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任務中に×××の目が見えなくなってしまった…
――任務中。
突然、眩しい光が弾けた。
「……っ!!」
次の瞬間。
「……あ……」
×××は目を押さえて、その場に崩れ落ちた。
「……っ、いた……!」
遅れて駆けつけたキルアが、その姿を見て息を呑む。
「×××!!」
駆け寄って、すぐに抱き寄せる。
「大丈夫、大丈夫……」
「俺だよ。キルアだよ」
震える×××の背中を撫でながら、優しく声をかける。
×××は、かすれた声で。
「……キ……ル……ア……?」
「……うん、そうだよ」
キルアは、そっと×××の手を退けた。
そして――目を見て、凍りつく。
真っ黒だった。
光も、色も、何も映していない。
「……っ……」
×××は、何も見えていないことに気づき始めていた。
「……音は……聞こえるのに……」
「……なのに……なにも……」
「……まっくら……」
恐怖が一気に押し寄せる。
「……こわい……!」
「キルア……!」
「……キルア……!」
震える声で、何度も名前を呼ぶ。
涙が止まらない。
キルアの胸が、ぎゅっと締めつけられた。
「……くそ……!」
怒りで歯を噛みしめる。
キルアは×××をおんぶすると、敵の前に立った。
「……戻し方は?」
「目を元に戻す方法言え」
敵は黙ったまま、笑うだけ。
「……ふざけんな」
次の瞬間。
一瞬だった。
電光のように動き、敵は倒れていた。
容赦はなかった。
⸻
敵を倒しても、×××の震えは止まらない。
「……キルア……?」
「……ほんとに……?」
「……にせものじゃ……ない……?」
恐怖で、現実が信じられない。
キルアは、正面に座り、手を握る。
「オレだよ」
「キルア=ゾルディック」
「ゴンの親友で、×××の彼氏」
×××は必死に聞く。
「……ゴンは……?」
「……髪……どんな……?」
「……昨日……なに話した……?」
キルアは、一つ一つ丁寧に答える。
手を繋いだまま。
「昨日は修行の話して」
「ゴンは相変わらず元気で」
「バカで、優しくてさ」
×××は、少しずつ落ち着いていく。
でも――まだ怖い。
キルアは気づいた。
(……オレが不安になってどうすんだ)
深呼吸して、×××の前に座る。
見えなくても、まっすぐ顔を向けて。
手をぎゅっと握り直す。
「×××」
「オレはキルアだ」
「絶対そばにいる」
「目が戻るまで」
「……いや、一生離れねー」
真剣な声。
×××は、やっと安心して――
ぎゅっと抱きついた。
「……キルア……」
離れない。
キルアは優しく抱き返す。
「……大丈夫」
⸻
家に帰ってからも、×××はずっと泣いていた。
目の周りは赤く腫れている。
キルアは水を飲ませて、おやつを持ってきて。
「ほら、少しずつな」
「無理すんな」
肩が触れるくらい、ずっとそば。
手も離さない。
ご飯も。
お風呂も。
着替えも。
寝る準備も。
全部、キルアが手伝った。
嫌だなんて、思わなかった。
ただ――
安心させたいだけ。
⸻
翌日。
事情を説明して、二人で学校を休んだ。
家では、ずっと一緒。
でも×××は、前みたいに笑わない。
口数も減った。
キルアは胸が痛む。
(……早く元気になれ……)
泣きそうになりながらも、看病を続けた。
⸻
放課後、ゴンが見舞いに来た。
怯えきった×××を見て、言葉を失う。
「……そっか……」
キルアと相談して、買い出しや手伝いをしてくれた。
ゴンが帰った夜。
×××は、ベッドでまた泣き出した。
「……ごめ……ん……」
「……こわ……い……」
震える体。
キルアは抱きしめる。
×××も、遠慮がちに抱き返す。
申し訳なさと恐怖でいっぱいだった。
「……オレがいる」
「一人じゃねー」
⸻
――五日後の朝。
×××は、目を開けて――
「……え……?」
光が見えた。
カーテン。
天井。
そして――
隣で寝ているキルア。
「……見える……」
その瞬間、涙が溢れた。
安心と、後悔と、感謝で。
「……うわぁぁ……」
声を上げて泣く。
「……×××?」
起きたキルアが気づく。
「……目……!」
「……見える……!」
キルアは固まってから――
泣いた。
「……っ……よかった……!」
二人で泣いた。
⸻
それから30分。
×××は何度も確認する。
「キルア……」
「キルア……」
顔を見る。
手を握る。
抱きしめる。
繰り返す。
キルアはゴンにも連絡。
二人で安心する。
⸻
落ち着いたあと。
×××は、まっすぐキルアを見る。
「……迷惑かけてごめん」
「……でも……」
「キルアが大好き」
キルアは少しむすっとする。
「……謝るな」
「×××は悪くねー」
でも、照れながら続ける。
「……また」
「その綺麗で可愛い目で」
「話せるの……嬉しい」
×××は真っ赤。
キルアも真っ赤。
そのまま――
ぎゅっと抱きしめ合う。
「……好き」
「……大好き」
我慢してた分、甘々が止まらなかった。
――休日。
「……よし」
鏡の前で、×××は最後に髪を整えた。
今日は――
キルアとの、ご褒美デート。
少し大人っぽい服。
いつもより丁寧なメイク。
お気に入りのアクセサリー。
「……よしっ」
玄関を出ると――
「……っ」
待っていたキルアが、固まった。
「……え……」
「なに……」
「可愛すぎ……」
×××は照れる。
「そ、そんな見ないで……」
キルアは顔を赤くしながら即答。
「無理」
「今日の×××、反則」
最初からデレデレだった。
⸻
街を歩きながら。
ゆっくりお散歩。
手はもちろん、繋いだまま。
「ここ、前来たよね」
「覚えてる?」
「うん」
「その時も可愛かった」
「今はもっとだけど」
×××は照れて叩く。
「もう!」
クレープ屋で甘いもの。
「はい、あーん」
「……っ」
「人多いんだけど……」
「やだ?」
「……やじゃない」
結局食べるキルア。
顔真っ赤。
×××はすぐスマホを構える。
「はい、写真!」
「撮んなって!」
「可愛いから!」
何枚も撮る。
笑顔も、照れ顔も。
全部宝物。
⸻
夕方。
川沿いを歩いて。
夕焼け。
夜になって――
夜景スポット。
光る街。
星みたいな明かり。
二人の距離は、ゼロ。
腕は絡んで。
手は恋人繋ぎ🫶
「……きれい」
×××が呟く。
「……うん」
「×××のほうが」
「は!?」
キルアは真顔。
「マジで」
×××は笑う。
「……またさ」
「いっぱい出かけようね」
「色んなとこ行って」
「いっぱい見て」
「楽しみたい」
キルアは、少しだけ真剣に。
「……うん」
「オレも」
「……あの時さ」
「×××があんなに怯えてたの」
「正直……怖かった」
「戻ってくれないんじゃないかって」
×××はぎゅっと手を握る。
「……戻ったよ」
「ここに」
キルアは微笑む。
「……うん」
「よかった」
心から。
⸻
数日後。
久しぶりの登校。
教室に入った瞬間――
「×××!!」
「よかったー!!」
「キルアも!」
クラスメイトが集まる。
先生も安心した顔。
ゴンは満面の笑み。
「ほんとよかったよ!」
その日は授業どころじゃなかった。
みんなで体育館へ。
×××得意のバスケ。
「ナイス!」
「すげー!」
笑顔が戻った×××に、キルアは胸がいっぱいになる。
(……戻った)
(オレの×××だ)
⸻
放課後。
×××の家。
ソファで並んで座る二人。
気づいたら――
ぴったり。
肩がくっついて。
キルアの腕が回って。
「……今日も楽しかった」
×××が言う。
「……うん」
「ずっと楽しい」
キルアは、頬にキス。
「これからもな」
「ずっと一緒」
×××もぎゅっと抱きつく。
「……うん」
テレビをつけても、見てない。
お互いしか見てない。
甘々空間は、いつまでも続いた。
to be continued….
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