
不「何喘ぎ方が分からないって、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎そこを色んな先輩を見て、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎練習して俺たちはやってきたんだよ。
︎ ︎ ︎ ︎ ︎なんでなんの努力もしないで
︎ ︎ ︎ ︎ ︎そんなこと言っちゃってんの?」
甲「ごめな、さっ⋯⋯」
不「正直言うけど、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎今の生ぬるい気持ちのお前とは
︎ ︎ ︎ ︎ ︎一緒に仕事やりたくないし、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎この主演だって降りて欲しい。」
堪えきれず泣き出してしまった僕を、
心底鬱陶しそうに見ながら
話すアニキなんて 初めて見た光景だった。
甲「頑張ります、次の合わせまでに、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎いっぱい研究して、ちゃんとやります、
︎ ︎ ︎ ︎ ︎今日は迷惑かけてすみませんでした。」
不「⋯⋯⋯」
アニキは何も言わず、
冷たい目をしながら無言でブースを出ていく。
めっちゃ怖いし、辛い。
でも改めて、アニキが叱ってくれたこと、
監督が僕を主役に大抜擢してくれたことの
意味をしっかり胸に刻み込んで次、
頑張らなくちゃ。
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