コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
山内と小田切は同居をしている。
まだ日付が変わったばかりの深夜2時。
隣にいる彼女がの苦し気な呻き声で目が覚めた。
小田切「んん…」
山内の方に背中を向け、1人小さく体を丸めている。
山内「唯?…どうした」
声をかけると、体をビクッと震わせてこちらに顔を向けてくる。
小田切「びっくりした…ごめん起こして。」
山内「具合悪いのか?」
小田切「何でもない。まだ早いから寝て」
そう言ってまた背中を向けると、シーツに顔を埋めてしまった。
それなりに長く一緒にいるのだから、流石に何でもないことくらい分かる。
ベッドサイドのライトを付けて彼女の髪を耳にかけると、その真っ青に思わず血の気が引いた。
山内「すごい顔色悪いし体熱いじゃん…!」
小田切「大丈夫」
山内「お前な…」
こういう時の強がりは何とかならないものか。
体温計を取りに行き彼女を体から起こし脇に挟んだ。
山内「体起こせるか?」
小田切「うん」
体温計には37.8度と表示されていた。
山内「微熱…」
小田切「ただの微熱だから大丈夫。もう遅いから寝よ。」
山内「いや、でも…」
小田切「明日になったら治ってるよ。」
山内「分かった。おやすみ。」
小田切「おやすみ。」
次の日…
彼女の熱を確かめようと思いおでこを触るとすごい熱だった。
*息も荒くなっていた。*
彼女の脇に体温計を挟み熱を測った。
38.6度…
昨日より上がっていた。
山内「唯…起きて。」
小田切「んんっ…」
山内「大丈夫か?お前すごい熱だぞ。」
小田切「大丈夫。」
山内「大丈夫じゃねーだろ。いいから今日は休め。」
小田切「いや、でも…」
山内「待ってろ。冷えピタ貼るから。」
小田切「冷た!」
山内「これ貼って寝てろ。じゃあ行ってくるわ。」
山内は着替えて家を出てきた。
いつも通りエレベーターで井沢さんたちと会った。
井沢「あれ今日小田切君は?」
山内「いや、今日すごい熱で。今寝てます。」
南「1人にして大丈夫なんですか?」
山内「大丈夫だろ。薬も置いておいたしなんかあったら連絡くるだろ。」
その頃家では…
小田切「頭痛ったー。風邪かな?熱測ろっと。」
小田切は脇に体温計を挟み熱を確かめようと37.6度だった。
小田切「微熱…」
すると山内からメールが来た。
山内
「大丈夫か?熱下がった?」
と書かれていた。
小田切は
「うん。まだ微熱だけど下がったから大丈夫。」
と送った。
山内「無理するなよ。」
小田切「うん。ありがとう。」
そしてメールを送って倦怠感があったため寝た。
お昼過ぎ頃になり起きると山内からメールが来ていた。
山内✉️「大丈夫か?お昼食べたか?」
山内✉️「唯?」
小田切✉️「ごめん。寝てた。」
山内✉️「大丈夫か?」
小田切✉️「うん。今から食べるところ。」
山内✉️「今日はすぐ帰れると思うから。」
小田切✉️「了解」
小田切
「なんか食べようかな?(独り言)」
食べようと立ち何かを作ろうと思ったけど食欲がなく辞めた。
小田切「なんだろう。胸も張ってる感じがするしお腹も痛い。まぁ寝れば治るか。」
唯は眠りに落ちた。
山内「ただいま。」
俺が声をかけても返事がなかった。
山内「唯?」
唯は寝ていた。
山内は唯のおでこを触ると少し熱かった。
山内「唯?」
すると唯は目を開けた。
小田切「山内さん?帰ってたの?」
山内「うん。唯?」
小田切「ん?」
山内「お前まだ熱あんのか?」
小田切「そう?」
山内「いや、おでこ熱かったから。いいから熱測れ。」
37.6度…
山内「下がってないじゃん。お前お昼ちゃんと食べたか?」
小田切「うん。」
山内「体調は?」
小田切「体調?」
山内「うん。どっか悪いんじゃないの?」
小田切「んー。少し胸が張ってたり腹痛は少しあるかな?」
山内「大丈夫か?」
小田切「別にそこまでじゃないから。」
山内「何か食べたいものあるか?」
小田切「んー、シチューかな?」
山内「分かった買ってくるわ。」
小田切「ありがとう。」
数十分後…
山内「ただいま。」
小田切「私も手伝うよ。」
山内「いいよ。お前寝てろ。また熱上がるぞ。」
小田切「ありがとう。」
シチュができた。
山内「唯。シチューにご飯かける?」
小田切「今日はいいかな?」
山内「そう?珍しいな。」
小田切「そう?」
山内「だっていっつもおかわりしてたし。いただきます。」
小田切「いただきます。うーん。美味しい。」
山内「そうか。」
小田切「ごちそうさま。」
食器を片付けて寝に入る。
小田切「おやすみ。」
小田切「おやすみ。」
次の日…
山内「おはよう。」
小田切「おはよう。」
山内「はい、体温計。熱測れ。」
37.4…
山内「どう?」
小田切「微熱…」
山内「また?」
小田切「うん。」
山内「分かった。今日も大人しくしてろよ。」
小田切「うん。」
山内は仕事へ向かった。
井沢「今日も小田切君休み?」
山内「はい。なかなか熱下がらなくて、」
南「山内さん。小田切さんに何かしました?」
山内「なっ!何にもしてねぇよ。」
その頃小田切は…
小田切「やっぱりなんか変。最近生理もきてない。もしかして妊娠?!まさか。でも一様確認しておこうかな?」
小田切は妊娠検査薬を買いに外へ出て行った。
検査薬をした。
結果は…
“陽性”
小田切「嘘でしょ?」
小田切は念のため病院へ行った。
山内に「念のため今日病院行ってくるね。」
山内「分かった。気をつけろよ。」
小田切「うん。」
病院…
看護師「小田切さんー。診察室お入りください」
小田切「はい。」
医者「今日はどうされましたか?」
小田切「えっと、風邪の症状があって、あと今日妊娠検査薬やったら陽性だったんですけど、」
医者「そうですか。分かりました。検査してみましょう。」
小田切「はい。」
その後…
医者「小田切さんは確かに妊娠してます。妊娠3ヶ月です。おめでとうございます。なのでたぶん風邪の症状はつわりでしょう。」
小田切「分かりました。ありがとうございました。」
小田切は家に帰った。
すると山内が帰ってきた。
山内「ただいま。」
小田切「おかえり。」
山内「大丈夫だった?」
小田切「何が?」
山内「病院。」
小田切「あー。ただの風邪だったみたい。」
山内「そう。」
小田切「大丈夫。明日はちゃんと仕事行くから。」
山内「分かった。」
次の日…
山内「おはよう。唯起きてー」
小田切「んー。おはよう♪」
山内「いただきます。」
小田切「いただきます。」
小田切「ごちそうさま。」
山内「ごちそうさま。」
小田切「私食器洗うから置いといてー」
山内「分かった。ありがとう。」
数分後…
山内「準備できた?」
小田切「うん。今終わった。行こう。」
山内「うん。」
井沢「おー。みんなおはようー」
みんな「おはようございます。」
井沢「小田切君大丈夫?」
小田切「はい。全然平気です。」
仕事が終わり帰えろうとした…時、
山内「唯。帰るぞ。」
小田切「ごめんー。先帰ってて。」
山内「何で?」
小田切「いや、ちょっと用事が。本当ゴメン。」
山内「分かった。」
小田切「あの井沢さん、東堂さん、ちょっといいですか?話したいことがあって。」
井沢「分かった。」
2人を別室へ連れて行った。
東堂「話ってなんですか?」
小田切「えっと、私こないだ熱出して休んだじゃないですか、」
井沢「うん。」
小田切「あの病院行ったら妊娠してまして。」
東堂「それ本当ですか?」
小田切「はい。それで内勤にさせてもらいたいんですけど、大丈夫ですか?」
井沢「うん。僕は全然いいよ。代わりに田村さんに代わってもらえるから、」
小田切「ありがとうございます。」
小田切「東堂さんはどうですか?」
東堂「私はどちらでもいいです。」
小田切「分かりました。では明日から内勤っていうことで、」
井沢「ところでその子って誰の子?」
小田切「えっと山内さんだと思います。」
井沢「あと山内君に言った?」
小田切「まだです。言いづらくて、そこは山内さんにまだ言わないでもらいたいんですけど。」
井沢「そっか。いいよ。じゃあ早く帰ろう。」
小田切「はい。」
小田切は家へ帰った。
小田切「ただいま」
山内「おかえり。遅かったね。」
小田切「そう?」
山内「でっ、用事ってなんだったの?」
小田切「いや、別に大したことじゃないから。」
山内「そっか。今日はオムライス作ったから。」
小田切「本当、ありがとう。」
山内「いただきます。」
小田切「いただきます。美味しい。」
山内「当たり前だろ。」
小田切「何それ。(笑)」
小田切「ごちそうさま。」
山内「ごちそうさま。」
次の日…
井沢「みんなおはようー」
みんな「おはようございます。」
東堂「今回の危険人物は…」
井沢「じゃあ捜査始めよっか。」
山内「俺と小田切でこいつの家あたって来ます。」
井沢「えっと、小田切少しの間内勤になったから。」
山内「どうしてですか?」
小田切「まぁ最近小田切君体壊しやすくなってるし少し休んだ方がいいかなって思って、」
山内「分かりました。」
小田切「井沢さん、さっきはありがとうございました。」
井沢「いや、僕たちも協力するから。」
小田切「はい。すみません。」
山内「唯。帰るぞ。」
小田切「うん。」
山内「お疲れ様でした。」
そして2人で帰っていると、
山内「なぁ内勤になったのってこないだ用事があるって言った日のこと?」
小田切「うん。まぁ。」
山内「お前から言ったの?」
小田切「ううん。違う。井沢さんから。あのさ…山内さんに話したいことがあって。」
トゥルルルルル…
山内の携帯が鳴った。
山内「あっ!悪りー」
小田切「ううん。いいよ。」
山内「ゴメン。井沢さんメールで呼び出されちゃって、わりーけど戻るわ。」
小田切「分かった。」
山内「1人で帰れるか?」
小田切「うん。子供じゃないんだから。」
山内「じゃあ寝てていいから。」
小田切「了解。バイバイ。」
山内「うん。」
家に戻った小田切。
小田切「言えなかった。また今度言おう。」
山内が帰ってきた。
山内「ただいま…やっぱ寝てるか。」
小田切はスヤスヤとベットの上で寝ていた。
「俺も寝よ。」とベッドに着き小田切にキスをした。
小田切「おはよう。」
山内「おはよう。」
小田切「今日私朝作るね。」
山内「うん。ありがとう。」
小田切「はい。できた。」
山内「美味しそう。いただきます。」
小田切「いただきます。」
山内「あっ、そうだ。」
小田切「ん?何?」
山内「昨日言ってたの何?」小田切「え?(動揺)」
山内「昨日帰り道「話したいことがある。」って、」
小田切「あー。まぁ別にそんな大したことじゃないから。だし、もう忘れちゃった。」
山内「そう。ごちそうさま。早く準備しろよ。」
小田切「うん。(危なっ、)」
数日後…
井沢「山内君に言えた?」
小田切「いや、それがまだで。言おうと思うんですけど言おうと思うとなかなか言えないし最近忙しそうだし、」
井沢「そう。」
ある日…
探し物を探していると、
山内「何だこれ。母子手帳?」
名前を見ると“小田切唯”だった。
山内「あいつもしかして、妊娠してるのか?(独り言)」
そして…
小田切「ただいま。」
急いで母子手帳を隠した。
山内「おかえり…」
小田切「そんな所で何してるの?」
山内「いや、別に。夕飯は俺作るわ。」
小田切「うん。ありがとう。お風呂入ってくるね。」
山内「うん。でも何で唯言わないんだろう。(独り言)」
小田切「はー、疲れた。どうしよう。いつ言おう。少しお腹出てきたかもな。そろそろ言わないとバレるな。(独り言)」
お風呂から上がった。
山内「できたよ。」
小田切「ありがとう。」
山内「あのさ…」
小田切「ん?」
山内「お前さ…」
トゥルルルルル…
小田切の携帯が鳴った。
小田切「ん?井沢さんだ。ちょっとゴメン。」
山内「ううん。」
小田切「はい。何ですか?」
井沢「僕から提案なんだけど、」
小田切「はい。」
井沢「僕から言おうか?」
小田切「えっ?」
井沢「言いづらいでしょ。」
小田切「でも大丈夫です。」
井沢「そう?」
小田切「はい。」
井沢「分かった。ありがとう。」
小田切「はい。」
山内「井沢さんが何の用事?」
小田切「えっと💬鍋!」
山内「鍋?」
小田切「鍋の作り方を教えてほしいって言われて、」
山内「そう。」
小田切✉️「さっきの電話の内容鍋の作り方を教えてほしいって言っちゃったのでそこはよろしくお願いします。」
井沢✉️「分かった。」
井沢にメールをした。
次の日…
夕方…
山内「ねぇ、唯?」
小田切「ん?」
山内「これ何?」
山内は聞くことにした。
小田切「え?」
山内「この母子手帳。お前のだろ?だってここに名前が…」
小田切「見ちゃった。」
山内「まぁ、」
小田切「そう。私妊娠した。今3ヶ月。」
山内「え?誰の子?」
小田切「それは山内さんの子よ。だって山内さんとしかやってないもん…」
山内「それでも何ですぐ言わなかったの?」
小田切「それは…言いづらかったし、言おうと思ったけど最近忙しそうだったし、」
山内「それでも、言えよ。」
小田切「怒ってる?」
山内「いや、別に。」
小田切「こないだ風邪引いたじゃない?それはつわりだってさ。だからあの夜井沢さんと話したっていうのはその事だし内勤になったのもそのせいでこないだの井沢の電話は「僕から言おうか?」って言ってくれて、」
山内「そう。てか病院行ったのかよ。」
小田切「うん。妊娠検査薬やって陽性だったからこないだ病院に行った時に検査してもらった。」
山内「分かった。」
ベッドへ行った。
山内「おやすみ。」
小田切「ねぇ、」
山内「ん?」
小田切「子供ができて嬉しい?」
山内「え?」
小田切「だって言った時喜んでくれなかったから…」
山内「それは、俺、そういう表現するの苦手だし急でびっくりしてたし、」
小田切「そう。おやすみ。」
山内「ごめんな。」
小田切「別にいいよ。」
次の日…
井沢「小田切君言えた?」
小田切「バレました。母子手帳を。それで。」
井沢「そっか。」
次の日…
井沢「あー。小田切君。」
小田切「はい。」
井沢「小田切君、いつでも産休入ってもいいよ。」
小田切「え?でもまだ全然働けるので、」
井沢「そう。分かった。」
その後…
出産後…
子供の名前は“美唯”(みく)
子供が幼稚園に入った後…
ミハンメンバーが変わった。
吉岡が来た。
吉岡「マジでここ?」
井沢「マジでここ。よろしくね。吉岡君。あっ、山内くん、」
山内「はい?」
井沢「小田切君今日からだっけ?」
山内「はい。今日午後からです。」
吉岡「小田切君?」
井沢「来た時に紹介するよ。」
午後…
小田切が来た。
吉岡「どちら様ですか?」
小田切「そちらこそ誰?」
すると、井沢と山内が入って来た。
井沢「おっ、小田切君ー」
小田切「井沢さんー」
山内「遅かったな。」
小田切「そう?少し迷子になっただけ、」
吉岡「あっ、小田切君って女のことだったんですか?」
井沢「うん。だって警察だったら女性でも君付けじゃない?」
吉岡「はい…」
夜…
小田切「あー、ごめん私今日帰んなきゃ。迎えが、」
吉岡「迎え?」
小田切「うん。子供の、」
吉岡「あっ、子供いたんですか?」
小田切「うん。」
山内「いいよ、俺行く。」
小田切「いや、大丈夫。今日疲れたでしょ?私今日午後からだったし、」
山内「そう?」
小田切「うん。」
吉岡「えっと、どういう関係?」
小田切「えっとねー、夫婦。」
吉岡「えー。」
山内「そんな驚くか?」
吉岡「いや驚きますよ!山内さんが結婚してたなんて、」
山内「失礼だなー」
小田切「じゃあ私はここで。」
井沢「お疲れー。気をつけてね。」
小田切「美唯何食べたい?」
美唯「カレー♪」
小田切「カレー?いいよ。買いに行こっか。」
美唯「うん!」
小田切「おかえりー」
山内「ただいま」
美唯「パパー」
山内「おー、美唯。ただいま」
小田切「今日はカレーだよー」
山内「おぉいいじゃん。」
小田切「でしょう?」
山内「おやすみ、唯」
end.