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「おねーさん、1人?一緒に回ろうよ!」やっと当番が終わり悠佑の元へ向かっていたりうらの耳に、ナンパしているらしき声が聞こえた。見ると、ベンチに座っている1人に、2人の男が声をかけていた。あれ、ちょっと待って、ナンパされてるのって、あにき……?「え、俺?人待ってるとこやけど。俺、男やで?」「えっ、男?マジで!?」軽く動揺しているナンパ男達。まあ、普段だったら体つきですぐ男だってわかるけど今日は肌寒いせいか悠佑の格好は大きめのパーカー。顔だけしか見えなかったら女の子と間違えちゃうの、分かるよ。「お前ら、よく見ろよ、この腕みたら間違えんやろ!」「わ、凄い筋肉!」「マジかー、可愛い子がいるなーって思ったのに!」「可愛いくはないやろ!でも男で良ければ一緒に遊ぶか?あっちでやってたスリーオンスリーとか、やりたかってん。一緒にやろうや!」「えー、うーん、ま、いいか。」「よし、じゃあ行こうか!あ、りうら!ちょうど良かった。今な………、りうら?」ナンパ男たちの肩越しにりうらが見えて、悠佑は声をかけたが、返事がない。不思議に思って近づくと、堪えきれなくなったりうらが爆笑を始めた。「あっ、あにきっ、ナンパされて逆に誘うって……どんだけ天然人たらしなんだよっっ!」「えっ、変かな?」「いやー、やっぱりあにきはあにきだわ。………いいよ。みんなで回ろう。」