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【 一 瞬 を 生 き る 君 を 俺 は 一 生 忘 れ な い 。 】
俺の名前は灰谷竜胆だ。梵天の幹部で灰谷蘭の弟。
その兄貴なんだが、実は心臓病で入院している。
週一でお見舞いに行っていて、今日がその日なんだが 仕事で行けないな。
鶴蝶 「竜胆、今日アイツの見舞い行かないのか?」
竜胆 「あぁ、仕事が忙しくてな。 」
1週間行かなくても、兄貴はきっと元気だ。
蘭 『 おーりんどー。見舞い何持ってきたー?♪ 』
いつもの兄貴で安心した。だから今日もきっと元気だ。
竜胆 「 カタカタカタカタカタ💻 」
竜胆 「あ、兄貴にLINEしないと。」
こうやって病院に行けない時はLINEをするんだ。
竜胆 『兄貴ー?』
蘭 『どうした〜? 』
竜胆 『今日行けない。ごめん。』
蘭 『そっか。兄ちゃん居なくて寂しい?笑 』
竜胆 『 、まぁ 』
蘭 『 笑 絶対退院するから待っとくんだよ〜 』
竜胆 『うん、 』
3時間後
竜胆 「 仕事終わったー、ふぅ、、、 」
九井 「 お疲れ、 」
竜胆 「 おぅ、 」
今日行けなかったから俺は次の週まで兄貴とのLINEを繰り返した。
まだLINEを続けて2日のことだった。
春千夜 「 おい、! 」
竜胆 「 んだよ、 」
春千夜 「 お前聞かされてねぇの、? 」
竜胆 「 は、? 」
春千夜 「 蘭。30分後手術するんだぞ。 」
竜胆 「 は?」
春千夜 『病気が悪化した、って 』
竜胆 「 それ先に言えよ、! 」
春千夜 「 俺も聞かされてなかったんだよ 」
竜胆 「じゃあ昨日のあのやり取りも俺は気づいてなかったのかよ、?」
成功したくれ。そう願うしか無かった。
それから夜が明けた。
竜胆 「寝れなかったな、、、 」
万次郎 「 竜胆 」
竜胆 「、、、」
万次郎 「 おい、 」
竜胆 「 あ、すみません 」
万次郎 「 蘭のことなんだが、 」
竜胆 「 !! 手術、成功したんですよね? 」
万次郎 「 残念だが、、、 」
竜胆 「 は?嘘ですよね、? 1週間前まで兄貴は俺に笑顔を見せてくれた じゃな いですか?」
万次郎 「 現実を受け入れられない気持ちも分かる。ただ今は、、今だけ は弟であるお前が蘭の後を継いでくれ。」
なぁ。兄貴。あの時どうして俺に言わなかったのか。俺にはわかるよ。
だから俺も今日も今日とて。
竜胆 『兄貴。今日俺の誕生日だよ。』
竜胆 『兄貴が俺の前から居なくなってから1年がたったよ。』
竜胆 『 今日兄貴の誕生日だね。おめでとう。 』
返信のこないスマホの画面を眺めているだけ。
何故あの時ちゃんとありがとうって言えなかったのだろう。
兄貴にとっては一瞬の時でも大切だったのに
俺はなんで一瞬を大切にしなかったのだろう。
だから兄貴の一瞬を俺は一生大切にするよ。絶対忘れないから。
お願い。返事してよ。