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「 同じ夢 」
どうぞ !
「しょ〜ちゃん!」
「やだ、しょうちゃん…!!」
「……初兎…、ちゃん……(微笑」
ドサッ…
ガバッ!!
白「…っ、はぁ…はぁ……」
またや、また同じ夢。
アイツが……あの子が…また俺に助けを求めてる…
白「もう…いやや……っ」
あの夢を見るのは最近始まった話じゃなかった。
最初に見るようになったのは1年ほど前だっただろうか、今就いている刑事の仕事に就く前の話。
刑事に向けて仕事を頑張っているがなかなか上手く行かなくて精神的にも追いやられていた時、急にこの夢が…この記憶の中から抜き取った映像が流れるようになった。
白「助けたいよ……俺だって助けたいんだよ……っ」
自我を忘れて頭をくしゃくしゃっ…と1掻きする
心がむしゃくしゃする、頭が真っ白になるというのはこんな感じなんだって感じに頭が真っ白になる
時間は朝の5時、そろそろ出勤しないと遅刻する。
重い足を思いっきり地面を踏みしばって一歩一歩前へ足を運ぶ
目の前にはでかい建物。
僕の職場だ、怖面した上司も居れば僕に良くしてくれる先輩も居る
なんせないこ先輩は特に僕の大好きな先輩だ。
クールなんだけど意外と褒め上手というか上げ上手で僕自身も仕事がすっげー楽しくなる。
白「ホワイトなのかブラックなのかわかんないけど……いい先輩に恵まれたよなぁ…!」
なんて独り言を呟いたら急に冷たいものが頬にグッと当てられる
それに思わずビクッと身体を震わしてその犯人の正体を見ようと振り返るとその先に居たのはさっきまで考えていたないこ先輩だった。
桃「なに、『いい先輩』って俺のこと?」
特にニヤニヤするわけもなく真顔で訊いてくる。
いや、こういうのはイジっていってくるもんだろ。
こういうところもないこ先輩が大好きな理由の1つだ、何でも出来ちゃいそうなのに何処か落としてそうなところが先輩だけど愛らしい。
白「うっさいですねぇ?!そうですよ!ないこ先輩のことですよ!!」
さっきまで嫌な夢を見てたとは思えないくらい元気な声が出て思わず自分でもびっくりする。
やっぱりないこ先輩と居れば自然と元気になるんだよな。本当、頼りになる。
桃「はいはい…w」
桃「ほら、元気出た?」
白「……!!」
なんて察し良いんだ。
っていうか何処から気づいてて何処から見てたんだろう。
さすがプロ刑事、人の心情の変化にすぐ気づくんだから、僕だったら気づかない。
白「あざます!!」
桃「元気だね〜」
欠伸しながら職場の中へ自動ドアが開きそれにウイーンと入っていく
くぅ!!クールで痺れるぜ!!
なんて変なキャラを心の中でかましながらないこ先輩の背中についていく
つづく