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1話のhbr視点から始まります
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突然奏斗が飲み会に行きたいと言い出した。
でも別に特段引き留める理由も見当たらなかったのですぐに了承した。
「急にどしたん?」
「高校の時の友達に誘われたんだよね〜」
高校の友達、、、。
その言葉を聞いて口の中が少し苦くなる。
、奏斗の高校の時の同級生、、あんま会わせたくないんやけどなぁ、、。
というのも、高校時代の奏斗は生徒会長をしていたこともあり結構モテていた。
女子はもちろんのこと、男までもあの顔で落としていたらしい。
まだ奏斗を狙っている奴がいるかも知れない場所に行かせるのは、正直なところかなり気が進まない。
かと言って断らせる訳にもいかず、結局首を縦に振った。
「じゃー雲雀は編集頑張ってね〜」
浮かれた様子でくるくる回りながら部屋を出ていこうとする。
「w、奏斗こそ飲みにいく前に終わらせなヤバいんやない?」
「、、、、あ」
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「んじゃ気つけて行ってきてな〜」
「うん!」
いつもより明るい返事に思わず笑いが零れる。
「w、浮かれすぎ」
「だって久しぶりに会うんだから、誰だって浮かれるでしょ!」
「はいはい、あんま喋っとると遅れるで」
「今何分?」
「5時28分やね」
「やっばい!」
慌てて奏斗が立ち上がる。
35分の電車を予定しているらしいので間違いなく徒歩じゃ間に合わない。
てか走っても間に合わない。
仕方がないので駅まで送ってやろう、そう思った直後に奏斗が口を開く。
「ひばぁ、駅まで送ってくれたりって、、、」
「、、今回だけな?」
少し考えるふりをしてからにやりと笑うと、奏斗の顔がぱっと明るくなる。
「もー最高、愛してる」
「彼氏なんだから愛されてるのは当たり前ですけど」
すぐに車の鍵を探してきて二人で家を出た。
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「ん、駅着いたで」
「結構時間余裕だったね〜、ありがと雲雀」
道が空いていたのもあって思ったよりもギリギリにならずに済んだらしい。
「店まで送ってくれても良かったんだよ?」なんて言ってくる奏斗に軽く制裁を下して送り出す。
「じゃ行ってくるね〜」
「行ってら〜」
改札の目の前で降ろしてやったので時間は大丈夫だろう。
奏斗が無事に改札を通るのを見届けてから帰ろうと思いしばらく眺めていると、ぱっと言い忘れていたことを思い出す。
「やっべ、間に合うか、、、」
急いで車を降りる。
さっきまで眺めていた場所に視線を戻すと、奏斗はもう改札のすぐ前まで来ていた。
全力で走って、ギリギリ改札の一歩手前にいた奏斗の腕を掴む。
「え」
奏斗が驚いたように振り返る。
「ひば?」
奏斗の腕を掴んだまま息を整える。
困惑した表情を浮かべる奏斗に、言い忘れていたことを伝える。
「24時までには、帰ってきてな」
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#srp
えいりあん
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102
サトウ
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「24時、、、分かった!」
「今日中に帰ってこればいいんでしょ?」
そんなことか、とでも言いたげな顔で頷く。
、、でも言わんかったら奏斗絶対帰ってこんやん。
なんて本人に言うとキレられそうなので口には出さずに心の中で呟く。
「ん、ごめんな引き留めて」
「行ってらっしゃい」
「は〜い」
帰る時は連絡を入れるよう念を押してから、今度こそ奏斗を送り出す。
ひらひらと手を振って去っていく姿を見ると自分の杞憂な気もしてくるけれど、保険をかけておく分には問題ない。
帰ってくると言ったからにはきっと帰ってくるだろう。
無駄な心配はやめて、エンジンをかけっぱなしにしていた車に引き返した。
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家に帰ってからは、特に何を考えるでもなくパソコンを起動して編集作業に取り掛かる。
カット、音声調節、テロップ。
いつも通りの作業を淡々とこなしていく。
それでも、何度かスマホに目が行った。
奏斗からの連絡は、まだない。
「、、、まぁ、楽しんどるんやろ」
そう言い聞かせて、また画面に視線を戻した。
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ふと時計を見る。
23:50
もうすぐ日付が変わる。
スマホを手に取るも、通知はない。
23:57
23:59
画面の数字が、ゆっくりと変わる。
0:00
小さく息を吐く。
時間以外は5分前と何一つ変わっていない画面を片手で操作して、送ろうか迷っていた5文字を送信する。
『今から行く』
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都心から少し外れた場所にある居酒屋は、思ったよりも客が多かった。
店の中には入らず、少し離れた場所から人でごちゃついた店内を見渡す。
するとすぐに見つかった。
酔っているのは一目で分かった。
机に突っ伏したり友達に抱きついたり酒を飲んだり、色々と忙しそうな奏斗。
頬を赤く染めて、暑いのか上着も脱いで、何とも無防備な姿に心配を超えた怒りがふつふつと湧いてくる。
でも、それを伝えるのは今じゃない。
建て付けの悪い入り口をくぐって店の中に入る。
そのまま真っ直ぐ奏斗のいるテーブルに近づく。
一歩づつ奏斗達との距離が近づくごとに、会話の内容が聞こえてくる。
「まだ飲むのかよw」
「てかお前が抱きついてんの彼氏じゃなくて俺なw」
「はぁ〜??ひばはひばでしょ、なに言ってんの」
奏斗に抱きつかれて嬉しそうに笑っている奏斗の友達。
すぐ後ろまで歩みを進めた俺にも気付いていない。
二人を引き剥がしたい気持ちを抑えて、すっと奏斗の背後にまわる。
「飲み過ぎ」
そう言って奏斗の手からジョッキを取り上げる。
一瞬ぱちりと瞬きをした奏斗が顔を上げる。
「あ!ひばぁー!!」
目が合った瞬間、ぱっと立ち上がったかと思えばすごい勢いで抱きついてくる。
それを両手で受け止めて、一瞬だけ目を細める。
でもすぐに笑顔を作り直して、奏斗の友達に会釈する。
「彼氏さん?」
「奏斗が迷惑かけてすんません!」
相当飲んだのか、寄りかかってくる身体が熱い。
熱を押し付ける様にぐいぐい身を預けてくる奏斗を片手で制して奏斗の友達と軽く話していると、別の友達に話しかけられた奏斗が、今度はその友達に抱きつき始める。
「、、、は?」
自分でも冷たい目をしているのが分かる。
どろどろとした感情が心の奥底に堆積していく。
貼り付け直した笑顔で挨拶をして、奏斗を連れて店を出る。
「帰るで」
「うん!」
何も分かってない笑顔で、素直に手を引かれてくれる。
優しい彼氏が迎えに来てくれたと純粋に喜んでいる顔。
そのまま車の助手席に座らせて、車のエンジンをかけた。
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がちゃ、と音をたてて玄関のドアを開ける。
まだ酔いが覚めていないらしくふらふら歩く奏斗を支えながら家の中に入る。
「ただいまぁ」
誰もいないリビングに向かって言う奏斗。
そのまま靴を脱ごうとしゃがもうとした肩を右手で抑えて、ドアに押し付ける。
「った、、、ひば、、?」
強く押し付けすぎたのか奏斗が声を漏らす。
本当に何も分かっていない顔でこちらを見上げてくる。
不安そうに揺れる青い瞳を覗き込むように目を合わせて、その視線を逸らさせないように呼びかける。
「、奏斗」
いつもより低い声が狭い玄関に響く。
「、、門限、何時やった?」
「、ぁ、、、」
小さく声を漏らして、どんどん顔が白が白くなっていく。
「ぁ、ぇ、っと、、ごめ────」
真っ青になって何か言おうとする奏斗の口に手を当てて黙らせる。
かちゃり、と小さく音をたててドアの鍵をかけた。
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knt. side
「、門限、何時やった?」
頭が真っ白になる。
門限、思い出した。
今思い出したってもう遅いのに、もう目の前の雲雀はどうしたらいいか分からないくらい怒ってるのに。
とりあえず何か言わなきゃ、謝らないと、、
「ぁ、ぇ、っと、、ごめ───」
ごめん、と言おうすると口に手を当てられる。
体温が高い雲雀にしては冷たい手が彼の怒りを体現しているようで、じわじわと絶望が押し寄せてくる。
静かに閉められた鍵に逃げ場がないことを悟って、どんどん頭から大事なことが抜け落ちていく。
どうすればいいか分からない、謝って許してもらえるわけないのに、その謝罪の言葉すらも浮かんでこない。
「ごめんじゃなくて、何時やった?って聞いてんの」
「、24時、、」
「奏斗言ってたやん、今日中に帰ってくるって」
「、ごめん、、時間、見てなかった」
俯いたまま呟くようにぽつりと言う。
目を見て言わなきゃいけないのに、いつもより低い声の雲雀が怖くて目が合わせられない。
「、時間はもうええよ、楽しんでたんやろ」
その言葉を聞いてぱっと顔を上げる。
でも、やっと見れた雲雀の顔は暗いままだった。
「、俺が一番怒ってるん何やと思う?」
「、ぇ、?門限すぎたからじゃ、、、」
「奏斗さぁ、酔ってたやん」
「そーだけど、、、」
「何したか覚えてない?」
「え?」
思わず口から言葉が漏れる。
僕何かやらかしたらしい。まずい、何も覚えてないなんて言えない。
何かは分からないけど雲雀を怒らせるなんて相当のことをしてしまったに違いない。
とりあえず覚えてる風に装って素直に謝るのがベスト、、、。
「、、あれは僕が悪かったよ、ごめん」
「、、、、」
、、何も言わないってことは謝っても許してもらえないパターンか、、?
「ごめん、ほんとに僕が悪かった」
「もう二度としない」
「、ほんとに?」
「うん、だから────」
「じゃーさ、何が悪かったか言ってみ?」
「、え、」
「嘘はあかんよなぁ、奏斗」
ぐいっと腕を引かれたかと思えば、僕の片腕を掴んだままリビングを素通りして階段を上がっていく。
まずい。嘘って、何も分かってないって気づかれた。
この流れでロクな目にあったことなんて一度もない。
何回泣きながら謝ってもトんでも許してくれない。
身の危険を感じて雲雀を止めようとする。
「っひば、ごめん、何したかは覚えてない」
「けど悪いと思ってる、ひばのこと怒らせたんなら謝るから、!」
「でもさぁ、何したんか覚えてないんなら次もおんなじ事やるやん」
「しない!絶対!」
「まず何したか思い出してからやろ、しないとか言えるんは」
前を見ると寝室の前まで来ていて、雲雀は何の迷いもなく僕の腕を引いて寝室に連れ込む。
ベッドの真ん中に座らされたかと思えば、雲雀が部屋から出ていく。
わけが分からず、とりあえず逃げようと思いベッドから降りて寝室のドアに手をかける。
「「あ」」
僕がドアを開けるより先に、部屋に戻ってきた雲雀が先にドアを開けた。
鉢合わせてお互いに小さく声が漏れる。
やばい、怒られる。
「だめ、逃げんで」
優しさすら感じる声で諭すように雲雀が言う。
首を横に振ることもできず、大人しくベッドに連れ戻される。
ふと雲雀の手元を見ると、それは見慣れないものでごちゃついたボックスを抱えていた。
視線に気がついた雲雀が、箱の中から今度は見慣れたものを取り出して僕に近づいてくる。
「、ひば、それ、どーする気、?」
「どーすると思う?」
そう聞きながら僕の腕を箱から取り出したネクタイで縛っていく。
「ねぇ雲雀、謝るから、謝るからもうやめようよ」
「さっきも謝ってくれたし、もーいらんよ謝罪は」
「それに奏斗、謝っても反省してないやん」
「してる!」
「何が悪かったかも分からんのに?」
「それは、、、でも、!悪かったとは思ってるよ!ひばのこと怒らせたんだから」
「じゃー何したか思い出して、それで二度とせんって約束して」
「、思い出して、約束したら終わってくれるの?」
雲雀が小さく頷く。
これは何が何でも思い出すしかない。
雲雀が怒るなんてそうそうない、、どうしよう、ほんとに分かんない。
頭をフルで回転させて記憶を探っていると、思いついたように雲雀が口を開く。
「、、あ、でも奏斗は約束破るんやった、」
「、え、」
約束、その言葉を聞いてから思い出した。
、そうだ、僕雲雀に今日中に帰るって約束して、、、
でもそれを破って、、
そんな奴の「約束」、誰が信じるだろう。
「やっぱお仕置き、奏斗は“約束”出来んもんな?」
「っ、、」
何も言い返せない、だって僕が悪いから。
雲雀の言ってることは何一つおかしくない。
「思い出すまでがんばろーなぁ」なんて言ってる雲雀の笑顔がとてつもなく怖い、いつもの笑顔のはずなのに。
「ね、おねがい、、やだよ、教えてくれたらもう二度としないから、」
「、奏斗」
低い声で僕の名前を呼ぶ。
「、、お仕置きなんやから、奏斗は文句なんか言えんよ」
喉の奥がひゅ、っと音をたてる。
そのまま身体を押されて、抗う間もなくベッドに沈め込まれた。
続きます(3話はめちゃめちゃRです)
コメント
2件
本当に繋ぎ方も全部大好きです天才ですか、、??😖🌀 続き楽しみにしてます!👊🏻💖