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こんにちわ〜
本州は本格的に寒くなってきたそうですね。
こっちは随分前から雪が降り始めています〜
皆さんも体調にはお気をつけてくださいね。
叶『』 葛葉【】
叶side
サーシャと朝食を食べ終わり、玄関前に着く
『じゃあ僕、今日はお昼までには訓練終わって帰ってくるから!』
【嗚呼!分かった。】
いそいそと帽子と靴を履き。ドアを開け。いつもの一人ぼっちな時間が始まる。
『行ってまーす!!』
【行ってら〜】
リビングから聞こえるサーシャの声を聞き、いつも1人で行ってきますも無しに家を出ることの寂しさに気づいた。
(家に人が居るってこんな感じなんだ…少し嬉しいかも…)
今日は訓練も憂鬱じゃ無いかも。
数時間…
『疲れた〜』
大きく伸びをし、ライフルを片手にサーシャが待つ家へ帰る。
サーシャには昼には帰ると言ってあるから、あまり遅くならないように気おつけなければ。
いつもの家への帰り道。
「ニャー」
道の隅に箱ごと捨てられていた黒色の猫。力も無く鳴いてる。
(今日は夜から雨が降りそうだし、猫って濡れるの嫌いだったよね。可愛いけど…)
僕の家には癒しが居なく。一人家に帰っても寂しく過ごすだけだった。
(サーシャも癒しではないし…一人ぼっちではなくなったけど、サーシャもいつかは帰っちゃうしな。)
よしっ!っと意気込んで、黒猫の入っている箱ごと両手で抱える。
サーシャを待たせているから、見慣れた道を少し小走りで、揺れに気おつけながら。
『少し揺れるかもしれないけどごめんね。後少しで僕の家だから!』
少し走って玄関前に着く。
玄関前に着いてから気付いたが、サーシャは猫大丈夫だろうか…ああ見えてもしかしたら凄い動物嫌いかも…。
『なんか、そう思うと猫に怯えるサーシャが見える気がする…ねぇ、キミ。大きくて少し無愛想な人間って、大丈夫だったりする??』
あいにく猫に話しかけても返事は返ってくるはず無く。箱の中の黒猫は僕の目を見つめるだけだった。
僕がモタモタと迷っていると
「ガチャ」
【何やってんだよこんな家の前で。遅いと思ったらなにし……て…】
サーシャが話すことを止めたかと思うと、サーシャは僕の抱えていた箱に目をやる。
【何だよソイツ。お前拾い癖なんてあったんだな。】
『なんだ、サーシャ猫は嫌いじゃないんだ。良かった〜。』
何だよ。と言う様な目で僕を見つめるサーシャに僕は安堵の笑いが出てきてしまった。
サーシャは動物は嫌いでは無いらしい…新しいサーシャを見られた気がして、良い収穫だったと思う。
『道に捨てられてたんだ。雨が降りそうだったし、可愛そうだったから拾ってきちゃった。家族は多い方が良いでしょ!!』
サーシャはもう一度黒猫に目をやると、少し悲しげな顔をして。
【でも昼の面倒見るのは俺じゃねぇか。まぁ良いけどよ。】
『……』
一瞬見えたその顔にまた僕の胸が締め付けられるように苦しくなった。
【ほら、中入れよ。いつまでそこに突っ立てる気だよ。】
僕はハッとして
『そうだった。まだ玄関前だったね。』
少し歩き、リビングに着くとサーシャは箱から黒猫を手で持ち上げる。
【拾ってきたは良いものの…お前、この家猫飼ぇんのかよ。】
『それは大丈夫。飼え無くても、人1人勝手に住まわせてる時点で、管理人さんにアウト出されるから。来てないって事はそういう事。』
確かに、見たいな顔をしたサーシャを横目に僕は軍服から私服へと着替えていた。
【かなえー。コイツの名前は?】
着替える僕を見てサーシャは聞いた。
(確かに名前は決めていなかったな…)
『名前か〜、決めてなかったな。どうしようかな~。そうだ!!”ロト”!ロトはどう??』
サーシャは一瞬ハッとして。
【ロト…何でだよ??】
不思議そうに僕を見つめる。
『良いでしょ〜。僕の名前、叶でしょ。叶うをロと、十字のトに見立てて〜ロト!ナイスネーミングじゃない??』
へ〜と、興味なさげにサーシャは抱えた猫を見つめていた。
【ロトねぇ…良いんじゃね。】
手慣れた様子で猫を抱えるサーシャを見て僕は不思議だった。
(サーシャ。猫飼ってたのかな…猫触るの慣れてるな〜)
そん考えは、家族が増えた嬉しさとワクワクにかき消されてしまった。