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over dose

1 - 第1話

♥

590

2025年01月14日

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*R無し






















知人 の誘われでいつもは来ないような所へ来る

少し暗くて淫妖に光る場所

裏のクラブとでも言っておこうか


あまり来ていい場所とは言い難いが今だけは何もかも忘れてしまいたい

度数の高いお酒を一気する


「おにーさん、いい飲みっぷりだね」


自分と同じくらいの、いや、それ以下なのかもしれない

男性が俺に声を掛ける


「なんかあったの?」


微笑みながら問い掛ける彼


青『…なんもあらへんよ』


その言葉に 目を丸くする彼


「…そっか、今日だけは沢山飲んできな?」


彼はそう言って別の所へ行った

話を聞いて欲しかった訳では無いが無性に腹が立つ

さっきと同じお酒を頼みもう一度一気する


喉を伝って身体中に流れていく

ふわふわしていくような

その感覚が気持ちよくて


でも、その代償に何も考えれなくなる

それすらも今は気持ちいいと感じる


数分経つと頭が痛くなる

下から込上がって吐きそうになる

思わず膝から崩れてしまい座り込む


他の人達は誰1人俺の事なんて見ない

それが今の俺には心を落ち着かせてくれる


ネット上は名のある歌い手

みんなが俺の事を認めてくれる

でも、それだけじゃ満たされない何かがある

それは、俺の知らない快感を求めているような気がする

この人生の中で味わったことの無いような


1度全てを手放すのも良いのかもしれない

家族のように過ごした人達

俺に全てを捧げてくれている人達

俺の事を少しでも見ている人


でも、俺はそんなに強くないから

1度手放すと戻って来ないと分かっているから


仕事を辞めれないのも分かっている

解散したら、誰かが問題を起こしたら、なんて思っている自分がいるから


こんな自分が大嫌いだ


「おにーさん、どうしたの」


彼が声を掛ける


青『…少し酔っただけです』


立てる?と言いつつ手を貸してくれる

ほんのり甘い香水が漂う


少しばかり頭が痛いが気を使ってくれる彼にそんな素振りは見せたくない


青『ありがとうございます』


「ええよ」

「まだちょっと頭痛いだろうからこれ飲んでみて」


そう言って差し出される

これ以上お酒を飲む気にはなれなかった

でも、彼が気遣って頭が痛いだろうと分かっているから大丈夫だろうと思った


「まず、ちょっとだけ飲んでみて」


言われた通りに少しだけ飲む


「おいしい?」


甘くて、でも例えるものが無いような味

度数なんて分からなくて、入っていないように喉へすんなりと入っていく


青『…おいしい、です…!』


そう言うと、彼は優しく微笑む


「飲んでくれて嬉しいわ、これね、俺のお気に入りのやつだから」


気さくに話し掛けてくれる優しい人

友達になりたいと思った


「このお酒ね、一気に飲むとすごく美味しいよ、おにーさんさっき一気してたから、やってくれるかなーって思って」


全然一気しても大丈夫

度数なんて無いのだから

迷わず一気する


「わー、!すご!」


俺には美味しさが分からなかったが、彼が喜んでくれて何よりだ


「流石だね〜!」

「良い飲みっぷりだ」

「多分最後のお話になるけどさ」


なんの事か意味が分からなかった

だけど、彼は続けて言う


「こんな所来ちゃダメだよ♡」


彼はにっこりと微笑む


次の瞬間、何も考えれなくなる

視界が少しぼやけて、自分で立てれないくらい

彼は俺の事を支えてくれた

倒れないように、しっかりと肩を組まされる

全身が暑い


でも、何も考えれない、この時間が気持ちよくて、俺は好きなんだとその都度思う


次に来る恐怖を忘れて


「このお酒はね、ここが良いよね」

「今から来る瞬間の為に俺は皆に飲ませてるんだ」

「おにーさんはどんな顔をしてくれるんだろう 」


俺の耳元でつぶやく

身体中が軽くて、気持ちよくて、そんなことを考えれない


その瞬間、一気に痛みが来る

頭が割れそうになるほど痛くなり、身体が一気に重くなる


青『っぁ”…、ぃ”、ぅ”、、ッ』


思わず声が出るほど

声を出さないと耐えられないくらいに


猛烈な痛みが俺を襲う


「おにーさん、いい顔するねぇ」


他人事だと知っているが、他人事のように扱われると腹が立つ

俺はそれどころじゃなく、冷静さが無くなっている


青『うるさい、っ、』

青『、だまれ、』


思わず彼を押し退ける

だが、今までしてくれていた支えがなくて自分も倒れる


「いったー…」

「意外と力強いんだ」

「てか、自分も倒れちゃってるじゃん」


何も考えれない、 気持ち悪い、死にたい、

全てのネガティブが込み上げてくる


「おにーさん」

「頭痛いでしょ?」


青『うるさ、い…』


「俺が治してあげよっか?」


何も考えれない上に、動けない


「ほら、このチョコ」

「食べるだけで治るよ♡」


動けない俺にチョコを口の中に入れる


「ちゃんと、食べてね 」


そう言い彼は去って行く

去り際に一言おいて


「…今のは無料だけど、次からは有料だから」

「欲しかったらここにきてね」


住所を書いている紙切れが俺の身体に落ちる

ここから、自分家からそう遠くない場所


いつの間にか痛みが消えている

なんだか、身体が軽くて気持ち良い


立てるぐらいになったら、さっき会った彼の所まで走っていった







青『っ、あの、下さい…』


彼を見つけてすぐに言った


「…、あぁ、さっきのおにーさん♡」

「、ほんとにコレいるの?」


チョコの形をしたナニカ


青『、お願いします』


頭が痛くなるのは懲り懲りだ


「ええけど、ちょっと高いよ?」


お金をあまり使わない性格

自分の為に使う時がくるなんて思いもしてなかった


青『大丈夫です、』

「、そう?これぐらいでこんなもんやけど」


普通のチョコの値段では想像もつかない

高級なチョコの店でもありえないような数字


青「ある分だけ下さい」


気づいたら口走っていた


『ええよ、ありがとうやわ』












俺はこのチョコのお陰で普通に生活を送れる

いつもの自分として、

前よりも毎日が楽しいと思える

今なら何でも出来るような気がして。


でも、日に日に痛さは増してくる。

その度に前回飲んだ倍の薬を、ずっとずっと、繰り返す

これが無いと俺は生きていけないぐらいに。














ある日メンバーが、ほとけが頭痛が酷いと言った

だから、この薬をあげようと思って持っていった

危険だと分かっていても、彼なら理解してくれるだろうと。


玄関のチャイムを連打する

走って来る音が聞こえる


水「、はーい」


青『おじゃましまーす』


水「え??勝手に入る??」


青『ちょっとくらいええやろ』

青『…ん…』


水「…何これ??」


青『薬と飯』


水「がち!?ありがと!!」


青『元気やん』


水「ちょっとだけって言ったじゃん!!」


青『あっそ』


水「んー、何この薬??」


青『…そこらへんで買ったやつだけど』


水「そーなの?」


俺はソファに座って

彼はコップに水を入れて台所て薬を飲む


水「うわ、にがそー…っ」


飲む音が聞こえるような気がした


水「…ッ!?…げほっ…、ぉえっ…」


彼は飲んだ瞬間に吐き出す


青『だいじょーぶ?』


けれど、その瞬間自分の頭がきゅうとなる


青『…っ、!?ッ…、まじか…っ…』


自分も頭が痛くなる

朝飲んで来たから大丈夫だと思ったのに…


急いで薬を口に入れる

いつもバッグの中に常備されてあるから。


水「っ、…いふくん…?」


青『、ごめん、俺もちょっと頭痛くなって… 』


水「、ちがうよ」

水「…っ、何か分かってる …?」

青『…、…..。』


水「これ、飲んじゃ駄目だよ…ッ?! 」

水「僕、飲んだ事があるから、分かるんだ」

水「小さい頃親に飲まされてたから…」


そんなの知らない

俺は悪くない


水「…早く口から出しな?」

水「…いふくん…?」


青『…なんで?』


水「…しんじゃうよ…ッ?」


青『…ッ俺はお前の事思ってあげたのに、…』

青『…俺の事なんてどうでも良いんだね…ッ』


水「ッちがうよ、…ッ」


青『違うくないよ』

青『俺の気持ちなんて知りもしないくせに』


目に涙を溜めて反論する

どっちが悪いかなんて知ってる

俺に決まってる

でも、思っている事が口に出せない


青『どんどん頭痛は酷くなるし』

青『身体を動かすのが辛い時もある』

青『けど、これのおかげで、…』

青『…助けられたんだよ…ッ?』


水「ちがうよッ、だめなんだよッ」


青『わかってるよ!!!』


つい立って大きな声を出してしまう


青『けど、今の俺にはこれ無しじゃ生きていけない…ッ』

青『それくらいに、堕ちちゃったんだよッ…』


水「…今なら、まだ…」


青『…もう、遅いよ… 』


持って来た薬を全てバッグに詰め込む


青『…ごめんな…』


走って玄関を飛び出す


水「いふくんっ…!まって…、っ」


彼の声に聞こえない振りをして。










青『っはぁ、はぁ』


自分の家までダッシュする

俺は何も悪くない

大丈夫、俺は…

自分に言い聞かせる


青『っ…ぃ゛っ…、、』


玄関に入ったところで頭痛が酷くなる


青『っ、くすり、っ…』

青『っぁ゛、ぃ゛…ッぅ゛』


その時、後ろからガチャっと音がした


?「っまろ…っ?」


視界がぼやけて誰か分からない


?「大丈夫、?」

?「救急車呼んだから、っ」


誰だよ、俺は病気なんかじゃない

何でそんなこと言うの


青『っ、うるさ、ッい!!』

青『びょうきなんかじゃ、っ…』


?「今飲んだの吐いて」

?「はやく、!」


ピンクの髪が目に映る


青『っ、ないこ…、っ』


桃「っ、はやく!っ、出して…」


青『っ、いたい、っ、いたいよ…』


桃「…ッ、頑張って、まろなら出来る…っ」


青『ぁ゛ぅ゛…っ、ぃ゛らい…ッ、 』

桃「、っ後ちょっとだから…っ」

桃「もうすぐ、来るから、…っ」


自分の部屋にまだ、薬はある

彼は手を強く握ってくれている


でも、俺はこの痛さには耐えられないから


青『っ、゛ごめ、…』


彼の手を振りほどいて自室に走る


桃「っ、まろ…っ!」


頭を抑えながら、彼の声も無視して


大量の薬を摂取する

今ある分を全部飲むくらいに


青『っはぁ、…っ…!』


頭の痛さが消える

いつもの様に身体が軽い


桃「っ…まろ…、飲んだの…、?」


青『…、けど、大丈夫だよ…?』

青『ほら、何とも…ね?』


桃「、早く出してよ!!!」


急に大声をあげる


桃「、何でっ、何でわかんないの…?」

桃「薬物だってこと、…知らないの…?」


青『…知ってるよ…でも、…』

青『…俺、痛いのやだよ…っ』


桃「そーゆー事じゃないじゃんっ、…」


青『っ…ないこも俺の事否定するんだ…っ』

青『…っ、分かってくれないんだ…っ』


どちらもが感情に任せて言い争う

こんな事言いたくないのに


青『そんなんで、メンバーの事分かってるつもり…っ?』


なんで、なんで、言葉が出てきちゃうの…


青『そんなないこが嫌いだよっ!』


桃「…っ違うじゃん…っ」


青『違わないよ、ほとけも、ないこも』

青『俺の事を間違ってると言うんだ、っ』


桃「っ、それは、っ」


青『…何が違うの…?』

青『っ俺は、もう、戻れないんだよ…っ』


ふらついて膝から崩れ落ちる


桃「っまろっ!? 」

これは、知ってる痛み

初めの時の痛み


青『っ、うそじゃん…っ、』


力が抜けて立てない

どんどん痛みが増していく


青『っぅ゛…ぁ゛、』

青『ぃ゛、…っ゛やだ、っ…い゛だいよ゛』


桃「っ来るから、絶対に、耐えて…っ」


薬はもう無い

俺はもう無理なんだと感じる


青『あ゛ぁ゛っ゛…や゛、…だ』

青『ぃ゛だ、…よ゛っ、゛…』


桃「っ、頑張って、後ちょっと…っ」


ずっと手を握ってくれる彼

最後の気力を振り絞って彼に伝える


青『ぃ゛、…ないこ…っ゛、』

青『…っ゛ごめん、ね…っ、』


桃「っ、は、?」


青『っぐす、っ、…いた゛いよ、…っ』


青『っ、…ぃ、…、っ』


桃「、っまろ、?」


青『っ、な…に…?…っ』


桃「っしんじゃだめだよっ…」


この時、1つの心臓が止まった
















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