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放課後の満員電車でたまたまキルアの顔が ×××の胸に…🫣
放課後。
夕方の駅は、人であふれていて少し息苦しいくらいだった。
「今日も混んでんな……」
キルアは小さくため息をつきながら、×××と一緒に電車に乗り込む。
案の定、中はぎゅうぎゅう。
2人はなんとか端っこのほうにたどり着いて、向かい合って立つことになった。
距離は……かなり近い。
(ち、近すぎだろ……)
キルアは平然を装いながらも、内心ドキドキしていた。
×××も同じで、視線をそらしながら落ち着かない様子だ。
――その時。
ガタンッ🫨
急に電車が大きく揺れた。
「うわっ——!?」
バランスを崩したキルアは、とっさに踏ん張ろうとするけど間に合わず……
そのまま前に倒れ込んでしまう。
ぽすっ。
「……え?」
気づいた時には、キルアの顔は×××の胸元に埋まっていた。
「…………」
「…………」
一瞬、空気が止まる。
キルアの頭は真っ白。
(え、なに!?オレ今なにして——!?)
「ご、ごめん!!」
慌てて顔を上げるキルア。
「わざとじゃねーからな!?ほんとに事故!!」
「う、うん……だ、大丈夫……///」
×××も顔を真っ赤にして、視線をそらす。
2人とも耳まで赤い。
しばらく気まずい沈黙が流れた。
(……忘れろ、忘れろ……)
キルアは必死に自分に言い聞かせる。
(今のは事故。事故だ。
気にするな……)
……なのに。
(……やわらか……かったような……)
(……ていうか、意外と……)
そこまで考えて、ぶんぶんと頭を振る。
(なに考えてんだオレ!!)
ふと顔を上げると——
×××が、真っ赤な顔でキルアを見ていた。
目が合う。
「……っ!」
(やば、見られてる!?)
一気に恥ずかしくなったキルアは、反射的に前に出る。
「……っ」
そして——
もう一度、わざと×××の胸に顔をうずめた。
ぽすっ。
「……!?キ、キルア!?///」
×××は完全に固まる。
心臓はバクバク。
(え、え、え!?なんで!?!?)
でも、嫌なわけじゃない。
むしろ……ドキドキしすぎてどうしていいかわからない。
「ちょ、ちょっと……///」
小さく声を出すけど、キルアは動かない。
「……見んなよ……」
小さく、ぼそっとつぶやく。
「……恥ずかしいんだよ……」
その声は、いつもよりずっと弱くて。
×××の胸元から聞こえるくらい近い。
×××の顔は、もう限界レベルで赤い。
「……もう……///」
そう言いながらも、強く突き放したりはしない。
しばらくして、電車がまた揺れたのをきっかけに、キルアはそっと離れた。
「……悪い」
「……ううん」
2人は目を合わせられないまま、黙って並ぶ。
でも——
袖は、さっきより少しだけ近くて。
心臓の音は、帰るまでずっと止まらなかった。
しばらくして、電車は最寄り駅に近づいてきた。
アナウンスが流れる。
「まもなく〜……」
「……あ、降りる駅だ」
×××が小さく言う。
「……ああ」
キルアはそう答えたけど、さっきからずっと落ち着かない。
(やば……
さっきのこと思い出すたびに顔熱い……)
無意識に顔をそらして、窓の外を見る。
×××は、その様子をちらっと見ていた。
(……なんか、避けられてる……?)
電車が止まり、人が一気に動き出す。
2人も流れに乗って降りた。
ホームに出ると、さっきより少し涼しくて、ほっとする。
「……」
「……」
また沈黙。
さっきまでのドキドキが残っていて、目を合わせられない。
×××は少しだけムッとして、頬をふくらませた。
「……キルア」
「ん?」
呼ばれて振り向くと、×××は腕を組んでいる。
「……さっきから、全然こっち見ない」
「え!?そ、そんなこと——」
「ある」
即答。
「ずっと横か後ろばっかり見てる」
じっと見つめられて、キルアは一気に赤くなる。
「……っ」
「だ、だって……」
キルアは視線をそらしながら、小さく言う。
「……恥ずかしいんだよ……」
「……え?」
「さっきの……その……」
言葉にできなくて、耳まで真っ赤。
×××は一瞬きょとんとしてから、くすっと笑った。
「……なにそれ。かわいい」
「か、かわいくねー!!」
即ツッコミ。
でも顔は真っ赤なまま。
×××は少し安心したけど、今度は別の感情がむくむく湧いてくる。
「……でもさ」
「ん?」
「……キルアばっかり照れて、ずるい」
「は?」
「私だって……すっごく恥ずかしかったのに……」
そう言って、ぷいっと顔をそらす。
完全に拗ねモード。
「……もう」
「……?」
「急に顔うずめてくるし……」
「……っ!」
キルアの脳内に、さっきの光景がフラッシュバック。
「ば、ばか!言うなよ!!」
「言う」
「言うな!!」
×××は少しだけ意地悪そうに笑う。
「……キルアだけドキドキしてるみたいで、なんか悔しい」
「……してたに決まってんだろ」
ぼそっと低い声。
「……え?」
「オレだって……めちゃくちゃ心臓うるさかったし……」
「……」
「……×××が近すぎて……」
そこまで言って、完全に限界。
顔を手で隠す。
×××は、一瞬固まってから——
じわじわ、顔が赤くなっていく。
「……なにそれ……」
「……ずるい……」
「え?」
「そんなこと言われたら……拗ねてたのバカみたいじゃん……///」
そう言いながらも、ちょっと嬉しそう。
キルアはそっと手を離して、×××を見る。
「……さっき避けてたのは……」
「……嫌だったとかじゃねーから」
「……照れすぎて、どうしていいかわかんなかっただけ」
×××は少し目を丸くしてから、ふっと笑う。
「……じゃあ、許す」
「上からだな……」
「だって彼女だもん」
その一言で、キルアはまた爆発。
「……っ!!」
「そ、そういうの急に言うな!!」
「えー?ほんとのことじゃん」
にやっと笑う×××。
キルアは悔しそうにしながら、小さく手を伸ばす。
「……帰るまで……」
「……手、つなぐ?」
「……っ!」
でも、拒否はしない。
ぎゅっと、そっと指を絡める。
「……もう拗ねてねーからな」
「うん。キルアが可愛いから」
「だから言うなって!!」
夕焼けの帰り道。
2人の手は、いつもよりずっと離れなかった。
to be continued….