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月の光が差し込むこの散らかった部屋を私はずっと見ていた。

イプシロンの部屋と繋がっていたこの部屋、何か懐かしいようなそんな感じがして、まるで昔の自分を見ているようだった。

「おとーさんあそぼー!」

「はいはい。今日は何するのかな?」

「えっとねーー」

私の昔の思い出が蘇って来る。まだ計算も文字だって自由に書けないあの時、暖かい光に包まれていたあの平凡な毎日が続けば良かったのに、、

「おとー、、さん?」

私の日常は一瞬にして崩れ去った。

父、兄を失い、母は居なくなり、その時から私は施設で過ごすことになった。母は犯人だと疑われたが、失踪したらしい。イプシロン一家とあの時の私の家族は殆ど同じような状況だった。

私はその後18歳で施設を出た。初めは慣れなかったが、徐々にこの世界に慣れてきて、そして今、夢だったこの探偵という仕事についている。最初はよく分からない事が多かったけど少しづつ仕事に慣れ、生活も安定してきた。同じ職場の男性と結婚し、子供にも恵まれた。このまま暖かい幸せな日々が続くと思っていた。

また、その生活は崩れ去った。

夫、娘、息子を無くし、何も無くなった。あの時、、幼少期の時と同じように。

その後は仕事に熱中した。そして今、この事件の捜査をしている。

「全く、同じだな、、、」

家族を殺して、消えたイプシロン。私はアベルの部屋のドアの内鍵を開け同じ廊下へ出た。無音でここに誰も、私ですら居なくなったような雰囲気を出している廊下を進み、螺旋状の階段を上る。また少し歩いた先にあるのは。

「リグル」

そう書かれた扉。

「ここが最後か、、」

扉の鍵はかかっていない。開けた先にあった物は、、、

シンプルな部屋に散らかっている紙、機械類、本。そして薄い色をした机の上に置いてあった手紙。宛先は、、

イプシロンへの物だった。少し申し訳ない気もしたが中身を覗いて見ると


愛するイプシロンへ

今日は結婚記念日だね。いつもありがとう、出会った時から君は優しくて、とても素敵で、、もちろん今もね。これからも私と一緒によろしく。

愛しているよ    リグル


結婚記念日、何時だったんだろう。でも同時に笑いと涙が出てきた。

「そっかあ、そんなに私は、、何で、、」

これで終わった。みんなの気持ちも、リグルの言葉も全部貰った。

今日で終わりにしよう。

人を愛せなかった、いや、、、人のアイを信じれなかった私を。

〜完〜


あとがき

ああああああああぁぁぁ!!!!終わりましたね。予想より早く、そしてこじつけがまじくなっちゃった!イプシロンは一体何者で、サーレは何を思ったのでしょうか。見てくださった方ありがとうゴザイマス。さて、次から別のお話を描きます。一応1話分位の展開は考えてあるのですが、、、さあどんなお話になるのでしょう。

それではまた。

君は何を思う。

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