テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
《私はフェル・ミラージュ。学園長により諸事情で特別入学し、学園生活を送っていた。これは私が幸せになるまでの物語…》〜フェルの夢〜
ーフェル 14歳ー
〜フェルのお屋敷〜
突如屋敷が炎に包まれた
使用人A「か、火事だ〜!!」
使用人B「に、逃げろ〜!!」
〜フェルのお屋敷 フェルの部屋〜
フェル「な、何が起こってるの…?」
フェリシア「フェル!」
フェル「姉さん⁈どうしたの?一体屋敷に何が、」
フェリシア「説明する暇はないわ。行くわよ!」(フェルの手を引っ張り屋敷を出た)
〜フェルのお屋敷前〜
フェリシア「フェルはここにいなさい」
フェル「姉さんは?姉さんはどこに行くの?」
フェリシア「私は屋敷に戻って逃げ遅れてる人がいないか探すわ」
フェル「嫌!姉さん行かないで。ここにいて…」
フェリシア(自分の蝶の髪飾りを外し、フェルに持たせた)
フェル「?…姉さん?」
フェリシア「私は必ず戻るわ。この髪飾りに誓って」
フェル「絶対よ?絶対帰って来てね!」
フェリシア「ええ、約束するわ」(屋敷の中へ戻った)
フェル(姉さん…)
ー数分後ー
ドカーン!!(爆発音)
使用人A「爆発したぞ!」
使用人B「フェリシアお嬢様は⁈」
メイドA「まさかあの爆発に…?」
メイドB「そんな…」
フェル「…そんな…姉さん…」(ボーッとしながら、屋敷に入ろうとしてる)
メイドA「フェルお嬢様!!」(フェルを止めた)
使用人A「フェルお嬢様、ダメです!危ないです!」
フェル「行かせて!姉さんが、姉さんが!!」
メイドB「ダメです。フェリシアお嬢様はもう…」
フェル「嘘よ!姉さんは約束した!絶対帰ってくるって!」
使用人B「だからといって貴女様までご夫妻様の所へは行かせられません!」
フェル「ッ!姉さん、姉さん!!あ”ーーーー!!」
〜ポムフィオーレ寮 フェルの部屋〜
フェル「…っ!…」(夢から覚め、少し外に出た)
〜ポムフィオーレ寮外観〜
フェル「…」
ルーク「ボン・ソワール、マドモアゼル・パピヨン」
フェル「!(ルークの方へ振り向いた)…あ…」
ルーク「ノン!言わなくていいよ。私には分かっている。君はきっと悪い夢を見て夜風に当たっていたんだね」
フェル「!…」(頷いた)
ルーク「…気分を変えることは大切さ。しかし、(フェルの肩にローブをかけた)女性が体を冷やしては良くないよ」
フェル「…」(少しシュン😞とした)
ルーク「…フェルくん、こちらへおいで」(行った)
フェル「?」(着いて行った)
〜ポムフィオーレ寮 談話室〜
ルーク「先に席に座って待っていておくれ」
フェル(頷き、ソファに座った)
ー数分後ー
ルーク「どうぞ、マドモアゼル」(フェルの目の前のテーブルの上にジャスミンティーが入ったマグカップを置いた)
フェル「!(お辞儀して飲んだ)✨」
ルーク「気に入ったかい?」
フェル「!」(もの凄く頷いた)
ルーク「それは良かった。気分も大丈夫かい?」
フェル(手で👌を作った)
ルーク「力になれて嬉しいよ。君は最近気分が優れないようだからこの紅茶でリラックス出来たらと思ってね」
フェル「!…あ…あし…た…は、はな…」
ルーク「マドモアゼル(フェルの手を握った)無理をしなくていいよ」
フェル「…」
ルーク「…明日の放課後、時間を作っておこう。その時に話してくれるかい?」
フェル「!」(頷いた)
ルーク「メルシー!さ、ヴィルに見つかる前に早く歯を磨いて寝よう」
フェル(頷いた)
ヴィル「…全く…」(隠れて聞いていた)
ー次の日 放課後ー
〜中庭〜
フェル「…」
ルーク「やぁ、マドモアゼル」
フェル「ビクッ」
ルーク「驚かせてすまない。遅れてしまったかな?」
フェル「!」(首をぶんぶん横に振った)
ルーク「それは良かった」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『ルーク先輩は私の事、ヴィル先輩からどれくらい聞いたんですか?』
ルーク「そうだね。ヴィルから君の辛い過去を少しと君には炎を近づけさせてはいけないと聞いてるよ」
フェル「…」(スケッチブックに字を書いた)『炎が苦手な理由は聞きましたか?』
ルーク「少しだけ。確か火事が原因で炎が苦手と聞いたよ」
フェル「…」(スケッチブックに字を書いた)『炎が苦手な理由は火事と姉さんです』
ルーク「姉さん?君にはお姉様がいたのかい?」
フェル(頷き、またスケッチブックに字を書いた)『両親は私が幼い時に他界し、家族は姉さんとミラージュ家に仕えてる優しい使用人だけ。私にとって大好きで優しい姉さんでした。しかし、不幸が訪れました。それが屋敷で急に火事が起こった事です。早く気づき、姉さんと共に屋敷を脱出しましたが、優しい姉さんは逃げ遅れがないかと確認の為、屋敷に戻りました。その後、爆発が起こり、屋敷は崩れ、姉さんは帰らぬ人となった。残ったのは私に託してくれた姉さんの形見であるこの蝶の髪飾りだけ…』
ルーク「…」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『私はその後、ショックで倒れました。目が覚めたら、炎を異常に怯えるようになり、声も出なくなりました。私は親戚とかいなかったので私の父の古い知り合いである学園長に保護され、特別入学をしました』
ルーク「そうだったんだね…」
フェル「…」
ルーク(フェルを優しく抱きしめた)
フェル「!」
ルーク「辛かったね。辛い時、泣きたい時は私の所へおいで」
フェル「!…」(ゆっくり涙を流した)
ルーク(抱きしめながら、フェルの頭を撫でた)
ー数分後ー
フェル(スケッチブックに字を書いた)『話を聞いてくださり、ありがとうございます』
ルーク「どういたしまして。…フェルくん」
フェル「?」(首を傾けた)
ルーク「君ともっと話がしたい。出来れば、君の大好きな家族の話を聞かせて欲しい。無理はしなくていい。これはただの私の我儘さ」
フェル「…」(スケッチブックに字を書いた)『何故そのお願いをしたんですか?』
ルーク「…恐らく君は家族の辛い過去に囚われている。私はそれを少しでも取り除きたい。だから君の大好きな家族の楽しい思い出話をすれば、少しでも君の力になれると思ってね…」
フェル「!…」(スケッチブックに字を書いた)『いいですよ。ただし、1つだけお願いがあります』
ルーク「なんだい?」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『ルーク先輩と麓の街でお出かけしたいです。いいですか?』
ルーク「!もちろん!君からのお誘い、とても嬉しいよ」
フェル「ふふっ」
ルーク「日にちとかいつにするんだい?」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『今週の休みの日はどうでしょうか?私は予定がないので』
ルーク「私も予定がないからその日にしよう。君の行きたい場所、考えておいてね」
フェル(頷いた)
ルークは去った
フェル「…」(お出かけ楽しみ〜♪服とか行く場所決めないと!)
〜ポムフィオーレ寮 談話室〜
ルーク「♪」
ヴィル「楽しそうね。何かあったの?」
ルーク「ふふっ、実はフェルくんからお出かけを誘ってくれたんだ。当日、実に楽しみだよ」
ヴィル「良かったわね。デートが出来て」
ルーク「…え?///」
ヴィル「あら、アンタよくフェルに肩入れするからそう思っていたけど、違った?」
ルーク「か、彼女はただ私にお願いをしてくれただけで、そんなつもりでは…///」
ヴィル「そう。当日しっかりエスコートしなさいよ、ルーク」
ルーク「…ウィ///」
ー次の日 放課後ー
〜廊下〜
ヴィル「あら?フェルじゃない」
フェル(スケッチブックを見せた)『お時間よろしいでしょうか?』
ヴィル「ええ、良いわよ」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『あの空き教室で話しませんか?』
ヴィル「分かったわ」
〜教室〜
ヴィル「で?何が聞きたいの?」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『ルーク先輩の好きな場所を教えて欲しいのと私の服をプロデュースして欲しいです』
ヴィル「アンタの好きな場所でいいんじゃないの?」
フェル「!」(スケッチブックに字を書いた)『ルーク先輩は私の事を知ろうとしてくれたから、だから私もルーク先輩の事を知りたいんです』
ヴィル「なるほどね。でも、ルークに聞くのが早いんじゃない?」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『ルーク先輩は私にばかりに気遣うので、もしかすると遠慮するかと思いヴィル先輩に相談したんです』
ヴィル「そう。分かったわ、協力してあげる」
フェル「!」(お辞儀をした)
ー当日ー
〜校門前〜
ルークとフェルは私服。フェルはラプンツェルみたいに三つ編みにヘアアレンジされている
ルーク「!マドモアゼル。おはよう」
フェル(お辞儀をし、スケッチブックに字を書いた)『遅れてすいません』
ルーク「いや、時間通りだよ。私が今日のことを楽しみすぎて早く来てしまったんだ」
フェル「!」(スケッチブックに字を書いた)『私も今日の事を楽しみにしていました』
ルーク「ふふっ、それは良かった。今日の髪、いつもより一段と素敵だね」
フェル「!💦///」(お辞儀した)
ルーク「では、行こうか」(手を差し伸べた)
フェル(頷き、ルークの手をとった)
〜街〜
ルーク「今日はどこへお出かけするんだい?」
フェル(事前に書いておいたメモを見せた)
[メモ]
美術館を見学
↓
カフェでお昼
↓
街でショッピング
↓
景色がいいところで夕焼けを見る
ルーク「なるほど。これが君の行きたいところなんだね」
フェル(頷いた)
ルーク「では、私がしっかりエスコートしよう」(手を差し伸べた)
フェル(頷き、ルークの手をとった)
〜美術館〜
ルーク「おー、素晴らしいものだね」
フェル「…」
色んな美術品を見て数時間後…
〜カフェ〜
ルーク「マドモアゼル、あまり美術館を楽しめなかったかな?」
フェル「!」(首を横に振り、スケッチブックに字を書いた)『楽しかったです。ただ、美術品の良さがよく分からなかったです』
ルーク「!そうなのかい?」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『ルーク先輩がこういうの好きと聞いたので、行ってみたんです。お気に召しませんでしたか?』
ルーク「そんな事ないよ。私を気遣ってくれてありがとう、フェルくん」
フェル「!」(ニコッと笑った)
ルーク(メニューを見せた)「どれがいいかい?」
フェル(悩んだ後、カルボナーラを指差した)
ルーク「ウィ」
フェルはカルボナーラ、ルークはハンバーグを注文し、仲良く食べ、少しだけ楽しい話をした
〜街〜
ルーク「フェルくん。君はここで何を買いたいんだい?」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『特にありませんが、気になるお店があったら、入ろうかと』
ルーク「なるほど。私もそうしよう。見つけたら、教えておくれ」
フェル(頷いた)
ー数分後ー
フェル「!」(アクセサリーショップを見つけた)
ルーク「見てみるかい?」
フェル(頷いた)
〜アクセサリーショップ〜
定員「いらっしゃいませ」
フェル「💦」(お辞儀した)
ルーク「見ておいで」
フェル(頷き、色んなアクセサリーを見た)「…!」(可愛い蝶のイヤリングを見つけた)
ルーク「それが気に入ったのかい?」
フェル「!…」
ルーク「…」(蝶のイヤリングを手に取り、レジに行った)
フェル「!💦」
ルーク「受け取っておくれ、マドモアゼル。これは今日の記念だ」(蝶のイヤリングをフェルに渡した)
フェル「!…///」(スケッチブックに字を書いた)『ありがとうございます』
ルーク「うん。そうだ、付けてみてくれないかい?」
フェル「⁈…///」(頷き、蝶のイヤリングを付けた)
ルーク「うん、君にとても似合ってるよ」
フェル「…///」(スケッチブックに字を書いた)『ありがとうございます』
ルーク「ふふっ」
〜街〜
ルーク「確か最後に夕焼けを見るんだったね」
フェル(頷いた)
ルーク「いいところを知ってるんだ。そこで一緒に見てもいいかい?」
フェル「!」(頷いた)
ルーク「メルシー!では、案内しよう」(フェルの手を繋ぎ、歩き始めた)
フェル「…///」(なんでだろう。なんで、ルーク先輩といると凄い胸が熱くなるんだろう。ルーク先輩は何か知ってるのかな…?)
ルーク「着いたよ。見てご覧」
フェル「!」
〜公園のテラス〜
ルーク「とても良い景色だろう?」
フェル「!」(もの凄く頷いた)
ルーク(近くにあるベンチにハンカチを置いた)「マドモアゼル、どうぞ」
フェル「!」(頷き、ベンチに座った)
ルーク「…夕日、好きなのかい?」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『姉さんが夕日が好きだから』
ルーク「!君のお姉様が…」
フェル(頷き、スケッチブックに字を書いた)『だから、見たかったんです。あの日以来見てなかった綺麗な夕焼けを』
ルーク「そうだったのかい。久しぶりの夕焼けはどうだい?」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『とても綺麗です。ルーク先輩と一緒に見てるから尚更綺麗かもしれませんね』
ルーク「!ふふっ、とても嬉しい言葉だ」
フェル「ニコッ」
ー翌日ー
〜中庭〜
ヴィル「楽しかったなら、良かったじゃない。なんかあったの?」
フェル「…」(スケッチブックに字を書いた)『なんか変なんです。ルーク先輩といると最近胸がざわつくというか熱く感じるんです。だから、一緒にいると私のようで私じゃなくなる気がするんです』
ヴィル「…そう」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『ヴィル先輩は何か知ってますか?』
ヴィル「まぁ、そうね。知ってるけど、人によって答えは違うかもしれないけど」
フェル「!」(スケッチブックに字を書いた)『教えてください!』
ヴィル「アンタ、ルークの事が好きなんじゃない?恋愛の意味で」
フェル「…⁈///」(慌て始めた)
ヴィル「あら、違かった?」
フェル「…」(スケッチブックに字を書いた)『そうかもしれません。家族の好きと違うと感じます。だけど、心配事があるんです』
ヴィル「心配事?」
フェル(スケッチブックに字を書いた)『私はこの通り喋れない。だから、ルーク先輩の迷惑になるんじゃないかと…』
ヴィル「そうね。でも、ルークはそんなの気にする男じゃないわ」
フェル「!」
ヴィル「アンタもよく側にいてくれたから分かるんじゃない?ルークはアンタのそんな事も気にせずにペースに合わせて話してくれた。アイツをそんな小さい男に見える?」
フェル「!」(首を横にブンブンと振った)
ヴィル「でしょ?なら、自信を持ちなさい」
フェル(頷いた)
ドカーン(何かの爆発音)
フェル「⁈」
ヴィル「何の音⁈」
生徒A「爆発の音だ!」
生徒B「魔法薬学室から聞こえたぞ!」
フェル「!」(確かルーク先輩が…)(走り出した)
ヴィル「フェル⁈フェル!」
フェル「…ハァ…ハァ…」(ルーク先輩…ルーク先輩…!!)
〜魔法薬学室前〜
火事になってる
フェル「!…あ…あ…あ…」
ヴィル「フェル!」
フェル「!ヴィ…ヴィ…」
ヴィル「落ちつきなさい。アンタはまずここから離れなさい」
フェル「で、でも…ル…ル…」
ヴィル「!まさか…ルークは⁈ルークはどこなの⁈」
生徒C「じ、実はこの中に…」
ヴィル「え⁈」
フェル「⁈」(ルーク先輩が⁈そんな…)
ヴィル「先生に連絡は⁈」
生徒C「他の人が行きました。僕達は魔法で火を消してます。ですが、何かで塞がれていて火元を消すのはおろかルーク先輩の脱出が難しい状態になってます」
ヴィル「なんですって⁈」
フェル「…」(どうしよう…どうしたら…)
フェリシア(フェル)
フェル「⁈」(え⁈姉さん⁈)
フェリシア(良かった。聞こえているわね。私は今、魂の状態。これは貴女の脳に話しかけているの)
フェル(そうなんだ。でも、姉さん。急になんで…)
フェリシア(貴女なら彼を救えると分かるからよ)
フェル(え?どういう事?)
フェリシア(確かに入り口は塞がれていたわ。でも、男性は無理なだけ。貴女はとても小柄だから塞がれていても小さな穴から入る事が出来るわ)
フェル(でも、私がそんな事しても意味が…)
フェリシア(そんな事ないわ。貴女が中に入り、火の元を途絶えれば、彼も助かるし、火事は収まる。それにお姉ちゃんは知ってるのよ?貴女が辛い過去を繰り返さない為に水の魔法を必死に特訓していた事を)
フェル「⁈」
フェリシア(さぁ行きなさい、フェル。貴女の愛する人を助けに)
フェル「…!」(炎の中へ走った)
ヴィル「⁈フェル⁈止まりなさい、フェル!フェルーーー!!」
〜魔法薬学室〜
フェル(なんとか小さな穴から入れた。ルーク先輩を探さないと…)「…ッ!ル、ル、ル!ルーク、先輩…!ルーク先輩!どこですか⁈ルーク先輩!!」
ルーク「⁈マドモアゼル⁈」
フェル「ルーク先輩!良かった、無事で」
ルーク「ああ。しかし、君一体何処から、」
フェル「説明は後です。ルーク先輩、火元はどこですか?」
ルーク「それが分からないんだ。私はその時に後ろを向いていたんだ。爆発したのは覚えているんだが…」
フェル「…あ!あれなら…今の私に使えるかも。うん、やってみよう。ルーク先輩、火元を見つけられるかもしれません」
ルーク「⁈本当かい⁈」
フェル「はい!やってみます。…鏡よ、鏡。私の前で真実を見せよ。真実を映す鏡(スペクルム・アリシャ)」
ルーク「⁈これがフェルくんのユニーク魔法…」
フェル「見つけた!火元は左端の鍋です!」
ルーク「ウィ!」(すぐ水魔法を鍋に撃った)
フェル「私も!」(ルークと同じようにした)
〜魔法薬学室前〜
ヴィル「!炎が鎮火してきた…ルーク、フェル…無事でいなさいよ…」
炎が完全に鎮火した
ヴィル「今よ!瓦礫を退かしなさい」
生徒達「はい!」
数分後、瓦礫を完全に退かせた。そこに現れたのはフェルに支えられてるルーク
ヴィル「ルーク!フェル!(駆け寄った)無事なのね」
フェル「はい。でも、ルーク先輩がかなりあの中にいたので…」
ヴィル「分かったわ。ルークはアタシが運ぶ。アンタは歩ける?」
フェル「はい、大丈夫です」
ヴィル「一応一緒に来て。アンタもあの中にいたんだから」
フェル「分かりました」
〜保健室〜
保健室の先生「体に異常はないわ。でも、違和感があったら尋ねてちょうだい」
フェル「はい。…あの、ルーク先輩は大丈夫ですか?」
保健室の先生「そうね。あと数分、あの火の中にいたら危なかったでしょうね。でも、貴女のおかげで一命を取り留める事が出来たわ。だから、しっかり換気してしばらく安静すれば大丈夫よ」
フェル「良かった…。ありがとうございます」
保健室の先生「いえいえ。お大事に」
フェル「はい」
〜廊下〜
フェル「あ、ヴィル先輩」
ヴィル「ルークの容態は?」
フェル「しっかり換気して安静にしてたら良くなるそうです」
ヴィル「そう。…ねぇ、なんであの時、怖かった炎の中に飛び込んだの?」
フェル「…ルーク先輩を助けなきゃって思ったからです。それに変だと思われますが、姉さんの声が聞こえたんです」
ヴィル「アンタ、姉がいたのね」
フェル「はい。姉はもうこの世にいませんが…。あの時、声が聞こえて貴女ならルーク先輩を救えるって…」
ヴィル「…」
フェル「あははは、可笑しな話ですよね。この世にいない人の声が聞こえたなんて」
ヴィル「でも、そのおかげでルークをすぐ助けれたじゃない。アタシは信じるわ」
フェル「!ヴィル先輩…」
ヴィル「それとお出迎えよ」
フェル「え?(後ろを振り向くとルークがいた)え、ルーク先輩⁈」
ヴィル「もう平気なの?ルーク」
ルーク「ああ。先生からは少し散歩していい空気を吸って来なさいと言われたよ」
ヴィル「そう。フェル、ルークの散歩に付き添ったら?」
フェル「え⁈」
ヴィル「アタシは話し終えたし、ルークとは話があるんじゃない?」
フェル「で、でも…」
ルーク「では、ヴィル。マドモアゼルを借りるよ」
フェル「ルーク先輩⁈」
ヴィル「ええ、ごゆっくり」(行った)
フェル「え、ヴィル先輩⁈行っちゃった…」
ルーク「…フェルくん」
フェル「は、はい!」
ルーク「行こうか」(手を差し伸べた)
フェル「は、はい…///」(ルークの手をとった)
〜校舎裏の森〜
フェル(大丈夫かな…?手汗酷いかなぁ…?ルーク先輩が無言なのが怖い…)
ルーク「…フェルくん」
フェル「は、はい!」
ルーク「そんな緊張しなくていいよ。ただ私は君と話がしたくてここへ来たんだ」
フェル「話?なんでしょうか?」
ルーク「…君はどうしてあんな無茶をしたんだい?」
フェル「!…無茶なのは分かっていました。でも、怖かった。炎も怖かったけど、また大切な人が失うのが怖かった…」(涙を流し始めた)
ルーク「⁈すまない⁈君を泣かせるつもりではなかっ、(急にフェルに抱きしめられた)⁈」
フェル「貴方は姉さんとは違う意味で大切な人で、大好きな人なんです!上手く喋れない私を寄り添い、気遣ってくれた貴方を、側にいてくれた貴方をどうしても失いたくなかった!…本当に、大好きなんです。ルーク先輩の事が…」
ルーク「…(優しく抱きしめ返し、フェルの頭を撫でた)…これでは私が情け無いね。まさか君から気持ちを伝えてくれるとは…」
フェル「え…?」
ルーク(跪き、フェルの手をとった)「フェルくん。私は君を心の底から愛している」
フェル「え…?」
ルーク「きっと一目惚れだったんだ。初めてここで君を見かけ、話しかけた時から…」
フェル「嘘…」
ルーク「ふふっ、嘘でないよ。それとも信じられないかい?」
フェル「!」(首を横にブンブンと振った)
ルーク「それは良かった。…フェルくん、君の答えを改めて聞かせてくれないかい?」
フェル「はい。私も心からルーク先輩の事が好きです…///」
ルーク「…」(急にフェルを抱えた)
フェル「きゃっ⁈ ///」
ルーク「ははっ、嬉しいよ!これで私だけのパピヨンになったね」
フェル「はい!…ルーク先輩」
ルーク「ん?」
フェル「こうして喋れたのは貴方のおかげと言ったら、どんな反応しますか?」
ルーク「!ふふっ、それはとてもありがたい。愛の狩人(ル・シャソゥ・ドゥアムール)冥利に尽きるよ」
フェル「ふふっ」
《この後、私とルーク先輩は優しい風と木漏れ日に祝福されながら、口付けをし、私は好きな人と結ばれ、幸せになりました》
〜the end〜
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!