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4週目

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トウヤは長い話を終えると、水を飲んで一息ついた。

「あの…全く関係ないんですけど、そのご友人とは今も付き合いが?」

「まじで関係ねぇじゃねぇか」

全く関係のないことを訊くアスカに、ソウが呆れた様に言う。

「あぁ、そいつとは「なんだよ〜お前来てたんなら連絡しろよ!」

そこで、いきなり乱入してきた者がいた。

話を遮られ舌打ちするトウヤの横に、乱入してきた青年は笑いながら座る。

「何なんですか。いきなり乱入してきて…貴方こそ来るなら連絡してくださいよ」

「話してたのか、それはすまなかった」

そう言って、青年はレイナ達に向かってぺこりと頭を下げた。

「いえいえ、大丈夫ですよ。その様子を見るに、トウヤさんのご友人ですか?」

「あぁ。トウヤの友達の猯叉まみさだ。君たちは?」

「僕はアスカで、隣はソウ、その隣がナギで、その隣がレイナです。よろしくお願いします」

アスカが紹介すると、それぞれよろしくお願いしますと座ったまま軽くお辞儀をする。

マミサは黒髪の、前髪が眉毛より上の短髪で、ガッチリとした体つきをしていた。細身でスラリとしていて、少し髪が長めのトウヤと対象的な見た目をしている。黒のジーンズに白のパーカーというラフな格好から、家はこの近くだろうか。

「えっと、マミサさんが、先程話していた友人ですか?」

様子を見るにほぼ確定だが、念の為訊いてみると、何故かマサミの方が嬉しそうにして言った。

「お前俺の事友人って言ったのか?嬉しいなぁ…いっつも幼馴染としか紹介してくれねぇからな」

「…チッ」

トウヤがとてもウザそうな顔で舌打ちをするが、それを気にする様子も無いため、これが平常運転なのだろう。何も言わないことにして、とりあえず訊きたかった事を訊く。

「マミサさんは現在なんの仕事をしてるんですか?」

「俺は、だいぶ前からあの神社の神主やってる」

「約480年前からずっと…」

「「そんな昔から!?」」

トウヤが補足説明の様に言うと、アスカとソウが、驚いたように大きな声を出す。

長生きしているアスカが驚くくらいなので、それ程長い間やっているということなのだろう。

「そこまでやり続けるって…凄いですね。なんでそんなに続けるんですか?」

ナギも驚きはしているが、アスカ達よりは驚いて居ないようだ。

ナギが訊くと、マミサは少し寂しそうな表情で言った。

「君たち、あの神社の役割は知ってるだろ?」

「平塚城の魔除け…でしたっけ?」

以前書いたメモの内容を思い出しながら答える。

「正解。後、それ以外にあの鬼が封じられた刀を保存して、鬼が出てこないよう定期的に封印し直す役目もあるんだ。そして、その為には妖力が必要…」

「でも今はもう妖力を持っている人が居ない…?」

「アスカさん…だっけ、鋭いね。そうだよ。もうここには170年前から俺以外に人外は暮らしていない…だから俺がやるしかないんだ」

「トウヤさんはやらないんですか?」

ソウが訊くと、マミサはチラリとトウヤを見て言った。

「何度も何度も勧誘してんのに、毎回断られるんだよ」

「私にそういうのは向いていませんし…」

トウヤが、マミサの視線から逃れる様に目を逸らす。

「か、神主ってことは、呪いを祓うとかもできるんですか?」

アスカが慌てて話題を変える。

「祓う事もできるけど、あれは無理だね。強い」

「…」

「まぁでも、大抵のまじないは祓えるから、何かあったら言ってね。いつでもやるよ」

マミサはそのことをチラリとレイナの事を見ながら言ったが、レイナはそれに気づかなかった。

「そういえば、御神体はあの着物でしたよね?何故あの刀に?」

トウヤが不思議そうに言うと、マミサは意外にも焦ったり驚いたりする様子もなく答えた。

「最近は刀の力が弱まってたから、浄化しようとしてたんだよ。御神体は、浄化の途中で穢れないように避難させているんだ。あの鬼が解放される訳じゃないから、今なんでアレが解放されたかはわかんないけど…」

マミサは何かを考え込むようにブツブツと呟いている。

「マミサ、そんな小さい声だと聞こえませんよ。ちゃんと聞こえる声で言ってください」

トウヤが言うと、マミサはハッとしたように顔を上げた。

「あぁ、ごめん。ちょっと考え込んじゃって…」

「大丈夫です…それで、何を考え込んでたんですか?」

謝るマミサに、ソウが少し慌てて言う。

「い、いえ。大丈夫です。それで、なにを考え込んでたんですか?」

「いや、鬼が解放されるとしたら、いきなり刀の力が戻ったくらいしか考えられなくてさ…」

「そもそも、何で力が弱くなったんですか?」

アスカが問う。

「さぁ?それは俺にも分からないや…そういえば、君たちなんかループしてるんだっけ?トウヤと君たちは、ループに入ったきっかけは違うの?」

「はい。私は御神体が変わっているのに気づき、御神体がある所に侵入して刀に触れた感じです」

「私達は………あっ」

「レイナ、どうした?」

レイナは、トウヤと同じようにループに入ってしまった切っ掛けを話そうとしたところで、ある事に気がついた。そして、申し訳なさそうな顔で言った。

「すみません…多分、刀の力が戻ったの、私のせいです」

「「「「「え?」」」」」

いきなりの告白に、その場にいる全員がポカンとした顔をする。

「原因がレイナって、どういうこと?」

ナギが、意味が分からないといった様に訊くと、レイナはかなり後ろめたそうに答えた。

「前に話したでしょ?あの像を戻したのが切っ掛けでループに入ったかもしれないって…それで、さっきの話聞いて、もしかするとあれって鬼の娘さんの像なんじゃないかなぁって…」

「っあぁぁあッ!」

それだ!とでも言いたげにアスカが叫びながらガタンッと勢いよく立ち上がる。

「像って、あの旅館の?」

「はい!なんかこう庭にある岩の後ろにあるボロい像です!」

「落ち着け…」

興奮気味に喋るアスカを、ソウが冷静になだめてると、マミサが悔しそうに言った。

「あれかぁ…旅館が管理しているし、大丈夫だと思ったんだけどなぁ…」

「本当にすみません…」

レイナが更に小さくなって謝ると、マミサは苦笑しながら言った。

「レイナさんだけが悪いって訳じゃないよ。知らなかったわけだし…それに、像を直しただけじゃあれは復活しない。多分、トウヤが触れたのも同じタイミングだったんじゃないかなぁ…」

「私の魔力を吸ったのでしょうか…?」

トウヤが言う。

「多分ね。だからこれは本当に偶然で起きちゃった出来事だ」

「ありがとうございます…」

その時、ずっと黙り込んでいたナギが、ふと何かを思いついたかのように言った。

「じゃあ、その鬼をもう1回封印して、像をまた倒せば戻せるってことですか?」

これだ!とでも言いたげに言ったが、その考えはマミサの一言によってバッサリと切られた。

「いや、無理だ」

「何故断言できるんです?」

「封印には大量の妖力や魔力が必要だ。俺にはその量の魔力が無い」

「魔力ならうちのレイナがとてつもない量持ってますよ!」

「「うちのレイナ」って… 」

言い方に思わずツッこんでしまったが、魔力が多い事は否定しなかった。実際、レイナも自分の魔力が周りに比べて多いことを自覚している。

「魔力が多くても、経験がないとあれは出来ないよ。俺も、100年神主やってようやく技術的にはできるようになったくらいだし。それかうちで働く?俺は大歓迎だけど」

「それは全力で断らせて頂きます。レイナは今あっちで普通に働いているので」

レイナが断るよりも早く、ナギがキッパリと断った。

マミサはそれを見て、「まぁ、そうだろうね」言う。本気ではないらしい。

「そういえば、浄化ってどんくらいかかるんですか?」

アスカが気になったのか、あまり関係がない事だが質問した。

「ん〜…俺の妖力量だと10年ちょっとはかかるんじゃないかなぁ?まぁ、俺が死ぬ前には終わると思う」

「死ぬ前って…」

さらりと不穏な事を言って退けるマミサに、レイナは少し驚いたが、周りはあまり驚いてないようだ。

「やっぱり、その姿も化けてるんですね」

アスカが、何かしら視えていたのか、言う。

「うん。本来俺たちの寿命はちょっと長めで500年くらいだからね。最近体が重いし、もう長くないとは思う。だからこそ、今浄化できるならしちゃいたいんだ」

(そう考えると、ナギの900歳とアスカの700歳ってバケモンだな…)

そんな事を考えていると、ソウが時計を見て、ハッとしたように言った。

「そういえば、俺たちもうここに来てから1時間は経ってますよ!」

「えっ?…マジだ…」

アスカも自分のスマホを確認する。

「じゃあ、時間もヤバイし、そろそろお開きにしますか」

トウヤも時間を確認してからそう言うと、全員料理屋から出て、また明日会う時間を決めて解散した。

「いつの間にかめっちゃ時間経ってたね…」

旅館への帰り道の途中でアスカがそう言うと、全員が頷いたのであった。




どうも。あいも変わらず終わらせ方が分からんかった主です。

それでは〜( ᐙ)/

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