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闇の中、誰も知らない音がする。
暗い世界、ずっと誰も居ないなら。
「嘘つき」「最低」「気持ち悪い」そんな言葉も投げられたっけ。
黒い感情と赫の衝動にその身を委ねなさい。
そうすればあなたは真の自分に成れるだろう。
血は咲き乱れる。
花弁が地に触れる時、彼は息絶える。
無差別に、平等に、慈悲など無い。
蚊を叩き潰す様に冷酷に、蟻を踏み殺す様に簡単に。
ただ眼に入った物を壊す。
ただ眼に入った者を消す。
ただ心地よい音色《悲鳴》を求める。
肌をかする様に当たる鉄《血》の香り。
限界まで膨れ上がった憎悪が一方的な幸福に変わってゆく。
紅の空を眺めながら至高の愉悦に浸る。
誰にも邪魔されない孤独な空間。
彼は唯一無二の幸せを手放して…
新しい世界を創りあげた。
神は忘れてしまうのだろう。
深く息を吸った後、彼は消えた。