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🐇side
桃髪の人に連れられるがまま、細道をくぐり、角を曲がり、また、細道を通る。
なんと複雑な道なんだ
そして、着いた先には、大きな建物があった。
街並みも先程より賑やか、周囲は先程より大人向けの造りなのか、“カラフル”より“鮮やか”が似合う。
「さ、おいで。」
そして桃髪の人は、その街道の中の、いちばんシンプルかつ、綺麗な建物の中に僕を連れていった。
中に入ると、ここにいる人はみんな知らない布を身にまとっている。
「ないこ様、お帰りなさいませ。…そちらの方は?」
「あぁ、さっき会った。悠佑、いるか?」
この桃髪の人はないこ…というのか…
「おるで?」
🍣「まず飲み物と風呂いれて身なり、整えてやってくれ。」
“了解”と言うやいなや、ユウスケという人に受け渡され、僕のことを連れていく。
人の入れ替わりが激しい。
頭が痛くなりそうだ。
🦁「ほら、水のみや?」
僕なんかがこんな親切に渡された水を飲んで良いのか。
だが、喉の乾きには逆らえなかった。
渡されたボトルを見ると、向こうがしが透けて見えるでは無いか。
何故こんなにも色が澄んでいるのに、液体なのだろうか。
僕が知ってる液体では無い。
「なんも怪しいもんはいってへんよw 大丈夫」
🐇「…ゴク…」
おいしい…
苦味も、ジャリ、という食感も何も無い。
🐇「…あり…がとう」
というと、目を丸くしてこっちを見る親切な人。
「おん、どういたしまして。」
そこから、お風呂というあたたかい水のでる、とても気持ちがいいところに行った。
かみのけ、つやつや や…
🦁「自己紹介遅れたな。 俺は悠佑。 名前、なんていうん?」
🐇「しょう…」
🦁「しょうっていうんや、ええ名前やなぁ。
しょう、今から着物選ぶで。」
きもの…?
なんだ?それは
連れてこられた部屋には、ものすごい量の布が綺麗に陳列されていた。
好きなのを選んで。
そう言われても、これが何なのかが分からない…。
ふと目に入ったのは、紫と白がベースになっている布。
きれい。
🦁「これ気になるか?これにしよか」
言われるがまま立っていたら、いつの間にかみんなが着ているような見たことの無い布を、自分が身につけている。
この布のことを「きもの」というらしい。
🦁「…これは…」
といって上から下まで舐めまわすようにみられている。
きっとこんな色が入って花形な服は似合わない。
🐇「??」
🦁「…ないこのとこ、いこうか。」
渡り廊下を歩いて向かう最中、建物の中のはずなのに、人が沢山いる。
すれ違う人は皆、何故かこちらをずっと見ている。
気に食わないであろう。
奴隷のような僕がいていい場所、
着ていい服、そんなものでは無いのだから。
🦁「ないこ、入るで」
といい、襖を開ける。
🍣「おう、あの子はどうした?」
🦁「おいで、しょう」
そろ、と襖から顔を出すと、桃髪の人…ないこさんは、
🍣「…まじ…か…」
という。
驚愕するぐらい、似合わなかったのだろう
カツカツ、と履物を奈鳴らしながら近づいてくる。
叩かれる?
🍣「しょう、と言ったか?」
その問に関し、こく、と頷く。
🍣「…しょう、いきなりで申し訳無いことは承知の上だが。
うちに来ないか?…」
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𝐍𝐞𝐱𝐭→♡2,000超〜
コメント
16件
着物絶対合う✨ 似合わないんじゃなくて似合いすぎたんだな!!
また神作が始まる予感…!!! 次回も楽しみです🥹💗
神作過ぎて♡押す手が止まりませんでした((