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翌日の授業。
咲はノートを開いているものの、ペン先は進まずに止まっていた。
――駅のホームで見た横顔。
亮と電話していた悠真さん。
ただそれだけの光景なのに、頭から離れない。
「……」
ため息をひとつ、机に落とす。
前の席の子が笑い声をあげるたびに、取り残されているような気がした。
黒板の文字を写そうとしても、インクがにじんでしまう。
結局、授業が終わるまでノートは真っ白なままだった。
心に広がるのは、昨日の残像ばかり。