コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
僕の羽織事件があった中、僕と風香は柱の陰でずっと留まっていた。因みに風香が何故居るのかと言うと、どうやら彼女の居た部屋にも三毛猫がやって来ていたらしく、其の儘戯れていたらしかった。そして、彼女が暫く三毛猫と戯れていた後、三毛猫が立ち上がって其の儘追いかけて今に至るという。総司は何時迄も柱の陰から出て来ない僕達に対して、小さく溜息を付いた後にまた口を開いた。
総司「悟君、風香ちゃん、早くそこから出てきなよ。黙ってても直ぐに気配で分かるからさ。」
五条・風香「…。💦・うげっ…。💦」
僕達は総司にそう促され、お互い押し黙った儘そっと柱の陰から姿を現した。そうして、僕達は近くにある縁側に座り、総司は其の儘僕の隣に腰を下ろした。総司は三毛猫を抱き上げ、慣れた手つきで三毛猫の首元を撫でた。僕は三毛猫が離れた隙を付いて自分の羽織を取り返した。僕の羽織には三毛猫が使ったであろう毛の跡や、爪で引っ掻いたような後もチラホラと付いていた。ちょっと三毛にゃん…、今日新しく着たばかりなんだから僕の羽織を汚さないでくれるかな。💦
僕は三毛猫が使った自分の羽織から、猫の毛を少しずつ取ったのだが、爪でやられた後はどうすることも出来なかった。もう繕ってあげるというレベルではないくらいであり、これは新しく採寸してもらわないと駄目という程だった。僕は、小さく溜息を付くとそれに気付いた風香と総司は僕の方に視線を向けた。
総司・風香「ん?悟君、どうしたの?・悟さん、どうかしましたか?」
溜息を付いた僕に気付いた二人は心配するような眼差しで僕を見た。総司はちらりと僕の持っている羽織に目をやると、やがて彼の方から口を開いた。
総司「その羽織、悟君のだったんだね。ってか、すごい三毛猫《この子》の毛だらけだし爪で引っ掻いたような後が多いんだけど。w 」
五条「うん、そうなの。僕が仮眠をしている時にいつの間にか無くなってて、気付いたら三毛にゃんが僕の羽織を盗んで行ったの。でも、相当僕の羽織が気に入ったのかな。全く離してくれなくて困ったちゃんだったよ。💦」
風香「これは繕うにも難しいですし、明日町に行って呉服屋さんで新しく採寸してもらわないとですね。💦」
五条「本当それだよ。お金すら持ってないのにどうするのさ…。💦 」
総司「え?悟君、もしかしてお金すら持って来てないのに京《ここ》に来たの?つまり、街道すら通ってないの?w」
五条「違うの、総司。そういう事じゃないから。💦」
僕が言った「お金すら持ってない」という言葉には深い理由がある。それは、僕達がこの時代に飛ばされた時に自分達が所持していたのはお金と買ったお土産、腕時計、携帯電話だけだった。
しかし、この時代のお金は僕達が所持しているお金すら使える訳がない為、僕は敢えてその言葉を言った。(決して無一文で来た訳じゃないからね!💦)
三毛猫「ニャー^›⩊‹^ ੭」
僕がそう思っていると、総司の膝の上に居た三毛猫が僕の方に歩み寄って来て、鳴きながら戯れ始めて来た。さっき迄僕に悪戯してたのに急に僕に戯れてきたね。💦せっかくだから遊んであげようかな!☺️
僕は大きな手で三毛猫を優しく抱き上げ、そのまま膝の上に乗せた後、喉元と頭を撫で回した。
三毛猫「ゴロゴロ ((ˆ ̳ , ̫ , ̳ˆ)“੭💕💕」
三毛猫は、そんなに僕に撫でられて嬉しいのか、喉をゴロゴロと鳴らしていて迚心地が良さそうな顔をしていた。その様子に気付いた風香は、僕の肩に寄り添うように、僕の膝の上に乗っている三毛猫を見た。僕は、右隣に居る風香が肩に寄り添ってきたことに少し驚き、僕も彼女のことを見た。彼女は猫を見て癒されているのか、迚嬉しそうな顔をしていた。ということが記憶に残っている。それに、僕の肩に寄り添うとか、風香可愛いんだけど。❤️(因みに僕はこれでもれっきとした教師だし、風香に対しての『可愛い』は生徒として見ている『可愛い』だからね!?💦決して、変●言葉で言った訳じゃないから勘違いしないでよねっ!?💦)
風香「やっぱり三毛猫、可愛いですね。❤️」
僕が三毛猫の頭を撫でていると、僕の肩に寄り添っている風香が迚嬉しそうな顔をし乍、近付いて来た。実は風香って、猫好きなんだよね。
(実際、五条先生は「自分も猫好きだよ!」と思うようなことを言っていますが、本当は犬好きです。 By 作者)
ほら、猫ってゴロゴロしている仕草とか戯れている仕草を見てると、こっち迄愛着が湧くし、それだけでも癒されるよね。❤️
(この作品を読んでくれている読者の方で「自分も猫好きだよ!」って言う方が居てくれたら嬉しいです。 By 作者)
僕達は暫く三毛猫と戯れ乍、その場で話をした。どんな話をしたのかは忘れてしまったけど、その話している間、僕はまた懐かしい雰囲気を感じた。今朝、総司が部屋に入ってきた時もそうだけど、この異様な雰囲気だけは僕にとって全くもって不明の儘だった。僕がそう思っていると、僕と風香が来た方向から濃い青髪で長く、後ろを結んだ青年が歩いてきた。
ん?彼は一体誰だろう?見たところ、浪士組《ここ》の隊士《ひと》ではないし、それに悠仁達と同じくらいの年頃くらいだろうか。僕は、彼の芥子色《からしいろ》の瞳を気付かれぬように見つめ、何か言いたげのような顔をしていることに気付いた。