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スミレは後追い自殺かと悟った。アキナもリコも、どちらも大切な親友なので、自分の立場が恐ろしくて身が引けた。この歳で友人の墓参りを2人もしないとならないなんて尋常じゃない。そう思った。私は2人を忘れることが出来なかった。
気づけば占いやカルト宗教に足を突っ込み今までの自分とは考えられないほど私生活が不安定になった。日々迷い、葛藤し、不安を抱えていた。イタコの先生に出会ったのはその中でも不幸中の幸いだった。
先生の下ろしてきた2人の友人はそれぞれ私に感謝と、これからも強く生きて欲しいと言ってくれた。私は2人の友人のイタコの嘘でも偽りでもあるだろう言葉に翻弄されていたのかもしれない。それでも信じたいと思った。それにも理由があった。
それはリコはアキナに遺言を残したからだ。その内容はこうだ。彼女、勘違いしちゃったみたい。私ね、相談に乗ってくれただけで良かったの。別にね、明確な答えを知りたかった訳じゃない。だからあなたも私を救えるわけなかったの。それを聞いて結果的に私は日常を取り戻せた。いつも通り仕事に出向き、上司には怒られっぱなしだが、それは単調に感じられたし、何より私は2人に気を使わず生き続けようと覚悟を決めていた。イタコの呼んだ存在の言葉は嘘とも考えられるが、私はもう既に、生に固執する、気に入ったエンディングを見つけたから。