テラーノベル
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お待たせしました。オマケなのに本編と同じ長さになっちゃいました。ごめんなさい!とても長いですが最後ま読んでくださると嬉しいです。いつもありがとうございます!
オレはChance。エージェントだ…って言うのはもう必要ないか?オレはガチで今日死ぬのかもしれない。今オレは色々あって路地裏を駆け回っている。知らない頭クルクルパーなヤツらに急に襲われて命からがら逃げていたんだが…
🎰「…あれ?…」
走ることだけに集中していたら、いつの間にか後ろにはもう誰もいなかった。止まってみても足音も人の気配も感じない。…ホントに逃げられるとは…はは…いや、オレならいけると信じてた。
🎰「へへ…危なかったな…Buildermanに助けられたぜ。」
やっと足を止めれる…右腕をまくり、バールで殴られた腕を見る。発煙弾に当たったが、流石に身体にも少し当たって紫になっている。はあ…もう足もパンパンだ。疲れた。早く事務所に帰りたい。やっと落ち着いてきた頭でただただ帰ることだけを考え、最近やっと覚えた事務所からの路地裏逃走経路を逆に歩き始める。ボーッと歩き、足を動かし続ける。前を向くのすらおっくうになった…そして、気がつけば事務所の前だった。やっと寝れると思いドアノブに手をかけようとした時、思い出す。さて…この怪我とサングラスは何か思われるだろうか?怪我はまぁどうにかなるだろうが、サングラスは何か言われるか?さっきあった真実を言ってもいいが…誰しもいきなり知らない奴らに襲われたなんて言われたらびっくりするだろう。出来ればあまりアイツらに迷惑はかけたくない。今回はオレだけが狙われていた。つまり、仲間とは関係ない。そんな奴らを巻き込むのは可哀想だ。…まぁ…深く考えずに任務って言ったら騙せるだろ。アイツらバカだし。あー…自慢できることは無くなってしまったがしょうがない。それしかないだろう。では、後は演じるだけだ。”任務でサングラスを壊されたうえ、怪我をした自分”を。それだけでいいなんて、とても簡単なお仕事だ。任務は終わったけどな。時間外労働ってやつか?はは…はぁ…まぁ、賭けで感情をさらけ出すのは負けに繋がりかねない。だからこそ、演じることは得意だ。深呼吸して、決意しドアを開ける。できるだけ、悲しそうな顔と声を作ろう。
🎰「ただいま…」
ドアを開くと、リーダー(笑とつけたいところだが命の恩人なので辞める)が顔を出した。オレの姿を見た瞬間びっくりしたような顔をした。まぁ無理は無いか。いつもつけている物がなくなったらびっくりするだろう。多分。想像していた通り、サングラスについて聞かれたが、任務のせいだといい適当に誤魔化す。すると、その後と奥から仲間が玄関にお迎えに来てくれた。ちょいと狭いと感じつつも、そいつらにもサングラスについて聞かれたので、適当にその場を誤魔化して部屋に逃げる。不審に思われたかもしれないが、それでも今はいい。ただ疲れた。ドアを開けて部屋に入った瞬間全身の力が抜けるような感覚になり、ベットに倒れる。とても眠いがこのまま寝る訳にもいけない。なんせ、怪我をしているからな。ホント、最悪な目にあったぜ。軽く応急処置をし、包帯を腕やらに巻き、やっと寝れる状態になった。風呂とかもう後にしよう。今はもう疲れた。起きたら入る。だから…寝よう。
「誕生日おめでとう!Chance。」
「ありがとう!お母さん、お父さん!」
「ジャジャーン!これは私たちからのプレゼント!開けてみて。
「うん!!…これ…サングラス?」
「そう。かっこいいでしょ?付けてみて。」
「えへへ。どう?似合ってる?」
「とても似合っているよ。Chance。まるで映画のエージェントみたいだ。」
「ええ、とてもかっこいいわ!」
「僕かっこいい?エージェントみたい?へへ。やったー!!本当にありがとう!お父さんお母さん!」
「どういたしまして。もう1個あるけど、大事にしてね?お母さんとお父さんとの約束よ?」
「うん!ありがとう!!このサングラスが僕の相棒だ!」
「…そう……!…ケーキ…?」
「Ch……!………誕……」
目の前の両親の顔がだんだん歪む。そうか。はは。
これは
夢だからか。
パチリと目が覚める。いつも見る天井に何故か安心を覚える。何だか悪い夢を見ていた気がする。少し気分が悪いが、少しは休めた。外を見るともう暗くなって夜になってしまっている。近くの棚においてある壊れたサングラスと目が合う。…別にサングラスなんて気にしてない。スペアだってあるからな。だか、心の奥で少しモヤモヤする。オレは果たしてあの時の約束を守れただろうか?もう2人とも居ない。気にする必要はもうない。そう分かるのにずっとそんなことを考える。落ち着く為に軽くシャワーを浴び、風呂を簡単に終わらせる。包帯を新しく巻き、部屋に戻ると、お腹が鳴った。壁に掛かっている時計を見る。いつものメシを食う時間から少し遅れていた。そりゃ腹は減るだろう。
🎰「何か残してくれてねぇかな…」
そう思いながら部屋を出ると、異様な程に外は静かだった。いつもはもう少し物音とか話し声が聞こえるがそれすらも聞こえない。少し不安な気持ちが押し寄せる。キッチンとリビング、玄関などを覗くが、誰も居ない。部屋はどうかと思い、すぐ近くにあるGuestの部屋をノックする、返事はない。開けようとするが、鍵が掛かっていて開かない。アイツ、こうゆうとこだけしっかりしやがって…次に、007n7の部屋をノックする。返事はない…開けようとすると、鍵が空いていたようでドアは簡単に空いた。中を覗いても、本人は居なかったが。
🎰「………」
最後にBuildermanのドアの前に来る。何故か緊張したが、2人と同様にノックをする。…返事はない…ドアを開けようとするとその瞬間、玄関からドアが開く音と共に、声が聞こえる。間違いなく同僚の声だ。どこか安心したような気持ちで玄関に走る。玄関を見ると3人で外出していたようで、荷物をいくつかぶら下げている。なんだよ。はぶりか?聞きたいことは沢山あるが、とりあえず1番聞きたいことを聞く。
🎰「おい!どこいってんだよ!出かけるなら言えよ!」
🔧「Chance。起きてたんだね。」
🎰「あぁ…いまさっきな。で、どこ行ってたんだ?」
やべ。焦っていまさっきって言っちまった。はは…
🍔「メガネ屋に行っていました。あと、ピザも買いましたよ。食べましょ。」
ピザ!ちょうど食べたかった…じゃなくてだな。
🎰「おぉ…いや違う!なんでメガネ屋なんて…」
🪖「お前の新しいサングラスを買いに行っていた。」
🎰「え?」
え?オレのため?え?……え?
🔧「あぁ…そう。サングラスを買いに行ってたんだ。だから落ち着け。」
え?サングラス?オレの為だけにメガネ屋になんか行っちゃったのか?3人で?…スペアあるんだが……
🍔「Chanceさん!見てください。貴方に似合いそうなものを買ってみました。どうですか?」
🔧「俺ももちろん買ったぞ。つけてみてくれ。」
🪖「お前にはこれぐらいが丁度いいだろう。つけろ。」
007n7が赤色の星がレンズのサングラスを差し出してくる。めちゃくちゃかっこいいが、外で付けたら凄いことになりそうだなこれ。
Guestはダンボールのサングラスを押し付けてくる。押し売り業者かよ。コイツに関してはこれバカにしてるだろ。
Buildermanは笑いながらピンクのサングラスを渡してきた。コイツは…嫌がらせか?なんでよりにもよってこの色を選んだんだよ。
🎰「……」
正直、この贈り物のサングラスはめちゃくちゃ嬉しい。こんなの初めてだ。けど…これって元々のスペアあること伝えた方がいいのか?いや、言ったら傷つくか?いや…うーん…
🔧「お前の為にそれぞれ選んだんだぞ。なんでそんな顔をしているんだ?」
あー…ここで適当に誤魔化すのも仲間としてどうだろうか?なら、ここは男として、しっかり伝えるべきだろう。
🎰「はは…あー…いや、実はオレ、スペアのサングラスあるんだよ…だから…な?」
🔧🪖🍔「………」
ヤバい、めっちゃくちゃ気まずい。いや、まてChance!ここでしっかり感謝を伝えればこの空気をどうにかできるはず!頑張れ!オレ!!
🎰「いや、もちろん貰うし使うぞ?いや、要らないって訳ではなくてな、嬉しいぞ。けど、あー…その…こうゆうのあんまり慣れてなくてな…えと、ありがとう…?」
よし!よくやったオレ!コイツらも満足気な顔をしている。いいルートを引けたようだ。…はは。何だか照れくさいな…渡されたサングラスを見つめ、オレは決意した。
🎰(また襲われたら事務所に駆け込もう。コイツらだけおいて先に死ぬのはコイツらが可哀想だからな!死ぬ時は一緒だ。とゆうか道連れだ!)
🔧「早くピザ食おうぜ!冷める前に!」
🍔「そうですね。飲み物取ってきます。」
そうBuildermanが言い始め、それぞれが動きだす。オレはまだ何も食べていないが、何かで身体が満たされた。気がした。まだまだコイツらと働きたい。一緒に生きたい。そのためには、今日はしっかりピザを食わないとな!!
ここまで読んで頂き、ありがとうございました!次の話もできるだけ頑張って投稿しますので、気長に待って頂けると嬉しいです。読んで頂きありがとうございました!
コメント
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最高です