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いつも一人で席に座ッている西クン。その姿はまるで誰とも関わろうとしない一匹狼そのものだ。そんな彼を遠くから見つめる私は少し西くんのことを気にしていた。昔からお節介と言われることが多い。でも、それは私の性格上仕方のないこと。困っている人を見ると助けたくなるのが私だ。それに西くんに興味を持っていたのかもしれない。その理由もあったせいか、私は無意識に西くんへ話しかけていた。
よく西くんにはお節介とうざがられていた
「どうやッたら西くんと仲良くなれるかなぁ」 そんなことを思いながら湯船に浸かっていた。
時間が経ち、私はのぼせていることにも気が付かなかった。睡魔が襲ってきた。気がつくと私は寝てしまっていたのだ
そして起きた時には頭がまともに働かなくなっていた。油断してしまっていたせいかどんどんお湯に巻き込まれ、溺れていく。
「え、あ、どうしよう」
必死に声をあげようとするが、上手く言葉がでない。
その状況が危険だということはわかっていても、パニックに陥ってしまった私に冷静な判断はできなかった。
「助けて…」
しかし、その思いは届かないまま視界はどんどん暗くなる。死ぬんだな、と直感で感じた。こんなところで死にたくなかった。もっとやりたいことがあった。生きたい。残りの人生を歩みたい。でも、その願いは叶うことは無かった
そして視界は完全に真っ暗になり、私は最後の意識を手放す。
目を開けたのはついさッきのこと。私は死ンだはずなのに、何故か生きている。もしかしてこれは夢なのでは、なんて思ッたりもしたがそんなはずは無かッた。ここは紛れもない現実だ。死ンだはずなのに意識ははっきりとしているし手足も自由に動かせる。でも不思議なことが一つある。生きているのならば、私は病室で寝ているはずだ。誰かが私のことに気が付けば必ず生きているだろうが。しかし、この部屋はよく見ていても病室ではない。
妙に殺風景な部屋だ。マンションである。窓からは東京タワーがみえる。
どう考えても病室ではない。どこだろう、ここ
そしてもう一つある。この部屋には黒いスーツを着た複数人の人がいるのだ。
正直言ッて複数人いるのはありがたいが。一人よりもマシだ。
にしても、この黒い玉はなんだろうか。
実は黒い玉だけが置かれている。おおよそ直径1mくらいだろうか。なんだろう、これ。私の疑間は増えるばかりだ
ボーッとする頭を抱えながら私は辺りを見回した
その瞬間私は自分の目を疑ッた
西くんが居たのだ。まさかとは思い思わず驚いてしまう。
それは相手も同じようだッた
いつもは冷徴で無表情なのに珍しく驚いた顔をしている
「はァ?!お前なんで…また…」
なにか言おうとしていた西くんの口が止まる
私はどうしたのだろうと首を傾げた
西くんは自分の着ていたパーカーを私に投げつけた
私はそれでやっと気づいたのだ。お風呂に入っていたから自分が裸であッたことに
周りの視線が自分に集まッているのにも気付いていなかった。
私は西くんに投げつけられたパーカーを羽織った …下半身は収まってないみたいだけど
「西くん、ありがとう…」
「西の知り合いか?」
童顔で高校生ぐらいの男が西くんにきいたが西くんはそっぽを向いてしまッた。
「ご、ごめん…西くん、私お風呂で寝ちゃって気づいたら溺れちゃってたんだ…けど」
「はぁ?バカかよ
風呂場で溺れるとか、バーサンじゃないンだからさ~勘弁してくれよホント」
バカってなによと反論しようとしたが先程の高校生に遮られた。
「俺は玄野計ッて言うんだ。よろしく 詳しいことは後で説明するからとりあえずそっちの玄関で、このケースの中入ってるスーツに着替えて」
クロノさん…?って言うんだ。
「わ、分かりました。ありがとうございます」
玄関に向かい廊下に出ると後ろから、ガチャンという音が聞こえてきた。
振り返ると、西くんが扉に寄りかかっていたのだ
もしかして、人が来ないようにしてくれてるのかな?意外と優しいンだなと思い私はクスッと笑った
アイツが玄関に行ったのを確認し扉を閉め寄りかかった。
それにしても、なんでまたアイツもどってきたンだ…?100点とって…
「なァ、西」
そんなことを考えていると玄野に話しかけられた
「なンだよ」
「あの子…のあちゃん、100点とって開放されたはずなのにまたもどってきたな」
「そうだな…」
「これで、〇〇ちゃんの記憶がまた戻ってきたらなぁ…東京チームは…」
玄野が途中で話すのを辞めた。
「はァ?なんだよ」
「なんでもねぇよ」
なんだコイツ…うぜ…
「俺、今回は決めたから」
「あ?なにが…」
「前回つたえられなかッたンだ。また同じ失敗はしたくないからな…俺…前から好きだったンだよ。あの子のこと…もう会えないと思っていたけどまた会えた。このチャンスを逃したくねぇからな。」
ッ…!!
「ッ……なんで俺にそんなこと言うんだよ」
「西もどうせ好きなんだろ?言っとくけどバレバレだかんな。」
「ハァ??!んなわけッ…!…ッ!」
ざけんな… 俺の方が〇〇との付き合いは玄野なんかよりなげぇーし…つか、なんでアイツ戻ってきたンだよ…
などと考えていると不意に扉の向こうから声が聞こえて扉が開いた
「西くん…着替え終わッたンだけど、着方合ってるかな…?」
スーツを着たアイツが帰ってきた。
「合ってるよ。大丈夫」
「あ、ありがとうございます!」
「これからおこることを説明するから落ち着いてよく聞いて」
なんで玄野が…意味わッかんね
玄野なんかにぜってぇ譲らねー
説明がおわりXガンとソードの装備が完了した
そして転送がはじまった
「お前、すぐ死にそーだし俺の傍から絶対離れンなよ。」
「え?」
「俺が守ッてやるよ」
驚くアイツを気にも留めず強引に手をつなぐ。そして遂に転送がはじまッた
玄野に先越されてたまるか。