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ほいどうぞ !








嫌なサイレン音が外に鳴り響く。

僕を苦しめた、最悪な音。

アイツらのせいで…アイツらのせいで僕はこんなんになった。

アイツらが間違った判断したせいで大好きな人が散々な目にあった。


「全部…、ぜーんぶ……」




「消えちゃえばいいのに。」





カタカタカタ、カチン。

力強くエンターキーが押される。

それと同時に体を伸ばし「ん〜」ととぼけた声を出す輩が隣に居る。

少々苛々してくるな。


桃「黙れ、俺は眠いんだ。」

青「なんでそんなに苛ついとるん〜?」


いたずらっぽく笑みを浮かべてこちらに向かってくる

その笑みが今は苛立たせる表情でしかなくて思わず右足をガタガタッ!!と揺らしてしまう。

すぐに、まろが俺の右足を止め「だぁ〜め」ってあの高い声じゃないが甘い声でかけてくる。


桃「…マジで終わるわけ無いだろ…これ………」


ぶつぶつぶつぶつ、なんかいもくだらない独り言を呟く。

そんなこんなをしていると時がすぎるのはあっという間で、気づいたら巡回の時間になっていた。


桃「…くそが、終わらなかった。」

青「…んもー、「くそ」なんて言っちゃダメやろ〜?」

青「ほら、かわええ後輩があそこにおるで。」


ちらっと扉の方を見る。

入っていいのかダメなのかみたいな顔してこちらを伺ってくる。

やっぱ、刑事の中にも部屋は分けられている、というかここはたちが悪いもんだから歴で分かれている。


桃「…笑、入っていいよ。別に誰も文句言わないってw」

白「あ、ちゃーっす!」


変わらず元気で明るい彼。

でもそれとは比にならないくらい目元のクマに、やつれ具合。

…その「救いたい人」のせいでそんなになっているのか?


桃「はぁ…まろ、仕事は?」

青「なっしんぐ〜♪」

桃「……初兎、お前は休め。」


別に同じ部署から出ていく分には変わらない。

流石にぶっ倒れてはこちらが困る、仕事にも支障が出る。

…今回はまろには申し訳ないが、一緒に出てもらおう。


青「だるいんやけど?」

桃「俺もだわ、でも後輩が倒れるのを見るほうが100倍嫌だ。」

青「ふはっ、そういうところ。ないこらしいわw」


目を細めてにひひと笑う。

いつものコートをもって立ち上がる。

互いに拳を合わせて懐かしき声掛けをする。


桃「うわ、懐かし。」

青「お前が初兎に浮気するんが悪い」

桃「ごめんじゃん」


ぶつけた拳を離してまろの車に乗り込む。

…被害が最小限に抑えますように。





続く…

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