テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
◆音楽番組の収録前・目黒視点
リハが終わった直後、楽屋の空気が少しざわついていた。
メンバーが衣装に着替えている中、
目黒は鏡越しに佐久間を見た。
なんでもない顔でストレッチしている。
けれど――
目黒の身体はまだ、昨夜の余韻が抜けていなかった。
(……最悪だ。これ、絶対顔に出てる)
佐久間が視線を上げ、鏡越しに目黒を捉える。
ほんの一瞬、口元だけで笑った。
その笑みだけで、足がすくむほど熱が走る。
◆メンバーの気づき
「めめ、今日なんかボーっとしてね?」
向井が軽くつついてくる。
「いや、普通……」
と答えた瞬間、
佐久間が後ろから、なんでもないみたいに目黒の肩に手を置いた。
自然なふりをしているけど、
指先がゆっくり、目黒の肩甲骨のあたりをなぞる。
何の意味もない“触れ方”ではなかった。
「昨夜、めめ寝てなかったんじゃない? クマできてるよ?」
ラウールが覗き込む。
「……っ、寝たけど」
その言葉に、佐久間が小さく、「ふーん」と笑った。
完全に“知ってる側の笑い”だった。