「いつもより、少しだけ」
「―――それで、着てみたいのはある?」
ここはドレスショップ。色とりどりのドレスを前に、 皓(ひかる)くんが尋ねた。
金曜日の放課後。
約束通り皓くんとドレスを選びにきたんだけど……私はドレスのきらびやかさに圧倒されていた。
自分がこのどれかを着るなんて想像できないし、そもそもどれがいいかもわからない。
困り果てる私を見て、皓くんはたくさんありすぎて悩んでいると思ったらしい。
ひと通りドレスを見た後、「これは?」となめらかな生地のシフォンドレスを手に取った。
(わぁ、キレイ……)
私の誕生石のアクアマリンに似たうすい水色で、胸元からウエストにかけて細かい 刺繍(ししゅう)がされている。
一目見て素敵だと思ったけど……自分がそれを着るとなると……。
「気に入らない?」
「そ、そんなことないよ!でも……」
「でも?」
「…***************************
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