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nk「kn〜!!ギュッ」
kn「はいはいnk離れて〜」
nk「えぇ〜…」
大好きってずーっと伝えてるのに。君は気づかないんだね。真っ直ぐ向く俺の心に誰も気が付かない。誰にもバレないと嬉しい反面、気が付かれなくて悲しい。俺ならこうゆう事誰にでもすると思ってるのかな。君だけだって伝わらないのかな。
ジリリ
nk「んん…?」
nk「今何…やばっ!」
本当にやばい。今日は大好きな彼と登校予定だったんだけど、俺は大事な時に限って寝坊する。サッとくしで髪をとき、用意しておいた鞄と弁当を持って外に出る。後ろから何か聞こえた気がするが、走る。もっと身だしなみ整えて会うつもりだったのに。
少し走れば其処には大好きな彼。気分が高揚するのが分かる。あぁ、ずっと寒い中待っててくれたんだ。…好きだなぁ。
勿論、それだけじゃない。ふわりと微笑む顔、カラオケの美声、咄嗟に出る優しい仕草。その一つ一つに惹かれる。それが俺だけに向けられたらなんて思うのは、我儘。傍にいるだけでこんなにも幸せなのに、これ以上は望むまい。
kn「おはよ、nk。」
nk「お、おはよ…knッ」
kn「ふふっ、鼻真っ赤だよ? 何も着込んで無いけど、寒くない?」
nk「あ、ほんとだ!」
おはよって言われた。その笑顔も気遣いも好き。
そういえば、急ぎ過ぎて防寒着持ってくるのを忘れていた。今思う。とても寒い。ハーっと息を手に吹きかける。白い息が出るあたり、今日の気温はとても低いのだろう。何を思ったのか彼は俺に向かって手袋を差し出し、俺の首にマフラーを巻き始めた。思わず受けとってしまったけど、彼の物。
nk「ちょっ、これじゃknが寒いじゃん。」
kn「俺は充分暖まったからいいの。それよりnkの方が心配。」
俺を心配してくれてる彼。きっと手が首に当たらないように配慮してマフラー巻いてくれてるのも知ってる。本当にそうゆう所も好き。
珍しく強めに押してくる彼に圧倒されて引き下がる。何だかしてやられた気がして悔しい。そんな彼に思った事をそのまま。
nk「暖かい…し、knの匂いする。安心するなぁ〜…。」
巻かれている間、前からも首からも彼の香りがして、落ち着かなかった。それと同時に彼が居るという安心。もう感情がジェットコースターだった。最後に来たのはやっぱり安心感。大好きな彼に包まれている感覚。幸せだった。
ピトッ(knの両手が顔に触れる)
nk「ひゃっ!k、kn!?ちべたいんだけど…!」
kn「…暖かい。」
knに触れられた。自分から触れてくるのは初めてだ。じっと俺を見つめる彼。見蕩れてしまうが何とか耐える。そして、再度彼の名前を呼んだ。
nk「あの…kn?」
kn「あっ、ごめっ…」
自分のしている事に気がついたようで、パッと手を離そうとする。その手を俺は握った。
nk「knの手も暖かいね。」
kn「っ…うん。そう、だね。」
少し火照った耳も好き。あぁ、どうしよう。もっと触れたい。君の気持ちが俺に向けば…なんて考えてしまう。この気持ちは許されないものだから。そしていつものように彼の隣にいるんだ。この気持ちは、
ずーっと後ろで持ってるからね。