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ユナ @お嬢様化
44
るーぱ
249
まーや
354
ドゴォォォォン!!!
凄まじい轟音と共に、北陸新幹線の1号車が長野駅のホーム最奥にある車止めに激突した。
引きちぎれた鉄の車体がひしゃげ、火花と黒煙が駅の構内を完全に包み込む。一般の利用客はあらかじめ公安の指示で避難させられていたため、構内は異様な静けさに満ちていた。
「ゴホッ、ゴホッ……! 乃木先輩、無事ですか!?」
ひっくり返った座席の隙間から、朝野太陽が這い出してきた。夜桜の超人的な肉体で激突の衝撃を耐え切ったものの、衣服はボロボロで全身に打撲を負っている。
「ええ……なんとか。太陽くんの『開花』の防壁がなければ、今頃ミンチでしたよ」
隣では、額から血を流しながらも、いつの間にか『F』から意識を戻した乃木憂助が立ち上がっていた。2人の足元には、衝撃に耐え切れず絶命したシスター・リリィが、緑色の植物の灰となって崩れ落ちていく姿があった。
「終わった……。いや、まだだ!」
太陽の耳が、不穏な足音を捉えた。
コツ、コツ、コツ。
黒煙の向こうから、軍靴の音が無数に響いてくる。
「リリィ様を殺した罪人どもめ。神の御名において、ここで処刑する」
煙が晴れたホームに現れたのは、白い修道服の上からタクティカルベストを着用し、アサルトライフルを構えた「百合の会」の武装信者たち――数十人にも及ぶ、タンポポの人体実験を受けた私設軍隊だった。
「おいおい、駅のホームを完全に戦場に変えやがったな」
その時、改札口側の階段から、ショットガンをガシャリと構えた野崎守が、頼もしい相棒のドラムと共に現れた。
「野崎さん! ドラムさん!」
「遅くなって悪かったな。東京からヘリを飛ばしたが、駅の周囲はすでに奴らの結界(電波妨害)で包囲されてやがる。応援を呼ぶのは不可能だ。ここで全滅させるぞ!」
野崎の言葉を合図に、敵が一斉に銃撃を開始した。
バリバリバリバリッ!!!
激しい銃弾の雨が、大破した新幹線の車体に突き刺さる。
「太陽くん、黒須が外のビルから狙撃を試みていますが、敵の数が多すぎる。僕たちが前線を押し上げます!」
乃木は戦闘服のジッパーを引き上げ、懐から予備の拳銃を取り出した。「はい!!」
太陽は地を蹴った。
負傷しているとはいえ、夜桜の血統がもたらすアドレナリンが痛みを麻痺させている。
太陽はホームの柱をジグザグに蹴り、弾幕をかいくぐりながら敵の集団へと突っ込んだ。
「夜桜式格闘術――『剛蓮・鉄砲百合』!」
至近距離からの強烈な一撃が、先頭の武装信者を背後の壁ごとブチ抜く。
同時に、乃木が正確無比なツーマンセル(2人組)の動きで太陽の死角をカバー。サプレッサー付きの拳銃で、太陽を狙う敵の『核』を次々と撃ち抜いていく。
「ハハハ! 壊せ、壊せ!!」
乃木の脳内で、『F』が再び興奮して吠える。
(憂助、左のベンチの陰に隠れてる奴の眉間を、俺に撃たせろ! 太陽のガキに負けてらんねえぞ!)
野崎の放つショットガンの重低音と、ドラムが防弾シールドで敵の突撃を食い止める肉弾戦。
大破した新幹線の残骸、炎上するキヨスク、飛び散る薬莢。長野駅のプラットホームは、完全に血と硝煙の修羅場と化していた。
「グアァァッ! 化け物どもめ……!」
数において圧倒的有利だったはずの百合の会だったが、別班・公安、そして夜桜の超人の前には手も足も出ず、死体の山を築いていく。
ついに最後の数人を太陽が叩き伏せた時、駅の構内放送のスピーカーから、静かな笑い声が流れた。
『素晴らしい戦闘データだ、朝野太陽。そして別班、公安。シスター・リリィすら捨て駒に過ぎん。……長野の聖地でお前たちを待っているよ。我がタンポポの真なる開花を、その目で見るがいい』
スピーカーが破裂して沈黙する。
生き残った4人は、激しい息を吐きながら、お互いの無事を確認した。
「……罠だと分かっていても、行くしかありませんね」と乃木。
「ああ。奴らの本拠地、長野の山奥の神殿だ。そこで全ての決着をつける」野崎が銃口の煙を吹き消した。
満身創痍の4人は、タンポポの真の首領が待つ最終目的地へと、ついに足を進める。
コメント
1件
わあ、もう駅が戦場と化してて最初から引き込まれました……!新幹線の激突シーンの描写がすごく鮮烈で、火花と黒煙が目に浮かぶようでした。太陽くんと乃木先輩の連携、野崎さんとドラムさんの頼もしい登場も熱かったです。満身創痍で最終決戦に向かう終わり方、続きが気になりすぎます……!🌷