コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
それでも私は、どこまでも月城先輩を求めてしまってる。こんなにも敏感になって。おかしくなっちゃったのかな、私。
「穂乃果。お前は可愛い過ぎる。もっといやらしい声聞かせて」
もうダメ、めちゃくちゃ恥ずかしい。でも、先輩にされるがままで、自然に私の中から声がもれてしまう。
こんな淫らな自分を……私は初めて知った。
今まで付き合ってた人との交わりは一体なんだったの? まるでレベルが違う感覚。
しばらく恋愛してなかったせいで、この現実が急展開過ぎてジェットコースターにでも乗ってる気分になった。
私はこの気持ち良さを全くこばめないで、結局、お互いの体の全てを見せ合い、最後の最後まで……体を絡めあってしまった。
「最高だった」
そう言って、私の頬に優しくキスをする月城先輩。
「先輩……本当に恥ずかしいです。それに、こんな私でごめんなさい」
ソファにもたれ掛かって、私は脱ぎ捨てた洋服でさっと体を隠した。先輩は、その洋服だけでは隠しきれなかった部分を改めてじっと見た。
恥ずかしい――
そんな舐め回すように見ないで……
「何で謝る? こんなに体が熱くなって、こんなに夢中になったのは初めてだ。お前の体が、俺をそうさせた」
「そんなこと……」
甘い言葉に顔から火が出そうだ。
「俺、穂乃果の顔も体も大好きだ。後は……お前と暮らして、ゆっくり穂乃果の心を全て俺で埋めつくしたい。いや、必ずそうする」
「一緒に暮らすって、本気ですか?」
「もちろんだ。お見合いなんかさせない。お前のご両親と相手の男に、穂乃果は俺のものだって……そう納得してもらう。お前は誰にも渡さない」
確かに嬉しい言葉だった。
だけど、私の気持ちはどうなるの?
まだ、告白の返事もしてないんだよ。
月城先輩、すごく強引――
昔はもっと無口で怖い印象だったのに、こんな甘くてドキドキすることを言う人だったんだ。
先輩の言葉、全部信じていいの?
もし一緒に住んで、裏切られて、ボロボロになるとか嫌だよ。そんなの、私のメンタルがもたないよ。
私、全然強くないから……
このまま先輩の胸に、全面的に信頼して飛び込めたらどんなに幸せだろう。自分に自信が無いってらこんなにもマイナスなことなんだ。自分を好きになって、先輩に全てをゆだねたい。
誰か、自分に自信が持てる方法を教えて。
私、もう25歳だよ。
いい加減、幸せになりたい。
「穂乃果、いいよな?」
お見合いしたくないのは確かだけど、いきなり男性と一緒に暮らすなんて……
「黙ってるってことはOKだな。1週間後、俺のマンションに来ること。あともうひとつ、うちの店に来て働いてくれないか? もちろん、今の店にお世話になってるのはわかる。不義理はしたくないだろう。でも、俺はお前とずっと一緒にいたい。美容師として1人前になりたいなら、俺がしてやる」