コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「やっちまった、、、」
そうオレは一人、つぶやきをこぼした。相棒であり、恋仲である冬弥に勢い余ってつい、強い口調で怒ってしまった。その結果、同棲している部屋に帰ると、誰も居なかった。
「とりあえず、探すしかねえよな。」
と、呟いた後、家を出て、探し始める。
練習を重ねた公園。アイツがぬいぐるみをたくさん取って、持ちきれなかったゲーセン、色々なところを巡った。
「とうとうここが最後か、。」
…そう言ったのは、オレが冬弥に告白された場所。少し電車を使わないといけないが、使えばすぐにある海だ。
「…いっかな、、」
そう、この時はまだ希望を持っていた。
この後に起きる惨劇を、知らないのだから。
「冬弥〜!!オレが悪かった、許してくれ、」
と、叫んでみる。…夕暮れ時、近所迷惑なんて考えずに、叫んで、叫んで、叫び続けて、とうとう、声が枯れて、もうだめだ、となった時。
「なんだ、?アレ。」
と、見つめる先にあるのは、海に浮かぶ人、
「、、!!」
その時、オレは気づいた。遠目からでもわかる、あのツートンの髪の毛。オレより高い身長、…間違いない。冬弥だ。
「アイツ、、何考えてんだよ、、!!」
オレは顰めっ面をしながら、海に向かって走る。無論、途中で靴など履き捨てた。
海の音がする。…今思うと、絶対岸からなんとかして手繰り寄せた方が良かった。まあ、、そん時はなんも考えられなかったんだけどよ、
(…頼む、生きててくれ、!)
と、心の中で願う。…まぁ、、結果はお察しの通り。
「ま、間に合わねーよな。」
と、海水か、涙かわからない、しょっぱい水滴が、落ちてくる。
そう。オレの愛するパートナー、青柳冬弥は死んだのだ。オレのせいで。
その後、オレは一応警察を呼んだ。そのあとは自殺として処理され、とんとん拍子に話が進んだ。警察には、心中お察しします、なんて言われたけどよ、…そんなこと、ねぇじゃねぇか。そのあと葬式が行われた。神高メンバーと、こはね、冬弥の親族、司センパイの親族が葬式に参列した。みんな、重々しい面をしている。…オレの親には、付き合ったことを伝えていなかったために、参列しないでもらった。
「彰人、、!何してんの!!?冬弥と一緒に、幸せになるって言ったでしょ?!…活動はどうするの!?」と、葬式が終わった後に杏に言われた。それとプラスで、平手打ちもされた。
「…すまねぇ。」
それしかオレには、言える言葉がなかった。全部オレのせい。
…なんで、、…なんで自殺なんかしちまうんだよ。
Fin