1章 冒険家と魔法戦士
4 「魔法と感情と想像」
休憩が終わって引き続き目黒先輩から箒で空を飛ぶ訓練を行われた。
とは言うても俺はまだまだ未熟の魔法戦士であり箒さえまともに飛ぶことがでけへん。
頑張っても3ミリしか浮かばへん。浮いても前には全く進めへん。
箒に乗ってるだけやのに俺は息が上がり冷汗が額から流れ落ちてくる。
「ダメ!!力を抜いて息を整えて!!そうすればもっと高く上がって前に進めるから!!」
「はっはい…..」
目黒先輩に言われた通りに力を抜き息を整える。
この通りにやれば箒のコントロールが上手くできるやろか。
頭の中で不安がようさんで息を整えようとするが余計に息が上がってまう。
もし箒から落ちてしもたら俺は確実に怪我をしてまう。
そんな考えが俺を恐怖させてしまい上手くでけへん。
「悪いことを考えるな!!魔法はな人の感情で変化する!!悪いことを考えれば本当に怪我をするんだ!!」
「どうすればええん…..」
「反対のことを考えればいい、康二が大空で自由に箒に乗っている楽しんでいることを想像して」
目黒先輩に言われるままに俺は頭の中で大空で空を飛ぶ自分を想像してみる。
俺は大空の上で雲と交じり合い涼しい風と合わして鳥と一緒に自由に空を飛んどるイメージをする。
なんやろう…..イメージをしとるやのに体が空を飛んどるようないや…..体が軽 なったような感じがする。
体が自由になれるとこんな軽々しく空を飛べるんや。
「そうよ康二!!そんな感じだよ!!」
「えっ?」
目黒先輩の言葉で思わず目を開けてしもた。
あれ?こんな棚目の前にあったっけ?それに天井が近くような…..
待ちぃ、なんか足から宙に浮いてる感じがする。
恐る恐る俺は下を見てみる。
下を見ると今まで宙に浮くことが精一杯やった俺の箒が高く浮いとった。
「ヒイイイ!!助けて!!」
「恐怖心を抱けないで!!落ち着いて!!」
あまりにも高すぎて俺は箒に両腕をしがみつき恐怖心を抱いた。
目黒先輩の言うた通りやった魔法は想像をすることで変化をすんねや。
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