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私は転校が多かった。そのため、友達が少なかった。その数少ない友達と遠く離れてもよく話した。ゲームやLINE、電話、たまに会ったり泊まったりもした。もう転校しないことがわかったときは嬉しくなりその友達に言った。どんな人がいるかとても楽しみだとか。
私の転校初日はとてもぎこちない。なぜなら自己紹介がいつになっても慣れないから。でも何とか言えた。私の周りには色んな人が色んな質問してくる。「どこから来たの?」「なんで転校してるの?」「何が好きか教えて!」正直鬱陶しい。何となく笑って誤魔化してを繰り返す。転校して、3ヶ月がすぎた。色んな人の名前、性格がわかってきた。この学校は、これまでに行った学校の中でも特に人数が多い。その分名前、性格を知るのに時間がかかった。私は、平等に付き合おうと考えて行動するタイプだったので、苦手な人でもそれなりに対応していた。
それでもやはり苦手な子はできる。女子に苦手な人は3人いる。1人目は、とても静かでよく教室のすみにいる子。2人目は、男好きな子。3人目は、元気すぎて暑苦しい人子。その中で1番苦手な人は1人目の子。話しかけても返事が頷くだけだった。正直話しかけたくなかったが、移動教室の時よく本を読んでいて遅れていたため私が話しかけて一緒に移動する。それが日課になってきて、3週間がたったある日。その子がいきなり休んだ。風邪なのかなと思い、友達に聞いた。すると病気だったそうだ。その途端、私の友達が「あの子苦手だったんだよね。」「話しかけても返事しないし何様だよ。」など不満を私に言った。私の心の声では『私に言うなよ』と思っていた。私はみんなにお見舞いを提案したが、行かないと口を揃えて言われた。私はすぐにお見舞いに行った。初めはドアを叩いても返事がなかったので、覗き込んでその子がいるか確認して入るようにしていた。4日続けて見舞いに行ったある日珍しく返事が返ってきた。「どうぞ」というとても綺麗で透き通るような声だった。話すのが好きな私はとても嬉しくなり、色んな話をした。
学校の話、みんなからの嫌味、そしてみんなへの愚痴、そんなことを話していた。その子は何も言わず微笑みながら頷くだけだった。その子の病室に行くことが日課となってきたある日、私が話しかける前にその子が話しかけきた。
他愛もない話しをして、それでもいつものように頷かず俯いたままだったのでわたしは
「どこか痛いとこでもある?大丈夫?」
「あなただけに伝えたいことがあるの。」
わたしはとても驚いた。この子から伝えたいこと、、?もしかして私鬱陶しい?などとマイナスなことを考え事た。しかし、その子が言ったことは違った。
「私より長く生きられる人がいる。 それは素晴らしいこと。いっぱい運動できて、いっぱい喋れる、オシャレもできる、、。私はそんな子が羨ましかった。 私の寿命はもう少ない、。親が泣きながらそう言ってた。でも私は何となくわかっていた。この病気が悪化していることを。でもね、それ以上にいいことがあったの。あなたのような人に会えたこと。それが私にとってとても嬉しかった。誰にでも平等で仲良くしてくれる子は初めて。だから。貴方だけは長く生きて。他の子がどうでもいいわけじゃない。ただ、 貴方だけが私にたくさん話しかけてくれた。 みんなが無視する中喋らない私を無視しなかった。だから、、あなたは私にとってのとても大切な人。とても、とっっても大切な友達。だから長く生きて。自殺なんかくだらないことしないでお願い、、。あなたの心はとても綺麗だから。その綺麗な心のまま長くそして、私みたいな子を救って、、。」
その子は息が荒ていてもお構い無しに話してくれた。その事を聞いた時。なんで苦手だったんだろうと思った。もっと話しかければよかった。もっと、もっと。