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2 - 第2話 Mad Head Love(加日🔞)

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2025年07月30日

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地震とか色々あった日にすみません……。

⚠️胸糞悪い上にカナダくんが結構クズで、日本くんがかわいそうです。

危ないお薬は駄目だよ。ODも駄目だよ。普通に死ぬからね。

ではどうぞ。🇨🇦🇯🇵です。加日増えろ。







体のあちこちが痛かった。

布団に、あの人の腕に捕らわれていたいのを堪えて、浴室に入る。


少し熱めのお湯を浴びた。

頭を空っぽにしたまま、習慣だけで体を洗う。いつもより、念入りに。


それで全部なかったことに、なんて。

思ったわけじゃないけど。




***




「日本、ちょっと痩せた?」


久々に会った恋人は、そう言うと僕の腰をするりと撫でた。

そのままこちらを覗き込まれる。


手にしていたマグの取っ手が微かに震えた。

静寂の合間に息を吸って、そうでしょうか、と返す。


それ以上、会話は続かなかった。


当たり前だ。

だって、彼は……。


「……日本。手、震えてる。」


そう言って、ひとまわりも大きな手に包み込まれる。


「バレちゃうよ?」


しーっ、と。

無邪気な秘め事のように微笑むカナダさんに、背筋がぞくりと冷えた。

思わずその手を振り払ってしまう。


息を切らしながら僕の中で暴れる昨夜の彼。

脳ごと犯すよう、舌から流れ込んでくる未知の快楽。


いや、違う。

気持ちよくなんかない。だってあれは。


「Japan〜?どこだ〜?」

「あ、はーい!今行きます。」


僕に払われた手の甲をさする彼に、失礼します、と踵を返す。


「どうした?なんかお前、顔色悪いぞ。」

「いえ、何も。」


去り際の、小さな呟き。

そんなたった一言に踊らされているなんて。


思いたくもなかった。




***




その夜。

ぼーっとしていた僕の耳に、遠慮がちにドアをノックする音が聞こえた。


強くもなく、軽くもなく。

その主が彼であることなんて、考える間でもなくわかっていた。


「……開いてます。」


返事をするまでに時間がかかってしまったのは、心を整理するためだ。

無意識に握りしめていた手を解く。


カナダさんが入ってきた。


紅葉色のカーディガンに、白いシャツ。

寒くもないのにぎゅっ、と袖を手の甲まで引き下げている。


「昨日は……ごめん。」


ソファに座る僕の足元に、そんな言葉が降ってきた。

彼は視線を落とし、慎重に言葉を選ぶように話す。


「僕、キメちゃってて……それで……わかんなくなって………。」


消え入りそうなほど弱々しくこぼす彼に手を伸ばしかけたが、すんでの所で踏みとどまる。


駄目だ。


お医者さんも言ってたじゃないか。

甘やかしちゃ駄目、強く言わないと、って。


「カナダさん。」


許しを乞うような、縋り付くような瞳。

涙に煌めきを灯された琥珀がこちらを見やる。


小さく息を吸って、口を開いた。


「別れませんか。僕たち。」

「………え?」


もちろんこれは、口先だけの言葉。


「ほんと?それ……。」


小さく頷く。

お灸を据えるためとは言え、胸がチリリと焦げ付いた。


「なんで……。」


瞳孔を大きくして、青ざめた唇でそうこぼしたカナダさん。


「もちろん僕は、カナダさんのこと愛しています。」

「でも僕、……僕にまで、薬を打ってくるような人とは、一緒にいられません。」


悲しそうに歪む整った眉や、真っ白になるほど噛み締められた唇に胸を痛めながらそう続ける。


「ダメだよ日本!僕たち一緒にいなきゃ!」

「駄目です。カナダさんのために、必要なことなんです。」

「ね?あんなお薬なんてやめましょうよ。」


自分のせいだってわかってもらわなきゃ。

じゃないとこの人は、いつまで経ってもあの毒に囚われたままだ。


だらりと腕を垂らしたまま、カナダさんが黙り込んでしまった。

流石に言いすぎたか、と端正な顔を覗き込む。


「あの、カナダさん…」


今のは最悪の場合の話。僕が支えるから、一緒に頑張ろう。

そう言おうと上げた顔が、思わず引きつる。


「わかった。」


奈落の底、なんて表現が生ぬるく感じるほど暗い影を両目に落としてカナダさんはそうこぼした。


あ、と思った瞬間にはもう遅い。

両手首をまとめて掴まれる。お腹の上に加わる重みに、押し倒されたことを悟った。


「……カナダさん?」

「ねぇ、わかるかな?僕たちはさ、一緒にいなきゃいけないの。」

「だって僕は君を大好きで、君は僕を愛してるんだから。」


見覚えのあるサイケデリックな色の液体。


「逃げないで。」

「ぁ……やめっ、カナダさんっ、やめてください!」


針を刺す間も惜しむように、彼は片手でガラスにヒビを入れた。

その亀裂から、口に液体を流し込まれる。


「もういいよ。僕を拒むくらいなら、君は汚れてたっていい。」


一緒に堕ちて。


そんな囁きを最後に、僕の意識は蛍光色の海へと沈んでいった。




* *




「日本〜、そろそろ時間だよ〜?」


そう言って日本を姫抱きにしてベッドに運ぶ。

腕の中で、いやだいやだと首を振られた。


優しくベッドに体を下ろして、絵本でも読み聞かせるようにゆっくり囁く。


「でも、しんどくなっちゃうよ?」

「ちゅ……しゃ、や……。」


どうやら針が怖いらしい。


それでもやっぱりシリンジの中で揺れるものは欲しいらしく、震えながらも、じっ、と視線は僕の手元に向けられている。


「じゃあ、こっちなら飲む?」


取り出したのは、小さなビン。

そこから無作為に錠剤を取り出す。


赤、黄色、緑、青。

こうしてみると、なんだか虹を切り取ったみたいだ。


「……やだ……こわい……。」


一層震えを強くした日本に、しょうがないなぁ、と息を吐く。


「日本、ちゅーしよ?」


そう言って、舌の上に虹のかけらを乗せた。


「やっ……………!」


抵抗を見せる日本をシーツに縫い付けて、小さな舌を釣り上げる。

こんなに口が小さいなら、この腰の細さにだって納得だ。


でもちょっと心配だから、明日はホットケーキを作ってあげよう。

たっぷりたっぷりメープルもかけて。


そんなことを考えているうちに、日本はすっかり夢中になってしまったらしい。


「んっ………は、♡ん……んむ……」


一生懸命僕の舌に絡んだり、吸ったり。

とろんと溶けた瞳いっぱいに欲情の色が広がっていく。


このままでは酸欠になるまでくっついていてくれそうだったので、僕の方から銀の糸を引いた。


「ぁ?……ゔ……?」


自分で立つ気力を奪われたようにベッドに投げ出された肢体。虚ろな宝玉。

4錠分の余韻に浸るように、細い腰がカクカク揺れている。


「かな、だ………、さん……。」

「なぁに?」


必死に伸ばしてくれたであろう、針の痕も痛々しい腕を抱き寄せる。


「ぁはっ♡……、シよっ?きもちー……の、なろっ♡」

「……もちろん!」


すき、すき、と。

うわ言のように繰り返す日本を、骨が折れそうなほど強く抱きしめる。


舌の上で溶けゆく病魔に心までもを侵されながら、欲望のまま互いを貪り合う。

健気に僕を締め上げるナカいっぱいに欲をぶちまけて、今日も今日とて現実から目を逸らす。


幸せそうに微笑む彼は、七色に点滅する世界の中で何よりも綺麗に煌めいている。


「日本、愛してるよ。」


そう言って、小さな口に唇を押し付ける。


「ぼくも、あッ……ふぁっ♡……ん、らぁいすきぃっ♡」


喘いで開いたそこに、薬で震える舌をねじ込んだ。


どこまでも強く。

どこまでも深く。


どこまでも、どこまでも。


僕を愛さない君なんて、いちゃいけないんだから。




(終)

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