「何を渡すのが正解なのぉ…」
そう言って頭を抱えるラメル。
「…いっその事、お客さんを忘れさせる…、?」
モクはそういいながらファイルを捲る。
「え、そんなのどーやって…」
「あるでしょ?あれ!」
「あれ…、?あッ!」
2人は顔を見合わせ
「「”暗記帳”!」」
と口を揃えて言った。
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「うーん…これ忘れそうだなぁ…、メモっても無くしちゃいそうだし…」
そう独り言をいっている艿兎の目の前に沐が現れる。
「おかーさん!」
「え?あ、沐。」
「智恵瑠もいるよー!」
そう言って智恵瑠が影から出てきた。
「2人ともどうしたの?」
「お母さんにプレゼントだよ!」
そう言うと智恵瑠は暗記帳を渡す。
「ん、?単語帳かな?」
「違うよお母さん!それは暗記帳!」
「書いて読むだけでどんな事でも覚えちゃうの!」
「え!?ほんと!!?ありがとー!!助かるよ!」
そう言って喜びながら艿兎は去っていった。
「これは流石に行けたよね!!」
「絶対大丈夫だよ!!」
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「なんで効果が発揮されてないの…、!?」
「まさか…読み上げてない、?」
「えッ…」
「読み上げてないんだったら効果は発揮されないのに…ッ」
「あぁぁッ…また失敗かぁ…」
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商品ファイルNo.81『暗記帳』
見た目はどこにでも売っているようなシンプルな単語帳。書いて読みあげればなんでも覚えれる。ただそのかわり周りから段々と忘れられ、最後は世界から忘れられて消えてしまう。
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