機能回復訓練
(注意書き
・ネタバレとなるシーンは全て省き、人物・展開のネタバレのみございます。
現在は……柱会議と蝶屋敷となります)
……え?何処ですか?
此処は何処?俺は竈門 善一……。
マジで何処?え?ゑ?なんか昔の屋敷みたいな造りの……家?かな?
あー……奥に炭次郎いるな。んで……あの胡蝶さんと火みたいな人とボーッとしてる人と派手な人と怖い人と木にシマシマの人と可愛らしい人と……なんで冨岡さん、そんなに遠く離れた場所にいるの?……変なの。
炭次郎が何か叫んでるけど…遠くて聞こえないな……傷だらけの人……怖……。……あれが、産屋敷って人?……なんか、顔が変だけど……不思議と怖くないな……。
……あれ……隠しさん近づいてきた……。
「……コイツも連れてくのか?」
「そうじゃね?気絶してねぇみたいだけど」
……何処に連れてくのか教えて……。
「まー……柱怖いし、さっさと行かね?」
「だなー……」
で、今に至る。けどさぁ……もう完治したんだけど?ホント、数日で治ったんだよな。
楓夏と舞とかはまだだけど……とりあえず、``きのうかいふくくんれん´´?ってやつやるみたいだし……行くか。
俺が引き戸を開けると、布団の所に……確か…中原 すみ、高田 なほ、寺内 きよ……だったかな?
「……すみさん、なほさん、きよさん……で合ってますよね?」
俺がそう言うと、すみさんが嬉しそうに言った。
「そうです!マッサージをするので、横になって下さい!」
「……あ、はい……」
まぁ、うん……マッサージ終わった後だし、なにするんだ?体を動かす……よな?
薬湯……かけちゃった……。
「あ、あの……すみません!!」
「いえ、大丈夫です」
……きっぱりしてるなぁ……アオイさん……。
「最後は全身訓練……簡単言えば鬼ごっこですから、最後はカナヲだけですよ」
「……はい……」
……女の子ばっかりでやりづらいんだよなぁ……。
「……あの……宜しくお願いします……」
「…………」
なぁ、カナヲさん喋らないんだが?
クッソ気まずいんだが?
そんな俺をよそにアオイさんは「始めッ!!」そういい放った。
俺はカナヲさんよりも少し早く動いたが、カナヲさんの方が更に早く、俺が持った湯のみは固定されていた。……凄い力だ。これじゃ、動かせない。俺は別の湯のみ、更に別の湯のみと移っていったが、カナヲさんに封じられるだけだった。だんだんと呼吸が荒くなってきた。前に炭次郎に教えて貰った全集中の呼吸?と言うものを使った方が楽だ。そちらの方がより集中出来る。だから……。
……気づいたら、勝っていた。
どうやったのかは忘れたけど、それだけ集中していたのだろう。俺の後ろで、すみさん、きよさん、なほさんが歓声を挙げる。アオイさんの表情はキリリと引き締まったままで、カナヲさんは……無表情だった。
「あ……えっ……と……あ、有り難うございました……?」
俺は対戦してくれた事の礼を言ったが、カナヲさんはやはり無表情のまま、何も喋らなかった。
炭次郎や舞の機能回復訓練を終え、刀を待ち望む炭次郎と共に俺はアイツを待っていた。俺は此処に来て、ナバにだけ会っておらず、その事を胡蝶……しのぶさんに伝えると、彼の行く先を知っているらしく、今日、彼が此処に訪れるという約束をしてもらっていた。
……しのぶさんって、顔だけでも食っていけそうな美人さんだよな……。
それはともかく、誰か来た様だ。
俺が炭次郎と一緒に表へ出ると、ナバと包丁を持った鋼鐵塚さんと鉄穴森さんが……包丁を持った鋼鐵塚さん??
俺は本能的に恐怖を覚え、身を守る行動に出た。
「……炭次郎、逃げよう……殺される……」
炭次郎が何か言っていたが、俺は炭次郎の腕を掴み、蝶屋敷へ引っ込……もうとした。
俺は結果的に逃げられなかった。本来なら誰も後ろにはいない。けど、いた。……ナバがいた。でも、何故?確かに後ろにはいなかった。
考え込む俺を余所に、炭次郎は不味いと悟り、鋼鐵塚さんから逃げ始めた。……逃走劇は延長戦になることだろう……。
「……ねぇ、善一。なんで逃げようとしたのかな?」
まだ安堵の息を洩らす時ではなかったようだ。ナバの顔に青筋が浮かんでいる。俺も、逃走劇に混ざらないといけないのかもしれない。
「あー……その……鋼鐵塚さんに危険を感じて……」
実際そうなのだが、苦しい言い訳だ……。
「鋼鐵塚さんに危険を感じて?……まぁ、いいよ」
何がいいのか知らないが、許されたみたいだ。
「……立ち話もなんだし…入るか?」
俺はナバを椅子に座らせ、どうして会わなかったのか、と言う話を聞いた。
「実は……」
長かったので、まとめる。
・煉獄 杏寿郎に鬼に襲われていた所を助けて貰った事。
・ナバは継子にならず、何故か``能力´´が使えたのでそれで鬼を倒しているとの事(つまり、俺達が最終選別にいた時、既に鬼殺隊にいたという事になる)
・最近、血を見ると腹が空く事……いや、これはどうでも良くないか?
「……なんで血を見て腹が減るんだよ」
「さぁ?なんでだろ?」
「……………」
数日経ち、俺はナバと接していた途中、任務連絡があった。
『列車にて乗客が次々と失踪中。至急、xxxx駅に向かい、炎柱 煉獄 杏寿郎と合流せよ』
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