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#青春恋愛
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夏希(なつき)
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奇蹟あい
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1件
えええ〜!!😭💕 一年前からつながってたの!?星羅ちゃん、玲くんのことずっと覚えてて、しかも学校で再会したとき「知らないふり」してたって…それだけで胸がぎゅってなるよ…!玲くんもまた、星羅ちゃんに会うためにイベント行ってたって、運命すぎるでしょ…!最後の不気味なメッセージでまた謎が深まって、続きが気になってしんどい…春さん、早く続きください〜!!🙏💖
一年前。
まだ。
星羅が「星乃セラ」として活動を始めたばかりの頃。
小さなイベント会場。
「……緊張する」
当時の星羅は。
今よりずっと自信がなかった。
観客も少ない。
知名度もない。
それでも。
ステージに立っていた。
「こんにちはー!」
声を出す。
数人の観客が拍手する。
その中に。
一人の少年がいた。
黒髪。
静かな表情。
誰よりも大きな声を出すわけでもない。
ただ。
じっと星羅を見ていた。
「……」
星羅は。
なぜかその少年が気になった。
イベント終了後。
会場の外。
星羅はスタッフに挨拶をしていた。
そのとき。
「あの……」
「……?」
振り返る。
さっきの少年。
「セラさん」
「は、はい!」
緊張する。
「配信……いつも見てます」
「……!」
その一言だけで。
胸が温かくなった。
「ありがとう……!」
「……」
少年は少しだけ笑った。
「これからも、頑張ってください」
「うん!」
そして。
少年は去っていった。
星羅はその背中を見つめる。
「……」
名前も知らない。
顔も。
もう少し時間が経てば忘れてしまう。
――そう思っていた。
現在。
「……」
星羅は自室で。
一年前の記憶を思い返していた。
「玲くん……だったんだ」
あの日の少年。
黒瀬玲。
自分が初めて。
「直接、応援してくれた人」
星羅はスマホを抱きしめる。
「……ずっと前から」
胸が温かくなる。
しかし。
同時に。
昨日届いたメッセージが気になる。
『あなたが彼に近づいた理由も、まだ彼は知らない』
「……」
自分が玲に近づいた理由。
それは。
学校で再会したから。
……だけではない。
「……」
星羅は目を閉じる。
そして。
もう一つの記憶を思い出す。
一年前。
イベントの帰り。
星羅は。
スタッフから一枚の紙を受け取っていた。
『今日、あなたに声をかけてくれた男の子』
『実は、配信をずっと見てくれている常連さんだよ』
「……」
その紙には。
名前が書いてあった。
『黒瀬玲』
「……!」
星羅は。
玲の名前を。
一年前から知っていた。
「……」
学校で再会した日。
教室に入ってきた玲を見た瞬間。
星羅は。
気づいていた。
「……やっぱり」
あの時の少年だと。
でも。
知らないふりをした。
初対面を装った。
それは。
秘密を守るためだけじゃなかった。
「……会いたかった」
星羅は小さく呟く。
「ずっと」
だから。
学校で近づいた。
だから。
彼がセラのファンだと知っていても。
何も言わなかった。
――そして。
玲が自分を好きになってくれた。
「……」
星羅は顔を赤くする。
「……運命だったのかな」
その夜。
玲と電話をしていた。
『今日、何してた?』
「昔のこと思い出してた」
『昔?』
「うん」
『何かあった?』
「……秘密」
『そうか』
「でもね」
『ん?』
「玲くん」
『何?』
「私、ずっと前から玲くんのこと知ってたよ」
『……え?』
「一年前のイベント」
『……!』
「私、あの時のこと覚えてた」
『本当に?』
「うん」
少し沈黙。
『じゃあ』
「?」
『学校で初めて会ったとき』
「……」
『俺だって分かってたのか?』
「……うん」
『どうして言わなかった?』
「……」
星羅は少し黙る。
「怖かったから」
『何が?』
「セラと玲くんじゃなくて」
「普通の女の子と普通の男の子として」
「仲良くなりたかった」
『……』
「それに」
星羅は笑う。
「玲くんが私自身を好きになってくれるのか、知りたかった」
『……』
「だから、初対面のふりをした」
玲は少し考える。
『……俺は』
「うん」
『星羅を好きになった』
『セラだからじゃない』
『星羅だから』
「……!」
星羅の目に涙が浮かぶ。
「……ずるい」
『何が?』
「そんなこと言われたら……」
星羅は笑う。
「また好きになる」
『もう十分好きだろ』
「……うん」
そして。
「大好き」
電話の向こう。
玲も笑った。
しかし。
電話を切った直後。
星羅のスマホに。
また通知。
『思い出した?』
「……」
『そう』
『あなたは最初から彼を知っていた』
星羅は眉をひそめる。
『でも、それだけじゃない』
「……」
『彼もまた、あなたを見つけていた』
次のメッセージ。
『イベントのあの日』
『黒瀬玲は、君に会うために来たんだ』
「……!」
星羅の心臓が跳ねる。
『偶然じゃない』
『彼は、君の配信を見て』
『直接、ありがとうを言うために』
星羅はスマホを握る。
「……玲くん」
嬉しい。
胸がいっぱいになる。
でも。
最後の一文。
『ただし』
『彼が君に会いたかった理由は、それだけじゃない』
「……?」
そこで。
メッセージが途切れた。
「……何なの?」
星羅は画面を見つめる。
その頃。
玲のもとにも。
同じ人物からメッセージが届いていた。
『星羅さんに、あの日のことを話したよ』
「……!」
玲の顔が強張る。
『でも』
『まだ、君が彼女に言っていないことがある』
「……」
『――あの日、君が彼女に会う前に何をしていたか』
玲は。
スマホを強く握った。
「……まだ、それを知ってるのか」
静かな部屋。
玲は目を閉じる。
そして。
一年前の夜を思い出す。
「……あの日は」
誰にも話していない。
自分だけの記憶。
「……偶然じゃなかった」
玲の声が。
暗い部屋に響いた。
――二人が出会った一年前。
そこには。
まだ語られていない。
本当の始まりがあった。